
木曜劇場「小さい頃は、神様がいて」で、映画監督を夢見る大学生「小倉ゆず」役を演じる近藤華さんへのインタビューです。登場人物たちの人生模様をユーモラスかつ、温かく描いたホームコメディー「小さい頃は、神様がいて」。北村有起哉、仲間由紀恵が演じる小倉家をはじめ、俳優陣から大きな刺激を受け、更なる飛躍と魅力が止まらない次世代女優です。kukka編集部の推し俳優こと、近藤華の「印象に残る才能」と「隠しきれない近藤華」に浸りながらインタビューしました。“自分を観察する発想”を見つけだし、「小倉ゆず」役に挑んだ役者・近藤華をしっかりとチェックしましょう!
Photo:望月宏樹
Style:椎名倉平
Hair & Make up:外丸愛
Text:kukka編集部
近藤さんの思う、「小倉ゆず」はどのような人物ですか。
「ゆず」は伸び伸びと自由に生きてきた子だと思います。例えば、嫌だと思うことには嫌、好きなことは好きだと言える環境にいて、すごく素直な子です。両親のことも好きだからこそ、甘えている部分はあると思います。“気取らなさ”や“自分の素”をきちんと愛してあげてられている人なのでは、と思っています。
それを演技として表現していることはありますか。
私自身が「ゆず」に近いものがあるので、演じる際にも自分を参考にしようと思いました。ただ同時に、参考にするために“自分自身を観察する”ことは、とても難しいとも感じました。自分のクセを見つけるのも同じことだと思いますし。なので、今回の作品で難しかったところは“自分を観察する発想”を持つことでした。



撮影前、役柄や共演者、作品のストーリーなど、何を楽しみにされていましたか。
もともと日常を題材にしたドラマを見るのが好きで、その世界観に自分も入れることが、まずは楽しみでした。出演される方もみなさんベテランの方ばかりで、その方々の演技を間近で見られることは、本当に貴重な経験だなと思い、そういう点でも楽しみにしていました。
ベテランの方を目の当たりにして、感じた気づきなどはありましたか。
今さらですけど、自分の滑舌があまり良くないことに気づきました(笑)。でもだからこそ、そこは改善していきたいとも思うことができました。
あと「ゆず」を演じることで気づいたこともあります。作品中「ゆず」は人に対してツッコミを入れることがよくあるんです。私自身、自分では人にツッコミを入れるのは苦手なタイプだと思っていたので、家族に相談してみたら、「あなた結構ツッコミを入れているよ」と言われたんです(笑)。先ほど、自分を参考に「ゆず」を演じる話をしましたが、実はその時に「それなら自分を参考にして演じてみよう」と思いついたんです。自分で気づいて無かったのですが、家ではちゃんとツッコミができていたみたいです(笑)
滑舌に関連して、特に言いにくいセリフはあったのでしょうか。
具体的にどのセリフが言いにくいとかは、今のところは無いですね。ただ、前からうすうす気にはなっていたことでしたし、みなさんの滑舌が良すぎたこともあり、もっと練習して良くしていかなくちゃと思いました。
自分に近い「ゆず」役とのことですが、あまり”演じる”意識は強く持たずに望めたのでしょうか。
普通のセリフは問題ないのですが、ツッコミの演技が難しいなと思っていて。”間”であったり、面白くするにはどうしたら良いんだろう、と考えました。参考になればと思い、芸人さんがツッコんでいる動画集を見て勉強しました(笑)
「ゆず」の言動で共感するところはありましたか。
やはり二度寝したくなるところは共感できます♡(笑)。あと第1話で「ゆず」が散っていく落ち葉を撮影するシーンが出てくるのですが、私も景色を良く撮るので、その感覚にも共感できます。


監督とは何か「ゆず」役について話をされたのでしょうか。
リハーサルの時に、少しまだ硬さが残っていたようで酒井監督に相談をしてみました。監督からは、自分が演技した声の録音データを聞いてみると見え方も変わるからやってみると良いよ、とアドバイスをいただいたんです。今はそれを参考にして、演技づくりをしています。
声だけの音データを聞いてみてどんなことを感じましたか。
自分の声が思ったよりも低いと感じました。あと、ずっと低い声よりは、高い低いを繰り返した方が、よりこの役を表現できるのではと気づくこともできました。
「ゆず」のここに注目してほしいポイントを教えてください。
少しふざけた表情や悲しい表情など、「ゆず」は表情が豊かなので、ぜひその表情のギャップを見ていただけたらと思います。
実際の年齢よりも年上の大学生役を演じられています。何か特別な気持ちや準備はされたのでしょうか。
実年齢より年上の役を演じること自体、初めての経験でした。それに加えて、そもそも大学生の生活がどういうものなのか全く知識がなかったんです。脚本を読んで「大学生も二度寝ができるんだ」という驚きから入りました(笑)。そこから大学生について、例えば単位を取る仕組みなども調べてみました。ただ、年齢以外で「ゆず」と自分とに大きな違いを見つけられなかったので、あえて大人っぽくするようなことはしなくて良いのかなと思いました。
経験豊富な俳優さんと共演して、感化されることや気づきはありましたか。
本当にみなさん、自然な演技やアドリブ力が素晴らしいんです。私もアドリブや少し面白ポイントを演技に加えてみようと考え始めているので、そういった意味では何かを挑戦できるようなありがたい現場の雰囲気だなと思います。
特に仲間さんが雰囲気を明るくしてくださっていて。少し張り詰めたような空気のなかでも、みなさんを笑顔にしてくれるような現場での姿は、私もいつかそうなりたいと感じるものがあります。
共演の方々と何か話をされていますか。
家でのシーンが多いので、小倉家のみなさんとはよく話をしています。今日も撮影があったのですが、「子どもの頃、何か人形を持っていたか」の話をしました(笑)。そういった話も仲間さんが率先して話しかけてくださるので、みんなで盛り上がっていました。
父親役の北村有起哉さんはどのような印象ですか。
現場でもたくさんお話をしてくださって、明るくて面白い方です。演技に関する話だと、何かやりにくいところはないかと聞いてくださったり、たわいもない話だと、このお菓子が美味しいね、とかそういうことを話しています(笑)



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「ゆず」と同様に、近藤さんもアニメーションなどの創作をされていましたが、今も何かつくられていますか。
今までのつくったアニメーションが数十秒のものばかりだったので、何分か掛かる作品をつくりたいと思っていて……、いまも製作中です。でもいつできるか分からないです(笑)。「ゆず」と同じで、私も動画や写真を撮ることは好きですし、似ていると思います。
将来、何かの作品を監督として手がけてみたい気持ちもありますか。
監督に限ったことではないのですが、0から物語をつくることは、やってみたいと思っています。それが小説なのか、アニメーションなのか、いろいろ選択肢があると思っていて、決まってはいないのですが何かしらやってみたいと考えています。それが何か、自分でも分かっていないのですが。
「神様」に関連して、神頼みのようなことはされますか。
おみくじを引くのは好きです。得体の知れない「神様」に、「神様、ここよろしくね♡」と願う時はよくあります(笑)。自分ではどうにもならないこと、とりあえず、神様にお願いするんです。例えば、すごく寒い日や、すごく雪が降る日があって、家まで無事に帰ることができるかどうか分からない状況とかでお願いします。自分を延命させるために(笑)
近藤さんがいま一番「神様」にお願いしたいことは何でしょうか。
健康です! 普段から健康でいられるように意識はしているのですが、それが意識しなくても自然に健康でいられたらと思っています。
健康のために何かいまされていることはありますか。
最近始めたばかりなのですが、寝る前に「プランク」をするようにしています。きつい姿勢のまま耐える体幹トレーニングです。まだ始めたばかりなので、効果を実感できていないのですが(笑)。でもお腹が少し筋肉痛になっているので、やり続けたら成果はあるのかなと期待しています♡
あと、辛いものが好きなんですけど、近藤華の体質的には合っていなくて、たまにお腹を壊すこともあるんです(笑)。なので、最近は少し辛いものを控えるようにしています。



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普段の家庭ではどのように過ごされているのでしょううか。
「ゆず」的なポジションで居るなと思います(笑)。休みの日は朝、二度寝もしますし、自由な感じです。
実際の近藤家、とりわけ近藤さんからみたご両親はどのようなお二人でしょうか。
私の好きなようにやらせてもらっている感覚があります。結構、仲の良い関係だとも思っているので、すごくいろいろなことを話しますし、両親には私の全部を受け入れてもらっているなと感じます。
家族でプレゼント交換もされる仲ですもんね。
今年の誕生日プレゼントは何かリクエストされたのでしょうか。
リクエストはしていなくて、でもリクエストしないと難しいとも言われてしまうんです。でもあまり欲しいものが思いつかなくて(笑)
最終的に何をもらったのでしょうか。
「アドベンチャー・タイム」が好きなので、そのグッズを買ってもらいました♡
高校生活もあと半年を切りました。何かこれをしておこう、だとか思っていることはありますか。
やっぱり遊べるうちに遊んでおきたいなと思います。カフェで友だちと何も気にせず一見無駄に思えるような時間を過ごしたいです。卒業するとなかなかできなそうだな、と思うので。時間の無駄遣いみたいなこともしておきたいな、と思います。
すごく良いですね。大事なことだと思います。
ドラマでも親子の話題にありましたが、家を出て一人暮らし、近藤さんはしてみたいですか。
憧れはありますね。自分の好きな家具に囲まれている生活は楽しそうだなと思います。でもいざ「する・しない」の話になったら、どうしようかなとは思ってしまいます(笑)
放送中のドラマですが、近藤さんはどのように視聴されていますか。
家にいる人で見たい人が一緒に見る、みたいな感じです、お菓子を片手に(笑)
一緒に見ていて家族の方から、何か言われたりするのですか。
私が結構、喋っています♪ この時、寒かったんだよねとか。物語に全然集中できないようなこと、いっぱい喋っちゃいます(笑)
それでは最後に、視聴者に向けてメッセージをお願いします。
全体としては、ドラマを何より楽しみながら見てほしいです。あと日常を過ごしている時に、ふと「渉」はあんなこと言っていたなとか、「ゆず」はこういうこと言っていたなとか、思い出していただける機会があったら本望ですし、嬉しいです!
「ゆず」役としては、今後「ゆず」がどうなっていくか、一緒に見守っていただきたいです。


【プロフィール】
近藤 華 Kondo Hana

近藤華(こんどう・はな)。2007年8月6日生まれ、東京都出身。トップコート所属。
2021年、マクドナルドのCMでデビュー。三井のリハウスのCMでは宮沢りえの娘役として出演し話題になる。2022年菅田将暉「ギターウサギ」MVでは出演に加え、クリエイティブディレクターとアニメーション製作も手がける逸材。2024年4月ドラマ『アンチヒーロー』出演が話題を呼び、同年8月公開の映画『サユリ』、11月公開の『アイミタガイ』に出演。2025年7月期放送のドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」を経て、同年10月期(現在毎週木曜よる10時放送中)の木曜劇場「小さい頃は、神様がいて」ではメインキャスト「小倉ゆず」役として存在感ある演技を披露している。また、俳優業のほかアニメーションを中心としたクリエーターとしても注目される18歳。
公式Instagram:@hanakondo_official
公式サイト:https://topcoat.co.jp/Hana_Kondo
【出演情報】
フジテレビ系 木曜劇場
「小さい頃は、神様がいて」
主演・北村有起哉×共演・仲間由紀恵による新ドラマ『小さい頃は、神様がいて』。
『最後から二番目の恋』シリーズなどで知られる脚本家・岡田惠和の最新作。完全オリジナル脚本となる本作は、二人の子を持つ小倉渉(北村有起哉)と、その妻・あん(仲間由紀恵)を中心に、登場人物たちの人生模様をユーモラスかつ、温かくお届けするホームコメディー! 19年前、小倉夫婦があることがきっかけで「子どもが二十歳になったら離婚する」という約束を交わすところから始まる物語。
<出演>
小倉渉:北村有起哉
樋口奈央:小野花梨
高村志保:石井杏奈
小倉順:小瀧望
小倉ゆず:近藤華
永島さとこ:阿川佐和子
永島慎一:草刈正雄
小倉あん:仲間由紀恵
<スタッフ>
脚本:岡田惠和
主題歌:松任谷由実『天までとどけ』(ユニバーサル ミュージック)
音楽:フジモトヨシタカ
プロデュース:田淵麻子
制作プロデュース:熊谷理恵、渡邉美咲
演出:酒井麻衣、佐伯竜一
制作協力:大映テレビ
制作著作:フジテレビ
公式X:@chiikami2025
公式Instagram:@chiikami2025
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