
女優・モデルの茅島みずきが、自身が主演を務める4月期ドラマ「霧尾ファンクラブ」(中京テレビ/日本テレビ系)の主題歌「ローファー。」でアーティストデビューを飾る。楽曲の作詞・作曲はガールズバンド リーガルリリーの Vo.Gt. たかはしほのか、アレンジは菅田将暉のアルバム「SPIN」のプロデュースなどで知られるタイヘイが担当する磐石の布陣だ。そんな新境地に立つ彼女に、アーティスト活動をスタートしたことへの思いをはじめ、ドラマ「霧尾ファンクラブ」で妄想全開な女子高生「三好藍美」役を演じたエピソードもしっかりインタビュー。プライベートでは、意外すぎるほど意外な「○○○推し」な一面もたくさん語ってくれました。アーティスト、モデル、女優の3役で、今後の活躍がますます楽しみな茅島みずきさんに注目です!
PHOTO :望月宏樹 TEXT:kukka編集部
まずは主演を務められるドラマ「霧尾ファンクラブ」についてお話をさせてください。出演が決まった際の率直な気持ちを聞かせてください。
とにかく原作が面白い作品で、“コメディ” というだけのジャンルには収まり切らない、声に出して笑ってしまうほど面白い作品です。そのような作品に主演として携われることが嬉しいですし、撮影もすごく楽しみでした。
作品も個性的ですが、演じられる「三好藍美」役もかなり個性のある役柄かと思います。
共演する莉子ちゃんが、今作で4度目の共演なんです。もともと仲が良い状態からのスタートだったので、その仲の良い距離感がそのまま「三好藍美」と「染谷波」として映像でも伝わるだろうなと思っていました。安心して莉子ちゃんにお芝居のボールを投げられる関係性だったこともあり、とてもやりやすかった現場でした。また原作も台本も、どちらもすごく面白かったので、どうすれば見てくれた方に笑ってもらえるかを一度は考えたんです。でも原作がすでにとても面白いので、こんなふうに言おうだとか、ここで間を置いてから言おうだとか、そういったことはあまり意識することはせず、とにかく原作を大切にリスペクトをして演じることを心がけました。
原作者の「地球のお魚ぽんちゃん」さんもコメントを出されているように、なかなかすごいセリフを言うシーンも多いかと思います。
普段は使わない言葉や日常にない状況が多い作品です。夜中にひとり台本を覚えていると「私は何を夜中に覚えようとしているんだろう」と不安になる気持ちになることもありました(笑)。なので、自分の生活にあまりない状況を自分の中に落とし込むことが、とても難しかったですね。今まで演じてきた役柄だと、自分も似たような経験だったり、感情になったりすることはあったのですが、今回の作品はそういった経験のないことだったので、とにかく原作をしっかり読み込むことに集中しました。
撮影の現場もとても楽しそうな様子が伝わってきます。実際の現場の雰囲気はどういった感じでしたか。
作品のお陰もありますが、みんなとても明るかったですね。特に、監督の人柄には助けられました。現場では常に監督の笑い声が聞こえてくるので、どこに監督がいるのがすぐに分かるほどでした(笑)。それほど監督は親しみやすい方でしたし、現場も明るい雰囲気に包まれていました。それに私、実は人見知りなんです。でも、今回の撮影では莉子ちゃんや監督、みなさんのおかげで緊張も人見知りもせずに、楽しく過ごせたことを感謝しています。撮影が終わる頃には、本当のクラスメイトのような仲良い関係にみんなでなれました。
横尾監督の人柄も作品に表れているんですね。
監督の演出は “仕掛けてくる” ことが多いんです。
何を “仕掛けてくる”の ですか。
実は私、とてもゲラなんです(笑)。常に笑いそうになるのを堪えて演じているんですが、監督はわざと私のことを笑わせようと仕掛けてくるんです(笑)。私の知らないところで莉子ちゃんにこういう言い方をして欲しいだとか、エキストラの方に面白い動きをさせたりして。監督自ら、率先して笑わせようと仕掛けてくるので、とても困りました(笑)。実際、監督のせいで笑ってはいけないシーンでも笑ってしまうこともあったほどです。でも、それくらい明るくて、楽しい撮影現場でした。
横尾監督からは何か演じる上での要望はあったのでしょうか。
本読みの段階から監督には「すごく藍美だね」と言っていただけていました。撮影に入ってからも、途中途中で細かなやり取りはあったのですが、基本的は任せていただけていました。


茅島さんと「三好藍美」が共通するところはありますか。
共通する部分……、うーん(笑)。「藍美」ほどではないのですが、推しというか、一途に思える部分は共感できます。あと、すごく変わった子ではあるのですが、友だち想いで根本的に優しい部分は素敵だなと思います。
ドラマの完成は見られましたか。
見ました。とても面白かったです!撮影中も、演じた直後にモニターチェックをしていたのですが、自分ってこんな顔もできるんだ、と思っていました(笑)。友だちには恥ずかしくて見られたくない気持ちもあるのですが(笑)
茅島さんの思い切った演技と表情、楽しみですね(笑)
恥ずかしがってしまったら負けだなと思っていたので、かなり思い切った演技の作品に仕上がっていると思います(笑)。「藍美」は物語の中心でもあり、一番弾けている役でもあります。とにかく私が先頭を切って、撮影もそれ以外でもはしゃごうと思っていました。それに、監督もなかなかカットをかけてくれないので、ひたすらアドリブも交えて弾けた演技ができたと思います(笑)
「三好藍美」役を演じてみて、茅島さんのなかで、役の幅が広がったような感覚はありましたか。
これまではクールな役が多かったのですが、今回は180度違う役だったので、どうアプローチしていけば良いのか、すごく悩みました。この現場を通して、自分でも新たな一面を見られたと思いますし、成長もできたのかなと思います。これからも、自分と距離のある役柄にどんどん挑戦していきたいです。



アーティストデビューについてもお話をさせてください。新たにアーティスト活動を始めることに至った経緯を教えてください。
もともと音楽や歌うことが好きなことは周囲に話はしていたのですが、まさかアーティスト活動をするとまでは思っていませんでした。何かのお仕事で歌を歌ったりすることはあるだろうとか、少しでも歌に携わったお仕事ができたら良いなと思っていたほどです。アーティストデビューすると聞かされた時には、夢にも思っていなかったことだったので、誰よりも私自身が一番びっくりしました(笑)
デビュー曲がいきなりドラマの主題歌にもなりますね。
アーティストデビューだけでも驚きなのに、まさか主題歌まで任せていただけることになるとは思っていなくて……。最初は、嬉しい気持ちより、驚きと夢見心地な気分の方が強かったですね。日が経つにつれて実感が湧いてきて、どうしようと不安な気持ちが大きくなっていきました。
ご自身のデビューとなる、「ローファー。」を聴いた感想を教えてください。
曲を作ってくださった、たかはしほのかさんの魅力と世界観が詰まった楽曲だと思いました。曲の収録前に「リーガルリリー」さんのライブに行かせていただいたのですが、そのステージを見て、素晴らしかった分とても不安な気持ちになりました。どうこの素敵な世界観を壊さずに表現すればいいのかと思って……。曲が素敵すぎるので、かえって不安になってしまいましたし、同時に責任感も強く感じました。
初めてのレコーディングはいかがでしたか。
デビューが決まってから収録まで、猛練習をして過ごしました。そのせいもあって、収録では練習してきた成果がうまく出せたのでは、と思っています。
ご自身のデビュー曲、実際に聴かれた気持ちを教えてください。
スタッフのみなさんのお力をたくさんお借りして、すごく素敵な曲に仕上がったので、嬉しい気持ちと責任を果たせたホッとした気持ちでした。
主演作品であり、デビュー曲が主題歌にもなっているドラマ「霧尾ファンクラブ」について、今までとも少し違った見え方や愛着のようなものは生まれますでしょうか。
主演でもあり、主題歌も任せてもらった、そのみなさんが私に期待していただいた思いを裏切りたくない気持ちが一番にあります。毎日、必死にお芝居も歌も、壁にぶつかりながら頑張っていました。その分、すべてが終わった時の達成感はとても大きかったですね。ドラマに関しては、現場のみなさんの熱量がすごかったので、その分、私自身も気が引き締まる思いでした。

楽曲「ローファー。」、とても“疾走感”のある曲な印象です。
聴くと元気で明るい気持ちになる曲だなと思います。途中、2番になると少し切なくなったりと変化もある曲です。聴いた方の背中を押してあげられる曲だと思いましたし、自分の歌声が乗ったことで、よりそうなったら良いなと思って歌いました。
歌詞にもそういった元気を出す言葉が含まれています。茅島さんが印象に残っている歌詞はありますか。
1番と2番のBメロは歌詞が同じようで、若干違っているんです。1番は「重いカバンが軽くなるころ 変わり出すんだ」で、2番は「重いカバンが軽くなっても 思い出すから」。たかはしほのかさんの歌詞は、聴く人によって受け取り方が違って、それぞれの解釈や価値観で聴けるところが、すごく素敵だと思っています。1番の方は、前向きな変わりはじめたい気持ちが伝わってくるものですし、2番は少し切なさを感じられる歌詞になっているんです。ドラマにも展開にもリンクする部分があって、この一曲だけで青春がすごく詰まった曲だなと思えました。
子どもの頃から音楽が好きとのことですが、茅島さんはどういった曲を聴かれてきたのでしょうか。
小学生の頃からよく西野カナさんを聴いていました。ゴルフの練習に行く車の中でよくかけて聴いていたんです。ダイレクトに伝わってくる歌詞で、曲の特徴も可愛らしくて、すごく好きでした。
これまでのモデル、俳優のお仕事に、新しくアーティスト活動が加わることで、自分にプラスになると期待されることはありますか。
歌に関しては、まだその入口に立ったばかりなので、これからいろいろな曲調にもチャレンジしていきたいです。モデル、俳優、歌の3つを芸能の世界でできることはなかなかないことだと思いますし、今回そのチャンスをいただけたので、どれも手を抜かずに、それぞれ成長できたらと思います。
アーティスト活動、将来こんなことができたら、と思うことは何かありますか。
普段から、詩を読むことが好きなんです。本当に、本当に、先々の話ですけど(笑)、作詞をできたらいいですね。歌詞を書く練習も経験もありませんが、今回こうして音楽に携わるようになったことをきっかけに、チャレンジできたらと思います。
プライベートでの近況ついても聞かせてください。「霧尾ファンクラブ」にかけて、茅島さんの最近の “推し活” を教えてください。
食べ物の話なんですが、私、ずっと同じものを食べ続けられるんです、本当に毎日(笑)。特に麺類が大好きで、毎日3食、麺を食べたいくらい麺が好きなんです♪ 最近は、「家系ラーメン」がすごく好きです。
本当ですか⁉︎(笑)。茅島さんのイメージに無い食べ物ですね。
本当なんです。ラーメンが大好きで、一人でも家系ラーメンを食べに行ったりするほどです。
家系ラーメンに茅島さんが一人でいるんですか!?
はじめはラーメン屋さんには、ひとりで行けなかったんですが、最近ようやくひとりでも行けるようになりました(笑)
自分を開放してしまったんですか(笑)
はい、こころの扉を開放しました(笑)。なので、今はラーメンにハマっていて、結構な頻度で食べに行っています♪
ラーメンを食べる際のルールか何かを設けてますか。
撮影がある場合、その1週間前から食べるのを抑えるようにしています。でも、なかなか1週間、開くことがないので、最近は食べちゃうこともあります(笑)
予定がない休日、ひとりだったらどんな過ごし方をされますか。
まずはお昼まで寝ます(笑)。休みの日、絶対に外へ出ないとダメなタイプなので、カフェに行ったり、夜に映画を観に行ったりします。あとは、自炊します。最近は、魚を焼くことにハマっているのですが、焼き加減が難しいんです。身のふっくらさをどう出すか、焼きすぎてしまうと美味しくなくなりますし。焼き加減の研究にハマっていて「今日は美味しくできたな」とか一人で楽しんでいます。
ちなみに焼き魚は、何が好きですか。
銀鱈が好きです!
休日に銀鱈の焼き加減を楽しんでいる20歳の茅島さんがいるんですね(笑)
はい、います(笑)
さらに家系ラーメンですね。
はい♪
意外な一面をありがとうございます(笑)
では最後に、ドラマ、アーティスト活動、それぞれにメッセージをお願いします。
今回、主演を務めさせていただくドラマ「霧尾ファンクラブ」では、主題歌も任せていただいています。不安な部分も多かったのですが、みなさんのお力を借りてやり遂げられました。ドラマは、笑えて、でも泣けるシーンもあって、どこかほっこりした気持ちになれる作品に仕上がっています。ドラマ主題歌の「ローファー。」は、聴く方によってさまざまな解釈ができる曲だと思っています。聴いてくださった方の背中を押せる、素敵な曲になっているので、この曲を聴きながら「霧尾ファンクラブ」も観ていただけたら嬉しいです。

【ドラマ情報】
中京テレビ・日本テレビ系全国ネット
4月2日(水)24時24分放送スタート!
霧尾ファンクラブ

<キャスト>
出演:茅島みずき(三好藍美)、莉子(染谷波)
若林時英(満田充)、小宮璃央(桃瀬隼斗)、星乃夢奈(村岡皐月)、原愛音(田代星羅)、大橋彰(森野寛太)
<スタッフ>
原作:地球のお魚ぽんちゃん 「霧尾ファンクラブ」
監督:横尾初喜
脚本:いとう菜のは
音楽:上田壮一
主題歌:茅島みずき 「ローファー。」
©地球のお魚ぽんちゃん・実業之日本社/中京テレビ
【リリース情報】
デジタルシングル「ローファー。」
2025年4月2日(水) デジタルリリース

【プロフィール】
茅島みずき Kayashima Mizuki

2004年7月6日生まれ。長崎県出身。 2017年にアミューズ主催のオーディションでグランプリを受賞後、デビュー。 ドラマ「卒業式に、神谷詩子がいない」(22/日本テレビ)、「教祖のムスメ」(22/MBS)、「明日、私は誰かのカノジョ Season2」(23/MBS)で主演を務めた。そのほか『女子高生に殺されたい』(22/監督:城定秀夫)、『交換ウソ日記』(23/監督:竹村謙太郎)などの映画にも出演。昨年は「あの子の子ども」、「素晴らしき哉、先生!」、『【推しの子】』(監督:スミス・松本花奈)など話題作にも出演し、現在は、映画『山田くんとLv.999の恋をする』が公開中。「資生堂」「CHANEL」「ゼクシィ」14代目CMガールなど、多数のCM・広告にも出演。雑誌「Seventeen」の専属モデルとしても活躍中
Instagram @mizukikayashima_official
YouTube Mizuki Kayashima
公式サイトhttps://www.amuse.co.jp/artist/A8872/
