shoji、kazuki、NOPPO、Oguriの4人によるダンスパフォーマンスグループs**t kingz(シットキングス)。アメリカ最大のダンスコンテスト「BODY ROCK」で連覇を果たして注目を集めた彼らは、以来、数多くのアーティストとステージを沸かせてきた。そんなシットキングスから、その魅力すべてが詰まった初の見るダンスアルバム『FLYING FIRST PENGUIN』が発売になる。“ダンスが主役”の斬新な映像アルバムは、圧倒的なダンスパフォーマンスによって観た人すべてを虜にさせる。今回、そのリリースにあたり作品への思いやエピソードをshoji、kazuki、NOPPOの3人に語ってくれた。

Text:kukka編集部

新作、見るバム『FLYING FIRST PENGUIN』を製作するに至った経緯を聞かせてください。

shojiもともとメンバー一人ひとりを表現できるようなダンス映像を撮ろうか、という話があって、実際に2020年に入って映像も出来上がったんです。その製作を通して改めてダンスと音楽の関わりをみんなで考えるようになりました。これまでは、この音楽にはこんなダンスが合うかなとか、こういったダンスをしたいからそれに合う音楽はどれだろうと言って製作をしてきました。ただそういった音楽との関わりの中で、作品を作って、例えばYouTubeに何か作品を載せようと思っても、著作権の問題などで公開できなくなってしまうことが数多くあったんです。そうした経験をしてきて、やっぱり自分たちの作品を残せないのは寂しいという思いが強くなり、それならば自分たちと親交のあるアーティストと一緒にゼロから作れたら作品も残るだろう、と考えるようなりました。自分たちが表現したいものを当たり前のように作れる世界を作りたい、その思いでこのプロジェクトが動き出していきました。

kazuki:今まで作品は出しているんですが、映像化というよりはステージ上だったりで。また、どうしても他の方の楽曲を使っている以上、完全に自分たちの作品としにくいこともありました。今回のように自分たちが完全プロデュースしたことで、やっと100%自分たちの作品が作れた気持ちでいます。

左から、NOPPO、kazuki、Oguri、shoji

ではダンス発信で製作を動き出したら、視界が晴れたように進んでいったのでしょうか。

shoji:いえ、実際はいろいろと手探りの状態でしたね。

製作自体は、どのように進められたのでしょうか。

shoji:まずは、どんな作品を作りたいかを4人で話し合いました。せっかく作るのだから、シットキングスのいろんなダンス表現を見てもらえるように、一曲ずつ決めていきました。それに従って、どういった楽曲にしてもらおうかと話し合いを重ねました。なので、ダンスとしてまずは表現したいものを決めて、それから音楽を決めた流れですね。そのあとで、トラックメーカーの方やアーティストの方と、自分たちがその曲に込めたいメッセージを文章にして渡し、それをベースに曲を作ってもらいました。

楽曲を依頼された方々の反応はいかがだったのでしょうか。

shojiSKY-HIやC&K、Shin Sakiuraは、もともとの関係値はあったのですが、それ以上にこの方々にぜひお願いしたいという気持ちでオファーをさせていただきました。結果、みなさん快諾をいただいたんですが、もし断られていたらどうしようと本当に思いますね(笑)。

kazuki内容的にもシットキングスにまつわるものが多かったので、近い存在の方に引き受けていただけて良かったです。

映像も拝見させていただきましたが、楽曲によりまったく別の印象を与える幅広い作品になっていますね。

shoji:ある意味、コンピレーションアルバムに近いのかもしれません。1枚のアルバムを聴いてもらった時に似たような作品がないと感じてもらえるのは、ダンサー発信だからこそではと思っています。やりたいことに合わせてそれぞれの方にオファーさせていただいたので、いろんな色を出せた「見るバム」になっているのではと思っています。

shoji

製作をされてみて、特にここはハマったなと感じる曲はありますか。

shoji今までシットキングをずっと知って下さっている方に好評なのが、「Oh s**t!! feat.SKY-HI」という曲ですね。この曲はふだん自分たちが感じている怒りや悔しさをさらけ出した楽曲なんです。SKY-HIとは長いこと一緒に仕事をして来て、今回の作品についてシットキングスの思いを伝えさせてもらった時に、すごく共感してくれたんです。シットキングスの思いやその棘の部分もしっかり歌詞にして汲んでくれています。ある意味、シットキングスのダークサイドな部分でもあるかも知れません。

でも、今こうしてみなさんと話をしていますが、そのダークさをまったく感じないですね(笑)。

shoji:裏表がある訳ではないので安心してください(笑)。ふだん感じている違和感がきちんと曲になったことは素直な喜びでしたね。その意味では、ダンスにも思いの丈をぶつけて踊ってみました。

kazuki:ただのクレームではなく、そういったネガティブをあえてエンタメにしたら面白いのではという発想だったんです。シットキングスはよく“いい子ちゃんグループ”のように思われてがちなので、そういった僕らにだからこそ出来上がった作品だと思っています。また、それを面白おかしくやるのに、SKY-HIの力が必要でしたね。

「Oh s**t!! feat.SKY-HI」について、昔からファンだった方々の反応はどうでしたか。

shoji:やっぱりリアクションは気になりましたね。先行して上がっているYouTubeのコメント欄には、逆にこれまで良い人だけにいたことを心配しているコメントがありました。今回の作品でその裏側部分も見られて嬉しかったなどのコメントもあり、より共感をしてもらえたような反応が多かったですね。

ダンス自体を作り上げるのに進め方などはあるのでしょうか。

shoji:誰か一人が引っ張って行ってということがなく、基本的には、4人ですべて話し合って決めていくことがほとんどです。誰かが発したワードをまた誰かが広げていく感じです。

NOPPO

他にここにも注目してほしい楽曲を、皆さんそれぞれ教えていただけますでしょうか。

NOPPO:I‘ll be there feat.S.N.A」です。この曲は、僕たちのこれまでとこれからを表現した曲なんです。過去に着た衣装で登場した映像になっているのですが、その衣装がどんんどん変わっていく作品です。映像の中で、昔懐かしい写真が出てくるんです。この作品映像を見れば、これまでのシットキングスを知ることができるようになっています。

kazuki:どれも思い出はあるんですけど、「FFP feat.C&K」ですね。まずスケールの大きさとペンギンを模した衣装を着た30人のダンサーとの踊りはインパクトがありました。飛行場の滑走路を使った撮影で、撮影自体も思い出深いのですが、その撮影にたどり着くまでも撮影場所の変更などいろいろな苦労もあって思い入れがあります。それと昔から知っているC&Kさんと一緒に曲を作れたことも嬉しかったですね。この曲は勢いがあってこれからのシットキングスのテーマソングになるほどメッセージの強いものになっています。何も妥協せず、また思っていた以上に良い曲になったと思います。

shoji:本編はYouTubeにも載っているんですが、僕は特典映像をぜひ観てほしいです。長尺のメイキング映像のほか、「微熱大陸」というドキュメンタリー番組のような企画があって、人間らしさに溢れたシットキングスがよく表現できているのではと思っています。オンステージとは違ったオフステージも見てもらって、シットキングスの全体像が見えてくるのではと思っています。

kazuki

初めての“見るバム”の製作でしたが、またこの次も作ってみたくなりますよね。

shoji見るダンス映像アルバムという軸は変わることがないと思いますが、これからまたどんな風に広げていけるのかも楽しみですね。

これを機に、ダンサー発信の楽曲や映像アルバムがスタンダードになる日も来るかもしれませんね。

shojiそうですね、もっと増えてくれるといいですね。

kazukiいつか「見るバムチャート」みたいなチャートができたり、そういった番組もできるようになったらいいですね。

映像に関しても、各作品とも皆さんの意見を反映したものになっているのでしょうか。

3人:はい、全部そうです。

shojiベースのコンセプトから、色の世界観や、撮影の場所などについて提案させていただいて、そこから意見を足していきました。編集作業も、仮編集の作業が終わった時点で、僕らも編集スタジオに行って立ち会いました。この角度からの方がこのダンスシーンはいだとか、細部にいたるまでしっかり作っていきました。クリエーターの方に、普段とは違うそういったやり方を理解してもらったの嬉しかったですね。

衣装についてはどのようなこだわりがあったのでしょうか。

kazuki:この曲はこういう雰囲気を演出したいなど、ベースはやはりシットキングスから提案させていただきました。例えば、スーツなんだけどペンギンの色味を使ったものと要望を出して、それにスタイリストがうまくペイントしてくれたものを着ています。

Oguri

最後に2021年、みなさんの目標をお願いできますでしょうか。

NOPPO個人的にはこの自粛期間にイラストを描くことを始めたので、個展みたいなものができたらと思っています。シットキングスでは、メンバーで一軒家を一週間とか借りて、作品づくりをするような、面白くて無茶なことに挑戦したいです(笑)。とにかくチャレンジ系なこと、どんどんしていきたいですね。

shoji & kazuki:笑!

kazuki34歳にしてダンス以来、久しぶりにできた趣味が“キャンプ”なんです。ダンスも趣味が高じて仕事になったので、キャンプでも何か仕事ができるようになるのが目標です(笑)。まだソロキャンはやったことがないのですが、ぜひ挑戦したいですね!

shoji今年はスペイン語を始めます!(笑)

kazuki & NOPPO笑!

kazuki:どのレベルまでやるか言った方がいいんじゃない?

shoji(笑)。スペイン語検定の一番やさしい級を年末までに受ける!(笑)

スペイン語を話せるようになったら、何をしてみたいですか。

shoji世界中の人と話をしたい欲が強いんです。シットキングスでもスペインや南米のダンサーの方とご一緒する機会があるんですが、彼らはあまり英語を喋れない方が多い印象があります。これまで英語は好きで学んできたので、スペイン語も話せるようになったら世界中の多くの人たちと話ができるだろうと思っているんです。なのでスペイン語を話せるように目指したいですね。あと最近は、お芝居もさせていただいているのですが、日本以外の国の作品にも出演してみたいですね。ダンスではなく、お芝居として。アメリカでもスペインでも一度は経験してみたいです!

【作品紹介】

見るバム
『FLYING FIRST PENGUIN』

ダンス発信だから誕生した多彩な楽曲と映像美はこれまでにない存在感!

ダンサー発として製作した全曲オリジナル楽曲のダンス映像アルバム。「魂を込めて作ったダンス表 現をちゃんと残して、たくさんの人に見てもらうためには?と思い、ダンサーという表現者が先頭に立った作品づくりをスタート。既存曲を使用せず、ダンスのための楽曲を0から生み出すことで、Blu-ray などの商品化や自由な音源の使 用などで表現者としての更なる可能性にチャレンジする大きな試みとなる。

①「FFP feat.C&K」 st kingz
②「Haze feat.Shin Sakiura × ぷにぷに電機」 st kingz
③「足取り feat.大石晴子」NOPPO
④「Too hard to choose feat.MARTER」shoji
⑤「On my side feat.issei」kazuki
⑥「I won’t say good bye feat.KAIKI」Oguri
⑦「Oh st!! feat.SKY-HI」st kingz
⑧「I‘ll be there feat.S.N.A」s**t kingz

■作品名「FLYING FIRST PENGUIN」
■発売日:2021 年1 月27 日(水)
■2020 年/日本作品/発売:アミューズ/S KAKERU
■販売:アミューズソフト
©2020 S KAKERU

<完全数量限定盤Blu-ray&CD(アスマート限定)>
9,000 円(税抜)+税
① Blu-ray(本編8曲+特典映像:尺未定)※通常盤と同じ。
② 「FLYING FIRST PENGUIN」収録楽曲CD(歌詞カード付)全8 曲
③ 貴重な未公開写真を収めたブックレット(36P)
④ シッキンの2020 年が詰まったカレンダー(2021 年1 月~2022 年1 月)
⑤ ポストカード(10 枚セット)

<通常盤Blu-ray>
5,400 円(税抜)+税
① Blu-ray(本編8曲+特典映像:尺未定)※完全数量限定盤と同じ
② 歌詞カード
③ ポストカード1枚

【購入方法】
A!SMART(アスマート)
https://www.asmart.jp/shitkingz
※その他アマゾンなどのECの情報も確認中

【プロフィール:s**t kingz】

s**t kingz シットキングス

shoji・kazuki・NOPPO・Oguriの4⼈で構成される世界が注⽬するダンスパフォーマンスグループ。4⼈が出場したアメリカ最⼤のダンスコンテスト「BODY ROCK」では、2010 年、2011年と連続優勝。世界各国からオファーが殺到し、これまで20カ国以上を訪問。その活躍から、NHK 「あさイチ」、日本テレビ 「スッキリ」、フジテレビ 「めざましテレビ」では特集が組まれ、TBS 「音楽の日」、テレビ朝日「関ジャム」、フジテレビ「MUSIC FAIR」には、バックダンサーではなくアーティストとして出演。オリジナルの舞台公演は毎回⼤好評で、2018年秋の第4作⽬となる「The Library」では、全国7都市・全30公演が⾏われた。更に、2020年6月13日には初のオンラインライブを成功させ、世界12の国と地域からの視聴で話題に。2021年1月27日には、ダンサーとして新たな試みとして、見る映像アルバム「FLYING FIRST PENGUIN」を発売予定。

公式Twitter
https://twitter.com/stkgz_official

公式Instagram
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公式YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCV5eVZQBdEGVoNCfmo6nveg

s**t kingz 公式サイト

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