
FODで7月31日(金)より配信がスタートした人気ドラマシリーズ『ペンション・恋は桃色 season4』。今回の「season4」では、リリー・フランキー、伊藤沙莉、斎藤工らおなじみのメンバーに加え、長谷川京子がゲスト出演。長年の付き合いがあるリリー・フランキーと長谷川京子が、本作で久しぶりにドラマ共演を果たした。インタビューでは、ふたりに「season4」の見どころはもちろん、ドラマに関連したエピソードや、お互いだからこそ知る素顔について話してもらいました。リリー・フランキーと長谷川京子のふたりだから生まれる、終始笑いの絶えない、楽しい空気感がそのまま伝わるインタビューは必読です!
今作「season4」の見どころを教えてください。
リリー・フランキー(以降、リリー):家族の物語と、恋の物語が並行して進むドラマなのですが、今回ははじめて「シロウ」が恋をせず、「ヨシオ」(斎藤工)と「カコ」(長谷川京子)による恋の話になります。それに加えて、家庭や家業の話が繰り広げられるホームドラマです。あと見どころは京子ちゃんの登場が華やかなので、ぜひ注目してご覧ください。オレの友だち、完ちゃん(高木完)が普通に出ています(笑)
長谷川さんは過去の『ペンション・恋は桃色』を観て、どのようなイメージを持たれていましたか。
長谷川京子(以降、長谷川):「こんなに面白いドラマがあるんだ」という衝撃と、作り手の方たちが絶対に楽しんで作っているのが伝わって来る作品だったので、ぜひ参加させてもらいたいと思いました。
作品としては久しぶりのご共演かと思います。改めて何か気づきはありましたか。
長谷川:リリーさんと過去にご一緒させてもらったことはあるのですが、ここまでしっかりと現場でお話をさせていただくほどではなかったんです。この作品の前に、私のポッドキャストに出演していただいたこともあって、今はリリーさんのことをさらに知っていくフェーズにあると思います。
リリー:そう、だから最近、よく会っています。
長谷川:お仕事やポッドキャストで、人との会話が楽しくなっている良いタイミングなんです。そうした中で、こうしてリリーさんにお会いでき、親交を深めさせていただけているのは、これからもすごく楽しみな気持ちです。リリーさんは、お話をしていても、お芝居をしていてもリリーさんなんです。



俳優として対する時も普段と変わらないリリーさんなんですね。
長谷川:そのスタンスが興味深いというか。リリーさんの出身が俳優さんではなく、クリエーターさんなので、オンとオフの比重が違うというか。そういった点で、すごく私は刺激になりますし、リリーさん独特のチカラの抜き方も刺激になっています。
リリー:確かに、細野(晴臣)さんにしても、完ちゃんにしても役者さんではない人にお芝居をしてもらっていますね。
長谷川さんと最初に会ったのは、2001年に雑誌「ザテレビジョン」で女優さんを撮る連載をしていた時なんです。週刊誌で2〜3年続けていた連載企画だったので、かなり多くの俳優さんを撮影したのですが、長谷川さんのことはすごく覚えていたんです。瑞々しい感性の子というか、当時から少しクリエイティビティを感じる女の子なイメージがありました。
でもそういったものづくりの人だったりクリエイティビティのある方でないと、このドラマの仕事を受けてくれないんです。仕事として考えるよりも、みんなが「ものづくりをしに遊びに来てくれる」感覚のある人でないとなかなか受けてもらえない作品だと思います。
あとは、飲み屋でオレと偶然会うとこれに誘われるんです。完ちゃんと慶一さん(鈴木慶一)とはそのパターンです(笑)。あと、初回は白石さん(白石和彌監督)が出ていたみたいな映画監督枠があるんです。今回は吉田大八監督に出てもらっています。大八さんもオレと飲んでいる時に、たまたまプロデューサーから電話があって出ているんです。だからこの作品の撮影が近い時に、オレと会うと漏れなく誘われる作品なんです(笑)
長谷川:それは人徳ですよね。リリーさんが誘ってくれたという、リリーさんマジックがあると思うんです。リリーさんが出ているなら「絶対に面白いはず」みたいなものがあるんですよね。
リリー:そうであると良いですけどね。だからこそ、今回もたくさんの人に観てもらいたいです。
今回の撮影も合宿スタイルだったのでしょうか。
リリー:はい、合宿をしていました。だって帰る時間がないんです、朝から夜までやっているので。
リリーさんからの差し入れがいつも話題になっています。今回は何を差し入れたのでしょうか。
リリー:びっくりしたのは今回、微妙な季節に撮影をしたんです。前回は、冬の撮影だったので、肉まんの蒸し器を買ったんです。肉まんが減ったら常に補充する感じでーー。
では、ここでクイズです。肉まん、ピザまん、カレーまん、あんまん、何が一番無くなるでしょうか。
長谷川:普通に考えると、肉まんでしょうけど、クイズにするくらいだから違うってことですよね。
リリー:いやいやいや(笑)。あなた、クイズは裏を読んじゃダメよ。
全員(取材現場にいた全員):(笑)
長谷川:ピザまん!
リリー:・・・。なぜ?
長谷川:この流れでいうと、肉まんではないから(笑)
全員:(笑)
リリー:いや、そういうことじゃないでしょ(汗)
全員:(笑)
長谷川:でもピザまんだと思うな。現場の人は疲れているでしょ。味が濃いものを欲しているんじゃないかなと思うの。
リリー:・・・。正解です・・・。
全員:(拍手/笑)
リリー:スタッフの子も若い子が多かったんです。若い子にピザまんが人気で。オレはとても不思議な味だと思って、ピザまんを食べているんですけど。
なので、前回は蒸し器を買ったのですが、タクミくんは発酵食品ばかり食べて、肉まんは食べないんです。でも、自分で握って持ってきた発酵玄米のおにぎりを勝手に蒸し器で蒸していたんです。
全員:(笑)
リリー:今回はプロデューサーに何がいいか聞いたら「今回はプールが欲しいです」と言ってきたのでプールにしました。でも今回の撮影も、蒸し器でも良かったような天候でしたね。


座長のリリーさんはどのような印象でしょうか。
長谷川:座長、、、
“座長”感はない、ということですね(笑)
長谷川:でも、あの現場の空気感を作っているのは、やっぱりリリーさんだと思うんです。それがリリーさんのあり方だと思います。座長、座長されていることはないですし。
リリー:現場はダラけきっていますけどね。
長谷川:食べ物も差し入れてくださったり、リリーさんの配慮があって、みんなを自由に泳がせられる、という座長感なんだと思います。
リリー:6日間で全5話を撮っているんです。本当はそんなことしちゃいけないんです。労働基準の観点から(笑)。でも過酷な労働をしているとスタッフに気づかせないギリギリの線で攻めているんです。だから自然とスタッフは若くなっていくんです(笑)。若い絵人間の集まりで作っているドラマなんです。
伊藤さん、斎藤さんとも前作から久しぶりの共演になりますが、現場での雰囲気はいかがでしたか。
リリー:沙莉はこの仕事は「自分へのご褒美だと思ってやっている」と言ってくれていますし、きっとお酒を飲みに来ている感覚だと思います。それくらいでちょうどいい作品です。でも何年も親子役をやっていますから、どれだけダラダラとやっていても、沙莉のあの縞々の服を着て、テーブルを拭いている姿を見るだけで泣けてきますね。娘を見ている気がして。
現場に入るのに、スイッチのようなものはあるのでしょうか。
リリー:それはどこの現場にも、さほど無いのですが、この作品は衣装がずっと同じなんです。衣装さんと決めているのは、「シロウ」はいつもチェックのものを着ていて、「ハル」はいつも横縞なものを着ています。その服に着替えただけで、沙莉ではなく「ハル」に見えてきますし、そこで親子の感覚がすぐに戻る感じです。
先ほど「現場の空気感を作っているのはリリーさん」と話されていましたが、その空気感を感じられた具体例があれば教えてください。
長谷川:ペンションをまるごと借り切って撮影しているので、メイク部屋もその部屋の1つなんです。メイクをしはじめたところ、後ろからリリーさんの声がするのです。振り返ってみたら、後ろにあったベッドでリリーさんが寝ていたんです(笑)
全員:(笑)
長谷川:ベッドで寝ている感のオーラも出さずにです。そこでひとしきり喋った数秒後にはリリーさんがイビキをかいて寝ていたんです(笑)
全員:(笑)
長谷川:そういう現場です(笑)
リリー:残念だったのは、京子ちゃんは撮影の後、帰られたんですが、やっぱり醍醐味はその後なんです。みんな近くにある別のペンションに泊まっているので、そこから撮影と同じくらいまた夜が長いんです(笑)。お酒を飲んだり、無駄話をするので。それをやっていると体がボロボロになるんです(笑)
長谷川:そうだと思います(笑)。6日間の撮影、私も1泊だけはしたのですが、ちょっと無理ですよね。深夜0時、1時まで撮影をしてから飲んで、次の日、朝からでしょ。
リリー:そうです。
長谷川:ちょっと無理かな(笑)
全員:(笑)
リリー:今日は寝たいと思っていても、慶一さんと完ちゃんが待っているんですよ。おじさんたち、お酒を飲ませないと寝られないんです(笑)
長谷川:寝かしつけの仕事があったんです(笑)
リリー:慶一さんが大人ぶって言うんです「完ちゃん、もうこの一杯でそろそろ寝なきゃな」と。撮影に、自分が飼っている犬を連れて行っていたのですが、その犬を完ちゃんが抱きながら「落ちちゃうよ、落ちちゃうよ」と言いつつ、ノールックで自分のコップにお酒を注いでいたんです。もう浅ましいこと(笑)。自分の酒が無くならないようにしているんです。
そういったところに現場の雰囲気の良さが出ているんですね。
リリー:撮影とは別の話になるんですけど、友だちって仕事しないと会えなくなるんですよ。特に歳をとると。京子ちゃんもこの仕事を受けてくれたから、今日もこうして会えているし。好きな友だちに、定期的に会うためには何か仕事をした方がいいんだなとは思いますね。「ご飯、食べようね」と言いながらも、京子ちゃんとオレももう何か月も過ぎているじゃないですか。
長谷川:そうですよね。
リリー:ご飯はなかなか決められないんです。でも、仕事だと行かなきゃだし。だから、来たくなくても朝早く起きて、今日ここに仕事で来たんです(笑)
全員:(笑)

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長谷川さんのポッドキャストに、リリーさんがゲスト出演された映像を拝見しました。お二人の関係性がよくわかる番組でした。
リリー:長谷川京子の家に行けるんです。超ラッキーです(笑)
長谷川さんからオファーだったのでしょうか。
長谷川:はい、私からお願いしました。
何かきっかけがあったのでしょうか。
長谷川:昨年の9月からポッドキャストをやらせていただいていて、基本はお友だちと二人でやっているんです。半年経って、そろそろ熟してきたから、ゲストを呼びたいよね、となった時に、もうリリーさんしか頭に思い浮かばなかったんです。
でもリリーさんが来てくださって、ああやって面白い場を作ってくださって以降、次の方が見つからない悩みが出て来てしまったんです。リリーさん以上の人がなかなかいないんですもん。



長谷川さんから見た、リリーさんの魅力について教えてください。
長谷川:まず色気がある。
リリー:そこは太字でお願いします。
はい(笑)
リリー:それね、京子ちゃんしか言ってくれないんですよ。
長谷川:(周囲を見ながら)そんなことないよね。全然、ありますよね?
全員:・・・。(笑)
リリー:やっぱり女の人として成熟していない人たちには分からない。
全員:(笑)
長谷川:あとは、すごく不思議な感じです。それはポッドキャストに出ていただいた後にも思ったことなんですけど、「女性に憧れをもっているくらい、女性にリスペクトがあるのかな」と思ったんです。だから「女性でありたい」くらいに思っていらっしゃるんじゃないかなと思っています。
リリー:生まれ変わったら、女性になりたいですね。
長谷川:女性にリスペクトがありますし、男性目線での女性への意見じゃないんです。すごく不思議な立ち位置だと思います。あとは、単純にお喋りがとても知的で楽しいです。
またゲストとして出られるかもしれないですね。
リリー:年に何回か、ゲストで呼んでほしいですね。
長谷川:来ていただけるならぜひ。
リリー:本当に素敵なお家で、理想のお家でした。
長谷川:その番組の数週間後に、今回のドラマのオファーをいただいたので、リリーさんのお陰だと思いました。
そういった流れもあって今回のドラマ出演が成立していたんですね。
逆に、リリーさんのラジオ番組に長谷川さんが出演される日も近いですね。
リリー:うちのラジオ番組はダメです(笑)。女優さんは来るだけ損をする番組です。
残念ですね(笑)
リリー:オレもその辺は分別があるので(笑)。ラジオは変わった人しか来てないんです。
長谷川:例えば、どんな方が来られたんですか。
リリー:最近でこそ、女性が来るようになったけど、この間はYOU。その前は、映画の関係でMEGUMI。それから3年くらい遡って池田エライザ。でも、一緒に番組をやっているのは若い女の子たちだから、京子ちゃんに聞きたいことは山ほどあるだろうね。
長谷川:いつでも呼んでください(笑)
リリー:本当ですか? それを聞いたら、ラジオのスタッフが本気にしてしまいそうで(笑)



今回の「season4」では「帰る場所」がテーマでもあるかと思います。
お二人にとって帰るべき場所、安心できる場所は、どちらでしょうか。
リリー:最近、犬を飼い始めたんです。
長谷川:ワンちゃんがいるところだ。
リリー:そう、だから犬がいるところであればどこでもいいですね。ずっと動物は何かしら飼っていたんですが、はじめて2匹飼ってみたんです。可愛さが2倍になると思っていたら、5倍になりましたね。
長谷川:えー。
リリー:いつも犬2匹の顔をくっつけて、2色アイスみたいにして舐めていますもん(笑)
全員:(笑)
犬種は何を飼っているのでしょうか。
リリー:フレンチブルドッグなんです。これまでも今もずっとフレンチブルドッグを飼っているんです。
名前は何と言うのですか。
リリー:上のオスの方は、「犬白石みきお」といって、通称「ミッキー」と呼んでいたんです。最近、ヘルニアになって、お医者さんに行ったその流れで去勢をして、「カルーセル・ミキ」という名前に変わりました。
全員:(笑)
どこまで書けるかどうか分からないんですけど・・・(笑)
リリー:そこは書いておいてください。カルーセルさんにはオレから言っておくので(笑)
全員:(笑)
分かりました(笑)
リリー:下の子は、「犬夫木おぎん」という名前だったんですけど、最近変わって「ファン・ギンギン」という名前に変わりました。
長谷川:名前の改名はありなんですね(笑)
リリー:ありなんです。
長谷川:歌舞伎役者みたい。
全員:(笑)
外出先で名前を呼ぶのが大変そうですね(笑)
長谷川さんの安心できる場所、帰るべき場所は、どちらになりますか。
長谷川:20代半ばからすごく仕事をしていた時期があったんです。20代後半にお休みをもらって、半年くらいニューヨークに住んでいたことがありました。あの時に感じたニューヨークの雰囲気や景色は、ホッとするとは少し違うのですが、独特な感覚を味わえた場所でした。そのニューヨークと、もう一つほかに挙げるなら、最近留学していた息子が日本に帰ってきたんです。娘とふたりだった家の環境が、息子と娘の3人になったんです。1人だった子どもが、また2人に戻ると全然違っていて。
リリー:うちの場合も、犬たちが2匹いた方が楽しいですし。
3人だと三角形の関係になりますよね。
長谷川:そうなんです。ただ安心とは違いますね。世話をしないといけないので(笑)。でもそれも含めて、あるべき場所に戻ったなという気持ちではいます。リリーさんは海外ならどちらが安心する場所ですか。
リリー:スコットランドですかね。何度か行っているんですけど、何度行ってもいいですね。ウイスキーが好きだからだと思うんです。
山中湖のペンション「恋は桃色」も帰りたくなる場所ですよね。
リリー:「season4」では山中湖を離れてしまったので、もし「season5」があるなら戻りたいですね。


【作品情報】
FODにて全話配信中
『ペンション・恋は桃色season4』(全5話)
シロウ(リリー・フランキー)がオーナーのちょっと古いペンション「恋は桃色」がリフォームに入ることになり、リフォーム業者からの連絡を待ちながら、シロウは娘のハル(伊藤沙莉)と共に海が見えるペンション「UNITY UNITY」で働くことに。
オーナーの息子・ヤマト(柏木悠)に注意ばかりされて、うんざりのシロウだったがハルはなんだかシーグラス片手に楽しそうにも見える。実は人生で初めての海、そして社会に出たことに気づく2人。社会って新鮮で、でもやっぱり難しい。
一方、住み込みで働いていたヨシオ(斎藤工)は実家に帰省し、元カノのカコ(長谷川京子)に偶然再会する。つい見栄を張り、父親の会社を継ぐと嘘をついてしまう。
結局ヨシオも「UNITY UNITY」に合流して、いつも通りてんやわんや。
人にはそれぞれの悩みがあって、幸せがあって、どこかで交わって。縁があって出会いがある。
「社会」を知って良かったと思うシロウたちだが、やっぱり自分たちのペンション「恋は桃色」が恋しい。そんな中、戻れない大変な問題が次々と起きて――
だけどペンションが変わっても、状況が変わっても、時が経っても、変わらないものはそこにあった。
今回もシロウ・ヨシオ・ハルの3人が変わりゆく環境の中で、変わらない普遍的で大切なものを我々に教えてくれる。
<出演>
リリー・フランキー/斎藤 工/伊藤沙莉/山口智子/細野晴臣(回想)/
長谷川京子/柏木 悠(超特急)/高木 完/鈴木慶一(moonriders)/
大水洋介(ラバーガール)/JOY/吉田大八/辻 凪子 他
<スタッフ>
企画:橋爪駿輝
監督・脚本:清水康彦
主題歌:細野晴臣「恋は桃色(New ver.)」(ビクター/スピードスター)
挿入歌:グソクムズ「はしりだす」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
音楽:細野晴臣/香田悠真
プロデューサー:鹿内 植/小林有衣子(イースト・フィルム)/金川紗希子(イースト・フィルム)
制作プロダクション:イースト・フィルム
制作著作:フジテレビ
オフィシャルページ:https://www.fujitv.co.jp/pension-koihamomoiro4/
配信ページ:https://fod.fujitv.co.jp/title/019z
公式X:https://x.com/pensionkoimomo

