
水曜深夜に放送中のドラマ「海老だって鯛が釣りたい」で“沼男”「水沼脩」役を演じる俳優・中川大輔さんへのインタビュー。普段 “穏やか”“ゆったり” “ニコニコ笑顔”が印象的な中川さんが見せる“沼男”は、不思議なほど見ている人を惹きつけるハマり役です。どこか寂し気な雰囲気を纏った「水沼脩」を仕草と表情で絶妙に表現しています。ドラマの終盤に向け、メンズノンノモデルのルックスを引っ提げた中川さん演じる“沼男”と“海老子”の行方から目が離せません! また、気になる近況プライベートも報告。キーワードは「紅葉」「川下り」です。今後も、”らしさ” 溢れる中川大輔さんの公私に注目です!
演じている「水沼脩」役についての印象を教えてください。
難しい役どころだと思いました。4人いる男性キャストの中で、ほかの方の魅力に負けてはいけないですし、何より「水沼」から感じる大人な色気の部分が、普段の僕の生活ではあまり現実味がなくて……。周りにもそういった人が居ないので、どう想像していけば良いのか大変だと感じました。ただ、台本を読み進めて行くうちに、話し方だったり、雰囲気は少しだけ自分に近いところもあるのかなと思えたんです。なので、そこでは自分の素の部分を出しつつ、違った人物像はうまく演技の中で作っていけたら、と読んだ最初に思いました。
確かに取材でお話をさせてもらう限り、「水沼脩」は中川さんから距離のあるタイプのように思えます(笑)
自分とはかけ離れたキャラクターではありますね。通っているジムのトレーナーさんにも言われたのですが、「普段の中川さんからは想像できない別人に見えました」と(笑)。でも、そう言ってもらえたのが、すごく嬉しかったです。
自身と近いキャラクターの場合とそうではない場合、やはり向き合い方は違ってきますか。
かなり変わると思います。監督の要望もありますが、以前に出演した「モアザンワーズ/More Than Words」では、監督からできるだけ本人のまま、素のままでやってほしいと言われていました。そういった場合、自分をまるごとに置き換えるように心がけます。例えばこのシーンでこの状況だったら僕はどうするのか、と。反対に自分とかけ離れた役の場合は、完全に別人として演じるように心がけています。
ただ、今回の「水沼脩」のように、ファンタジー世界ではなく、現実にいる設定の人物の場合、“自分もそういう状況になる可能性もあった世界”を想像してみることがあります。今の自分とはかけ離れているけれど、何か違う過去があったおかげで、同じようになっていた自分もいるのかもしれない、そういった想像の仕方で、役の気持ちを考えることもしています。
自分とは全くの別人と考えるのではなく、何か小さなきっかけで、たまたま自分ではないタイプになった人と考えられるんですね。
自分はその方が、よりリアルに役を感じることができるんです。仮面ライダーはファンタジー世界なので、別人格として考えたことの方が多かったです。「水沼」の場合、同じ人間で、同じ現実世界の設定なので、より自然に自分に置きかえて考えられたと思います。



同世代の出演者が多い作品ですが、撮影現場の雰囲気はどうでしたか。
スタッフの方を含め、みなさんがとても仲良かったですし、雰囲気の良い現場だったので、仕事は本当にやりやすかったですね。桜田さんがほぼ毎回、いろいろな差し入れをしてくださるんです! すごく美味しいドーナツや和菓子など、その差し入れをみんなで食べながら談笑していました。
中川さんが特に嬉しかった差し入れは何でしたか。
和菓子です。ちょうどジムのトレーニングをしていた時期だったので、体を作る意味でも、お団子を差し入れていただいたことが一番嬉しかったです!
かなりしっかりしたトレーニングをされているんですね。
ドラマで上裸になるシーンの撮影が何度かあったので、頑張ってトレーニングをしました。
役に合わせて体を鍛えることは大変でしょうか。
逆にそういった決まりごとを作っていただけることはありがたいと思っています。分かりやすい課題をいただいた方が、それに向かって頑張れるんです。体を絞ってください、この方言を覚えてください。努力する方向が明確なので、個人的には全然苦ではないんです。
監督からの要望や助言はありましたか。
「水沼」の” 沼 ” の部分はどういったことだろう、と話をしました。普段は飄々としているけれど、ときどき見せる悲しい表情は人を惹きつけるものがあるんじゃないか、そういう話をしていたんです。基本的には明るい人だけれど、要所要所でほんの少し暗さ、悲しさの部分を見せられたら、といった芝居を意識しました。そのことを表現する表情は、特にこだわって撮影をしました。監督と一緒にモニターの前で撮った芝居を確認しながら、各シーンをつくり上げていました。目線がもう少し下の方がいいだとか、本当に細かな表情を調整したりもして。「水沼」は過去に何があったのかな、と思い感じながら、ドラマを見てもらえたら嬉しいですね。
撮り終えた現在、役者としての得た収穫はどのようなことですか。
恋愛ドラマとして、どういった表情が少しでも格好良く思ってもらえるのか、どういう声の出し方が見ている人に刺さるのか、監督やスタッフの方々と話しながら経験できたことですね。また恋愛ドラマに出演する機会があれば、今度は自分でもアイデアを出せるようにもっと頑張りたいです。もちろん反省点もあるので、それをポジティブな材料に考えて、次回に生かしていけたらと思っています。
恋愛ドラマの場合は特に、見ている人はただ楽しく見れたら良いのでしょうけど、 演じる側はそう簡単ではなさそうですね。
恋愛ドラマでは演じたものが見る側にとって、格好良いか、逆に格好良くないか、受け取られ方をいつも以上に気を付けるようにしています。どう受け取ってもらえるか、より大事になると思っていて。客観視を常に意識しながら演じることが、とても勉強になりました。

ドラマのタイトルにちなんで、今の中川さんにとって「鯛(目標)」は何でしょうか。
今後の出演作品ですね。出てみたい作品へ出られたり、好きな監督とご一緒できたり、僕を必要として作品に呼んでいただけたり、そういうことが「目標」ですし、そのために頑張りたいです。
具体的には、どういった作品でしょうか。
「ぐるりのこと。」という映画が好きなので、撮られた橋口亮輔監督の作品に出てみたいですね。それと、ご縁があれば海外の作品にも出てみたいですし……、あとは大河ドラマなどの長期間の撮影を行っている作品です。一年間、同じ役を演じられることが、とても魅力的なことだと感じているんです。大河ドラマや朝ドラに出演されたことのある先輩方から話を聞くと、1クールを演じる作品とはまた違った世界が見えてくるとおっしゃっていて。お話を聞いてどんな感覚何だろうかと、とても気になりましたし、挑んでみたいと思いました。
大河ドラマに出たら、さらにいろいろなことを吸収できそうですね。
そうですね! 大河ドラマだけではなく、さまざまな撮影の現場で、先輩方にいろいろなことを聞いてしまいそうです(笑)。あの時の、あの役はどうでしたかと。僕が中学生の時に見ていた作品の主演をされていた方々と、最近はご一緒させていただくことが多くなってきたので、今も結構聞かせていただくことも多くて。
当時、思い出に残っている作品は何ですか。
いろいろありますが、特に印象に残っているのは「花より男子」とか「イケメン♂パラダイス」といったドラマです。そういった作品に出られていた先輩とご一緒すると、とてもテンションが上がります!
当時のことを聞かれると、ご本人は恥ずかしがられそうですけど。
みなさん、いろいろ話をしてくださるのでありがたいです。当時のお話が聞けて嬉しいですし、すごく勉強になります。
中川さんにとっての「鯛」情報、ありがとうございます。
目の前にある作品をしっかりと積み重ねていくことで、「鯛」に近づきそうですね。
実は今回の出演も、かつての繋がりからで、2年ほど前にご一緒したスタッフの方が声を掛けてくださって実現しました。「水沼の役を中川さんにやってほしい」と仰っていただいた時はとてもうれしかったです。今の仕事が未来の仕事へどう繋がっていくのか分からない世界でもあるので、毎回しっかりと仕事をしていきたいです。



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プライベートでの近況も聞かせてください。
ドラマの「水沼脩」は、アクアリウムショップの店長ですが、中川さんは何か熱帯魚などを飼われていたことはあるのでしょうか。
小学生の頃、父親がグッピーなどの熱帯魚を飼っていました。当時は僕自身、あまり熱帯魚を飼うことへの魅力に気付いていなくて、ただ単純に「父親が飼っているな」程度の認識だったんです。ただ今回の作品でたくさんの魚たちに囲まれて、その水槽の彼らを見ていると、すごく癒されることを実感しました。優雅に泳いでいる魚たちのヒレをじっと見入ってしまうほどでした。「水沼」がアクアリウムショップで働いている、その意味が少し分かる気持ちにもなれました。
子どもの頃の記憶も蘇ってきますね。
父親が魚を飼っていた理由も、なんとなくですが、その時に理解できました。優雅に泳ぐ魚を見て、きっと父も癒されていたんだと思います。
仕事柄、生き物を飼うのは難しいそうですね。
本当は何かを飼えたら良いんですけど(笑)。「ベタ」という綺麗な熱帯魚がいるのですが、その魚はオス同士は喧嘩をしてしまうので単独でしか飼うことができない魚なんです。縄張り意識が高いようで。こんなに美しい見た目なのに、凶暴な面もあるんだな、と。綺麗なだけではない、そういう別の面を知ると更に興味が湧きました。



多忙な毎日を過ごされているかと思いますが、その中でもささやかな楽しみを教えてください。
家に植物を置いているんですが、今の季節だと、朝から夕方までの間に新しい葉が芽生えていて。すごく成長スピードが速いんです。新芽が出ている姿を見ると、何だか幸せな気持ちになります(笑)。枯らさないように水をあげたり、できるだけお世話をしています。
どういった植物が部屋にあるんですか。
紅葉やオリーブの木、サボテンとかがあります。紅葉は去年の夏頃に買ったんですが、寒い季節になると葉紅葉し、やがて全部の葉が落ちてしまうんです。ところが、春先になるとものすごい数の葉が生え出し始めるんです。そういう姿を目の当たりにすると、ペットのような生き物を飼っている気持ちになります。一晩寝て起きたら、葉がワッと生えていることもあるほどです。
紅葉はどれくらいの大きさのものですか。
高さ70~80センチほどです。紅葉とかを見るたびに「生きてるな」と実感します。
部屋に植物を置くきっかけは何かあったのでしょうか。植物であった理由、また紅葉にした理由も教えてください。
今住んでいる部屋がとても日当たりの良い部屋なんです。それで、なんとなく植物を置いてみたいなと思ったのが始まりで、動機はあまり覚えていないんです(笑)
青青としている植物は綺麗ですよね。
そうなんです。新芽の色って瑞瑞しい緑で、それが雨に濡れていたりすると、爽やかな気持ちになりますね。癒しの時間になっています。
この夏、計画している予定ややってみたいことを教えてください。
完全に願望でしかないのですが、川下りをやってみたいですね。メンズノンノのモデル仲間、みんな仲が良いのですが、先日も夏に川下りをやりたいねと話をしていたところだったんです。みんなの予定が合えば、ぜひ川下りをしてみたいと思います。
では、もう一度ドラマの話を改めて。
ドラマ「海老鯛」を楽しみにしている方に向けて、メッセージをお願いします。
最終回に向けて「水沼脩」の見せ場が更に出てくると思うので、ぜひ最後まで見届けてほしいですし、また、男女問わずさまざまなキャラクターとの関係性も楽しんで見てもらいたいです。
あと、僕が一番好きなシーンが最終話にあるんです。「海老子」と「水沼」の関係性についてシーンなので、もしよければそれについてSNSで感想を書いてもらったり、もしくはInstagramのライブで交流もできたらと思っています。「海老鯛」の感想をみなさんからたくさん聞かせていただけたら嬉しいです。


【出演情報】
毎週水曜24:24~ 中京テレビ・日本テレビ系
水曜プラチナイト
『海老だって鯛が釣りたい』

自分に自信がなく、恋も仕事もぬるっと流されてきた“小エビ”の海老子は、どん底から脱出すべく、理想の“鯛男”を釣りあげ、“本気の恋愛”をしてみようと一念発起! そんな海老子のもとへ、一途な愛をくれる王子様のような韓国男子・ジョンスや、ありのままの自分で居られる幼馴染の拓未も現れ……。
<キャスト>
田辺桃子(海老原唯子)、中川大輔(水沼脩)、草川拓弥(三浦拓未)、EJ(パク・ジョンス)、新川優愛(沖田真美子)/ 加藤史帆(泉沙耶)、中田青渚(百香)、橋本マナミ(荻野溶子)/ 桜田通(鯛島亮介
<スタッフ>
監督:河原瑶、脚本:鈴木裕那、音楽:中村巴奈重
オープニングテーマ:超ときめき♡宣伝部 「ハートな胸の内♡」
エンディングテーマ:ENHYPEN 「Shine On Me」
<無料配信>
TVer
公式サイト
公式x
公式Instagram
【プロフィール】

中川大輔 Daisuke Nakagawa
1998年1月5日生まれ。東京都出身。184cm。B型。趣味:ラジオを聴くこと、読書。特技:絵を描くこと、模型製作。研音所属。
『MEN’S NON-NO』専属モデル。第31回メンズノンノモデルオーディションにてグランプリを受賞。モデル業の傍ら、俳優としてもドラマ、映画、舞台など多くの作品に出演。2025年以降として、1月期 NHKドラマ10「東京サラダボウル」(杓野玲央役)、同期E X系「フォレスト」(槙野俊太郎役)、2/7公開映画「大きな玉ねぎの下で」(喜一役)に出演。現在は水曜プラチナイト「海老だって鯛が釣りたい」(水沼脩役)で出演中。今後の出演として、舞台「1995117546」に出演予定。モデルとして俳優としても、今後ますますの注目を集める存在。
▶︎公式インスタグラム
▶︎スタッフX
▶︎オフィシャルサイト
<舞台「1995117546」>
【兵庫公演】
2025年12月13日~12月14日@兵庫県立芸術文化センター
【東京公演 】
2025年12月17日~12月27日@東京芸術劇場シアターウエスト
▶公式サイト(チケット)


