月刊「Gファンタジー」(スクウェア・エニックス刊)で連載中のあいだいろによる大人気漫画のTVアニメが原作の『地縛少年花子くん-The Musical-』で八尋寧々役、2020年に続き今夏にも公演する舞台「鬼滅の刃」で禰豆子役を演じる女優・髙石あかりにインタビュー。芝居にかける思いや意気込みのほか、実兄との仲良しエピソードも満載でお届けします!
Photo & Text:きるけ。
Hair & Make up:石川ユウキ(ThreePEACE)
まずは『地縛少年花子くん-The Musical-』について、見どころを教えてください。
「トイレの花子さん」の主人公・花子さんが男の子だったらというホラーな話に、コメディと恋愛(⁉)な要素がプラスされたストーリーになっています。歌とダンスも交わり、より奥行きのあるミュージカルです。個人的には、どうやってホラーな表現をするのか、舞台ならではの良さに溢れたところが楽しみです。
現在は、どのような稽古をされていますか。
いまは歌と踊りを固めている時期で、これから徐々に芝居を詰めていく段階です。寧々役を演じるにあたって、新しい発見や気づきがこれからどんどん出てくると思うので、それらの課題を一つずつクリアにしていきたいです。また、寧々は感情を露わにすることが多いので、きちんと感情の流れを理解した上で、表現していければと思っています。
練習されている中で、特に難しいと感じている部分はありますか。
演出の吉谷さんが、ミザンス(立ち位置)をしっかり付けてくださるので、その順番を追いながら感情ある演技をしていくのがなかなか難しいです。でも、事前に他のスタッフさんから吉谷さんの演出は難しいよと伺っていたので、「これか!」と思いながら、一生懸命に頑張っています。
ほかに吉谷さんから芝居への指示はありましたか。
「見せかけはできない」と言われたことが印象に残っています。例えば、「怖い」という言葉があって、何が怖いのか、どうして怖いという言葉を発したのかなど、一つひとつの言葉を汲み取っていかなければならないことです。作中にも、実際には持っていないけれど包丁を持っているシーンがあります。吉谷さんに「まだお客さんには包丁が見えてないよ」と指摘してもらうなど、実際には無いものも、あると信じて演技をする“表現力”を鍛えさせて頂いています。
今作を経て、どのような経験を積みたいと思っていますか。
歌って踊るというミュージカル自体の経験がしっかりとは無かったので、どうしたら観ている方に伝わるのかを学べたらと思っています。それが抑揚なのか、感情を入れることなのか、そのバランスなのか、いろいろ勉強させて頂いています。
舞台を終える頃には確実に演者としての成長を実感できそうですね。
食らいついてでも自分のものにしたいという気合いが、私を含めて出演者皆さんから感じ取れています。また、実際にやれている実感も少なからずあって、とても充実しています。
共演者のなかで過去にご一緒された方はいらっしゃいましたか。
安里勇哉さんには以前「おそ松さん」の舞台でご一緒させて頂きました。年齢も共演者のなかで一番歳上ですし、稽古の席も隣りなので、いろいろ頼りにさせて頂いています。
稽古現場の雰囲気も良さそうなのが伝わってきますね。
稽古の二日目がちょうど私の誕生日だったんですが、それにも関わらず、サプライズでお祝いをして頂いたんです。それで一気にみんなとの距離も近づくことができました。また、出演される方の多くが同年代だったので、スタッフさんからも若くフレッシュでいいね、と言われています(笑)。演出家の吉谷さんが、こういう時代だからこそ、しっかりと感染対策をしながら積極的にコミュニケーションを取りたいねと言ってくださったこともあって、仲良くなるスピードも早いです。
毎日、稽古を頑張っている自分に、ご褒美はあるんでしょうか。
お風呂に入るのが好きで、帰るとすぐにお湯を溜めて入って疲れを取るんです! 一日あったことを整理もできて、ルーティンにしています。朝もお風呂に入ってすっきりして一日を始めるようにしています。
寧々役の見どころ、ここに注目してほしいポイントはありますか。
歌で気持ちを伝えることが寧々は多いので、歌の中でも心の変化に注目してほしいですね。
舞台での歌は緊張しないですか。
いえ、緊張します!。歌うことは好きなんですけど、また舞台の上で観客の皆さんに聴いて貰うとなると別ですね。歌をきちんと聴かせるレベルにまで仕上げなければという緊張感があります。
稽古場以外でも歌は練習されるのですか。
はい、します。家のお風呂場で♪ いま、兄と一緒に住んでいるんですが、私がお風呂で歌っていると、よくうるさいと言って叱られます(笑)。なので、怒られそうになるギリギリの声で歌っています(笑)。でも、兄がギターを演奏できるので、よく二人で歌ったりしているんですよ。
お兄さんがギターを弾いて、髙石さんが歌うのでしょうか。
はい、仲良しなんです!(笑)。ケンカも全然しないですし、よく朝に二人でパン屋さんに行って買い物したりもします♪ 周りからも兄妹というより、友だちみたいだね、と言われるんです。よく兄の恋愛相談にも乗っています(笑)。
兄妹、仲が良くていいですね!
兄は夜ご飯も作ってくれるんです。私の体調面を気遣ってくれる、とても優しい兄なんです。
ちなみにお兄さんが作ってくれる料理で、一番好きなものは何でしょうか。
ミートスパゲティが本当に美味しいんです!!(笑)。なんでこんなに美味しく作れるの!というくらい上手なんです。特別なことはしていないんですけど。あとはチャーハンも大好きです♪
もし花子くんに髙石さんご自身の願い事を叶えてもらえるとしたら何をお願いしますか。
新しいことへの挑戦欲が沸いているので、ドラマなどの映像のお仕事やってみたいとお願いするつもりです。
もう一つ、今年は夏に「鬼滅の刃」の舞台がありますね。現在の率直な気持ちを教えてください。
昨年の初演を終えた時に、また観たいと言ってくださった方が多くいらっしゃったのを知って、ぜひまた挑戦したいと思っていたので、すごく嬉しかったです。
まだ先のことにはなるかと思いますが、意気込みを聞かせてもらえますか。
より禰豆子の秘めた感情を表に出した芝居ができるよう、今から準備したいですね。それと、前回も話に出ていたのですが、「愛」を大切にする、「愛」が溢れる舞台にしたいと思っています。そのために、舞台に関わる演者やスタッフの劇団力のようなものを積み上げられたらと思っています!
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プライベートについても聞かせてください。普段はどんなファッションをされていますか。
以前は、革製の黒い服などをよく着ていたのですが、今は白いTシャツにデニムで、スニーカーというシンプル&カジュアルな服が好きです。シンプルな服を着こなしていても、オシャレにみえるような女性って素敵だなと思うようになって、今はそれに憧れています。
最近、買ったものでお気に入りのものは何かありますか。
くつ下です! 今まではまったく興味なかったのですが、マネージャーさんからお勧めしてもらって、くつ下ひとつでこんなにもファッションって変わるんだ、と痛感しました。シースルーの生地だったり、少し奇抜ない色使いだったり、シンプルな洋服と合わせるだけでワンランクおしゃれ度が上がる気がしています♪ おしゃれなくつ下を履いているだけで、気分も全然変わってくるんですよ。
先ほど、お風呂が大好きだとお話にありましたが、美容に関するこだわりはありますか。
毎朝毎晩、必ずパックをしています。朝は出かける2時間半前に起きて、お風呂に入ってパックするのが大好きです♪ あと私、ファンデーションをしている時間が一番幸せを感じるんです(笑)。塗りながら「今日も楽しいな」と幸せを感じるんです♪
メイクのポイントについて教えてください。
メイクで大事だと思っているのが、眉毛とまつ毛なので、そこは集中してメイクをしています! 女の子ってメイクひとつで気持ちが変わるんだなと自分でもつくづく思います。なので、まつ毛一本一本と会話をしながら真剣にメイクしているんです(笑)。
家で過ごすことが多くなったと思いますが、家での定番な過ごし方を教えてください。
もともとインドア派なのですが、家ではお気に入りのアニメを観ていますね。興味のある新しいアニメを探して、それを全部観るのが習慣になっています。
今、お勧めのアニメを教えてください。
「呪術廻戦」です! 毎週、テレビでの放送を楽しみにしています。
それでは最後に、今年の目標をお願いします。
今年は「放出」と「挑戦」の一年にしたいと思っています。2020年がいろいろと蓄積することができた一年だったので、それを放出していきたいと思っています。「挑戦」はエネルギーを持ちつつ、映像のお仕事に挑戦していけたらと思っています!
【作品紹介①】
『地縛少年花子くん -The Musical-』
[大阪] 2021年1月22日(金)〜1月24日(日)
COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
[東京] 2021年1月28日(木)~31日(日)
東京ドームシティ シアターGロッソ
かもめ学園高等部1年生のおまじないや占いの大好きな八尋寧々は、学園に伝わるとある噂話を耳にする。大切なものと引き替えに願いを叶えてくれるという『トイレの花子さん』。どうしても叶えたい願いのある寧々は、旧校舎の女子トイレで花子さんを呼び出す。だがそこに現れたのは、なんと男の子の幽霊だった?!。その日から女子トイレの花子さん、ではなく七不思議七番「花子くん」の助手となった寧々。そこに花子くんを追ってきた祓い屋の少年・源光も加わり、3人は学園に潜む怪異たちに立ち向かう?!-果たして学園に巻き起こる事件を解決することはできるのか?
(キャスト)
■花子くん:小西詠斗
■八尋寧々:髙石あかり
■源光:谷水力
■つかさ:設楽銀河
■ミツバ:三原大樹
■赤根葵:朝倉ふゆな
■ヤコ:佐倉花怜
■七峰桜:関根優那
■日向夏彦:黒田昊夢
■土籠:安里勇哉
■アンサンブル:蘆川晶祥、船橋拓幹、熊田愛里、朝日奈杏
(スタッフ)
■原作:あいだいろ「地縛少年花子くん」(掲載 月刊「Gファンタジー」スクウェア・エニックス刊)/「地縛少年花子くん」製作委員会
■ 脚本・作詞:浅井さやか
■演出:吉谷光太郎
© あいだいろ/SQUARE ENIX・「地縛少年花子くん」製作委員会
© ミュージカル「地縛少年花子くん」製作委員会
公式サイト:http://musical-hanakokun.com
公式Twitter:https://mobile.twitter.com/hanako_mu(@hanako_mu)
【作品紹介②】
舞台「鬼滅の刃」
2021年夏 新作公演
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載していた「鬼滅の刃」の舞台化。2020年に続く第2弾となる今作では初演に続き、脚本・演出を末満健一、音楽を和田俊輔が担う。出演は、竈門炭治郎役に小林亮太、竈門禰豆子役に高石あかり、我妻善逸役に植田圭輔、嘴平伊之助役に佐藤祐吾、冨岡義勇役に本田礼生、鬼舞辻無惨役に佐々木喜英、らが演じる。
竈門炭治郎:小林亮太
竈門禰豆子:髙石あかり
我妻善逸:植田圭輔
嘴平伊之助:佐藤祐吾
冨岡義勇:本田礼生
鬼舞辻無惨:佐々木喜英
原作:「鬼滅の刃」吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)
脚本・演出:末満健一
音楽:和田俊輔
【プロフィール】
髙石あかり(たかいし・あかり)
2002年12月19日生まれ。宮崎県出身。160cm。趣味はアニメ・裁縫。特技は歌・ダンス。2014年、avexキッズコンテスト「キラットエンタメチャレンジコンテスト2014」を経て芸能界入り。2018年より本格的に女優活動を開始以降、社会現象を巻き起こしている「鬼滅の刃」舞台版で竈門禰豆子役をはじめ、数々の人気舞台でヒロインに抜擢されるほか、、映画「とおいらいめい」「ある用務員」など、次々と出演作品が控えている注目の若手女優。
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