高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルとしたNHK連続テレビ小説「らんまん」。主人公「槙野万太郎」が暮らす十徳長屋の同じ住人として、小料理屋の女中「宇佐美ゆう」を演じるのが「あまちゃん」以来、約10年振りの朝ドラ出演となった女優・山谷花純。その間、女優として数多くの経験を重ね、十徳長屋の出演者の中でも視聴者にその存在を印象付け、注目を集めています。芝居が大好きだと話す彼女の朝ドラ出演でのエピソードをはじめ、恐竜や猫に夢中⁉︎な生活も紹介。ますます面白くなる朝ドラで、存在感ます山谷花純に注目です!
Photo:望月宏樹
Text:kukka編集部
「あまちゃん」以来、約10年振りとなる朝ドラ出演になりますが、出演が決まった素直な気持ちを聞かせてください。
当時はまだ小学生だったので、朝ドラに出演することの意味をあまり理解せずに出演させて頂いていました。それが、いい意味ですごく力を抜いて撮影に臨むことができていたなと思い返しています。放送されて初めて、周りからの反響に驚いて、朝ドラの影響力の大きさを理解したのを覚えています。
撮影現場の雰囲気を教えてください。
明治の時代を描いている作品でもあり、現代劇とは少し雰囲気が違います。朝ドラは毎朝放送されることもあるので、皆さんの日常をスタートさせる背中を押す役割もあると思っています。だからこそ活気もありますし、笑顔も多い現場な印象です。
笑顔が溢れている撮影現場なんですね。
自然とみんな笑っていますね。すごく現場は良い雰囲気です。主人公である「槙野万太郎」の笑顔がすごく特徴的なことも影響あるのかもしれませんが、どこにいても笑い声がしています。
話を聞いているだけでも、現場の雰囲気の良さが伝わってきますね。
私が出演する長屋でも3人の子どもが出演しているんですが、その子たちの影響もあります。子どもを中心に、みんなで見守って撮影を撮り切る、みたいな空気感もあります。なので、親戚一同が集っているかのような雰囲気になっています。子どもの魅力って、すごいなと感心しています。
山谷さん演じる「ゆう」について、チーフ演出の方から「ミステリアスな空気を主張せずに纏う女性像」と共有されたそうですね。ご自身ではそれをどのように解釈されて、どのように演じようとされていますか。
長屋に住んでいる人たちは、みな過去に何らかのトラウマのようなものを抱え、人にあまり見せたくない姿を隠し持っています。私が演じる「ゆう」も、痛みを伴う過去があり、それを隠して過ごしています。人のことが好きなのに、人を信じ切れない。人との距離感をすごく慎重に測っているような女性なんです。だからこそ、長屋の人と接するときは、これ以上立ち入らないでね、といった透明な壁を作ることを意識しています。人のことは構うけど、自分のことは構わないで欲しい、そんな少し一匹狼のような空気感を出していけたらと考えています。
今後、山谷さん演じる「宇佐美ゆう」さんにスポットが当たる放送もありそうですね。
そうですね、その辺も楽しみにしてもらえたらと思います。裕福に周囲のみんなから愛を注がれてきた神木さん演じる「槙野万太郎」は、長家に住む人たちにとっては、ある意味で異国の人のようにも見えていたかも知れません。裕福な家庭の育ちだった「万太郎」は長屋暮らしでどんどん逞しくなって行き、長屋の住人は「万太郎」の純粋なひたむきさや素直な心に刺激を受け、互いに相乗効果で成長をしていきます。その姿は、物語の見どころでもあると思います。人間て、人と交わることで傷つきもするけど、成長もしていくんだなと改めて実感できると思います。
長屋暮らしで「万太郎」も長屋に暮らす「ゆう」さんたちもお互いに高め合える展開は微笑ましいですね。
「万太郎」も学校などで傷ついたりすることもこれから出てくると思うんです。そういった中で、長屋が「万太郎」にとっても心安らげる役割になれたらいいですね。見ている方にも心の拠りどころになるような時間になれたらと思います。
演じられる「宇佐美ゆう」役の見どころを教えてください。
自分の過去を捨てずに抱えながら、過去を振り返らず、しっかりと前を向いて進む姿はすごく素敵だなと思うんです。大丈夫ではないのに、大丈夫と言う女性を演じていると、私自身もすごくパワーをもらいます。だからこそ見ている人にも、逞しく自立した女性像を見せることができたらと思っています。あと、ものすごく格好良いセリフを言うことがあるので、視聴者の方にどう伝わるのかも楽しみでいます。
仕事以外のプライベートいついても聞かせてください。山谷さんが最近ハマっていることは何でしょうか。
私は今、恐竜にハマっています(笑)
恐竜ですか(笑)
もともと小さい頃から恐竜が大好きなんです。ドラゴンやモンスターとかも。大人になって何か新しい趣味を持ちたいなと思った時に、もう一度、子どもの頃に好きだったものに興味を持とうと思ったのがきっかけです。ちょうど今、「恐竜博2023」を開催しているので、先日行ってみたらやっぱり楽しかったんです。恐竜のフィギュアを買ったんですが、これからどんどん恐竜が部屋に増えていきそうで自分でも少し怖いです(笑)
すでに部屋にあるのでしょうか。
ガチャガチャで今回の恐竜博でもイチオシになっている恐竜の「ズール」のフィギュアを引き当てたんです。トゲトゲした実物をイメージした「ズール」と骨だけの標本「ズール」と2体が並んで部屋にいます。
(笑)。部屋のどこに飾っているんですか。
本棚の上に居ます(笑)
部屋に恐竜がいて、賑やかになりますね(笑)
アニメ映画で『アイス・エイジ』とか『ダイナソー』もすごく好きだったんです。大人になって観返したら泣けてきてしまって(笑)。恐竜たちがみんな頑張って生きようとしている姿を観て、私も頑張ろうと思わされてしまいました(笑)
山谷さんといえば、インスタグラムに「#まるとの生活」でたくさん愛猫を載せられていますよね。
「まる」は今年5歳の猫で、男の子です。
親から見ると「まる」の性格はどんな感じですか。
すごく過保護に育ててしまい、自由気ままな甘えん坊で、自我が強くて、なかなか言うことを聞いてくれない猫ちゃんです。性格が丸く穏やかな子に育つようにと名付けた「まる」なんですが、尖ったわがままな子に育ちました(笑)。でもそんな気まぐれな性格が私にはすごく合っていて、可愛くてしょうがないですね。
では、家に帰るのも楽しみですね。
はい、仕事が終わったら直帰です!(笑)。一緒に暮らし始めてからは、あまり外へ遊びに行かなくなりました。完全に、「まる」が中心になった生活を送っています。おかげで規則正しい生活も送れていますし、良いことばかりです。
良い関係が猫と築けているんですね。
はい、ただ過保護に育ててしまった分、最近は「まる」の体が丸くなってきているんです(笑)。ダイエットをさせないといけないな、と悩んでいます。心を鬼にして、健康のためにダイエットをさせようと思います。
では最後に「らんまん」を視聴してくれる方々にメッセージをお願いします。
日々の大変なことも、私のお芝居を通してみなさんの日常の心に届けられたらと思っています。観てくださる方々を飽きさせないように、新しい挑戦もして行くので、これからも応援をよろしくお願いいたします!
連続テレビ小説『らんまん』
【プロフィール】
山谷花純 Kasumi Yamaya
山谷花純(やまや・かすみ)。1996年12月26日生まれ。宮城県出身。162cm。趣味:映画、漫画、ペット。avex所属。
2007年、エイベックス主催のオーディションに合格、翌年ドラマ「CHANGE」でデビュー。ドラマ『あまちゃん』『手裏剣戦隊ニンニンジャー』『トットちゃん!』、映画『シンデレラゲーム』、舞台『ヘンリー八世』『東京喰種トーキョーグール』などに出演。 18年、映画『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』では末期がん患者役に丸刈りで臨み注目される。 その後ドラマ『リーガルV〜元弁護士・小島遊翔子〜』『トレース〜科捜研の男〜』『エ・キ・ス・ト・ラ!!!』Amazon Original『誰かが、見ている』、映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』『とんかつDJアゲ太郎』『耳を腐らせるほどの愛』などに出演、今後の活躍が期待される若手女優。 主演映画『フェイクプラスティックプラネット』がマドリード国際映画祭2019最優秀外国語映画主演女優賞を受賞。
公式Instagram:@kasuminwoooow
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