10月8日(火)から放送開始となるドラマ『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』。主人公「喜多川海夢」を演じるのはモデル・女優として活躍が目覚ましい永瀬莉子。今年8月に約6年間続けたSeventeen専属モデルを卒業し、新しい岐路に立つ彼女が挑む主演作品です。これまでクールで理知的な役が多かったものの、今作では明るく元気なコスプレ好き女子高生役を熱演。女優として新たな引出しを模索し続け、今は演じることにワクワクする気持ちで溢れているそうです。インタビューでは、聡明さある仕事モードな彼女とは別な顔、三姉妹の末っ子らしく愛らしいプライベートについて話を聞かせてせてもらいました。
Photo:望月宏樹
Style:伊藤省吾(sitor)
Hair & Make up:石川ユウキ(ThreePEACE)
Text:kukka編集部
今回の「喜多川海夢」役はオファーがあっての出演と伺いました。
お話をもらう前から原作を知っていたので、私に務まるかどうか不安もあったのですが、それ以上にワクワクした気持ちになりました。やるからには「喜多川海夢」を極めたい気持ちになりましたし、彼女をより理解して演じ切りたいと思いました。
原作のある作品ならではの難しさもあるかと思いますが、その点はどのように捉えていますでしょうか。
原作の良さを理解すると同時に客観的な目線で全体を読み進めるようにしています。その上で、演じる際に何を引き出してどう表現できるのかを深掘りをし、撮影の現場で表現するよう意識しました。
演じられた「喜多川海夢」はどのような女の子像でしょうか。
クラスのムードメーカーであり、活発で底抜けに明るい女の子です。その一方で、人に対する優しさを持ち合わせていたり、人の痛みや辛さだとかをよく察知できる、様々な一面がある子だと思います。
ギャルでもある「喜多川海夢」、一番どこを意識されましたか。
感情や表情がコロコロと変わる子なんです。泣いていたと思ったら、すごくはしゃいだり、好きなことを夢中になって語るんです。「海夢」の中で感情がどんどん変わるので、台詞に緩急を付けることを特に意識しました。テンションが高い時には、周りを巻き込むくらいテンションをあげて、悲しい時はとことん低くするような。そのアップダウンが「海夢」らしさにつながったのではないかなと思います。
役に合わせて髪も金髪ですね。
明るい色にしたことはあるのですが、ここまでのハイトーンは人生で初めてです。ブリーチも2回しました。
今回のギャル役は、ご自身ともギャップがあり、演じる上では楽しめた部分もあったのではないでしょうか。
ギャル役の私にびっくりしたファンの子もいたみたいです(笑)。役者としていろいろな姿に挑戦するのは楽しいですし、普段と違った姿を見てもらえるのも楽しみです。
実写ならではの楽しみな見方、ポイントはどういったところでしょうか。
より繊細な表情の変化が、実写だと伝わるのではと思っています。そして、コスプレ姿も是非注目していただきたいです。私自身も予告映像からすごくワクワクしましたし、本編がとても楽しみです!
監督とは、役について何か話をされましたか。
監督とは、原作へのリスペクトを込めて、(原作と)同じシチュエーションの時は同じポージングをしよう、と話していました。あと、監督と一番初めに話をした際に、五条くんと海夢の“距離感”を大切にしたいと伝えてくださいました。ドラマ自体、五条くんと海夢の掛け合いで話が進んでいくので、その関係性を表す“距離感”が大切だと。
確かに二人の“距離感”は作品全体の印象にもなりますね。
二人は会話が弾んでポンポン進む関係ではなくて、すごく話したい海夢と、受身の五条くんのチグハグした感じがあって、それが二人の良さであり魅力だと思うんです。あまりにも会話がポンポン進みすぎると、二人らしく無いので、会話の間も大事にしました。二人の関係性を表現した“距離感”については、監督と細かく何度も話をしながら撮影できたと思います。
共演者を含めて、撮影現場の雰囲気はどうでしたか。
撮影期間自体はあまり長い期間ではなかったのですが、みんなの距離の縮まり方はものすごく早かったです。「五条新菜」役の野村さんは初めクールな印象だったのですが、お話するようになってから、とても穏やかで、誰に対してもフラットな方だなと思いました。そして、その雰囲気がそのまま現場全体に広まっているような感じで心地良かったです。慌ただしい撮影の中でも、楽しく過ごせたチームでした。
「喜多川海夢」役を一番しっかり演じられたポイントはどういったところでしょうか。
コスプレ姿でのポージングや舞台に立つシーンは特に「喜多川海夢」演じられたと思います。撮影の日を追うごとに、「海夢だったらこういうことを言うはず」「こういうニュアンで伝えるはず」と考えられるようになり、当初思っていた「コスプレ好きなギャル役を務められるのかな」という不安がなくなっていったんです。撮影を重ねる度に、コスプレをすること自体も楽しくなりました。
もしプライベートでコスプレするなら、どのようなコスプレをしたいですか。
小さい頃の夢がCAさんだったので、CAさんの制服はいつか着てみたいです。
CAであれば、いつかドラマなどで着るチャンスがあるかもしれないですね。
はい、いつかCAさん役をできたら良いなと思います♪ それに私「空港」が好きなんです! 「空港」っていう場所が好きで、行くとテンションも自然に上がります(笑)
空港のどういったところが特にテンションを上げさせてくれるんですか。
空港にしか無い空気感とか、みんながどこかへ出かけるワクワク感ですね。いろいろな感情がそこにあって、そんなみんなを送り出す場所というのが、小さい頃から大好きなんです。中学生の時に今の事務所に入って、月に一度レッスンをしに広島から飛行機に乗っていたのですが、その頃からずっと変わらず「空港」が好きですね。
お仕事ではセブンティーンモデルを卒業されて、今後、更なる活動の選択肢がさらに広がっていく時期かと思います。どのようなお仕事を今後楽しみにされていますか。
モデルのお仕事は続けて行きたいですね。お芝居は年々、楽しさが増して来ていて、自分でもワクワクしていることを実感しています。なので、もっとお芝居は極めていきたいです。撮影自体はハードなこともあり、自分の中で日々“挑戦”する気持ちではいるのですが、その葛藤以上に、観てくださる方々に理想のお芝居を届けたい気持ちがあります。今回の役もひとつの挑戦として、自分の中の新しい引き出しができた感覚はあるのですが、まだまだいろいろな姿を見て欲しいです。様々な役に挑戦し、お芝居を極めていきたい気持ちでいっぱいです。
――――――――――――――――
お仕事以外についてもお話を聞かせてください。ここまで永瀬さんとお話しさせていただいた印象が、話し方から伝わるハキハキされた感じがとても丁寧で、しっかり者感がとても伝わってくる印象です。
そう言われることもあるのですが、そんなことないんです(笑)
自己分析ではどのように見られていますか。
お仕事の時はしっかり者と言っていただけることが多いのですが、プライベートは真逆だと思います。実は三姉妹の末っ子なんです。
全然、そうは見えないですね(笑)。三姉妹の永瀬さんは上から何番目でしょうか、とクイズを出されたら「三女」は一番最後の答えになりますよね。
実はめちゃめちゃ末っ子タイプで、お任せしたい派です。
ギャップがありますね(笑)。カッコ良くて、何でもバシバシと仕切って決めてくれそうなイメージです。
そんなことないです(笑)
お休みの日、一人で過ごす場合はどのように過ごされるのでしょうか。
寝ることが好きなので、たっぷり寝ることにしています。10時くらいまでは寝て、それから散歩が好きなので散歩に出かけます。あとは映画館によく行きますね。一人カフェも好きなのでカフェでのんびり過ごすこともあります。
映画館にはふらっと行かれるのでしょうか。
はい。何も調べずに映画館に行って、チケットを買う場所で何を観るのか決める感じです。お仕事ではスケジュールが決まっていて、何時何分に何をすると区切られていることが多いので、プライベートではあまり時間に縛られたくないなと思っています(笑)
そうですよね(笑)
おっとりした感じのマイペース派ではないのですが、自分のペースが好きで、のんびりさせてもらっています。
映画もよく観られるということで、最近観た作品でおすすめな作品はありますか。
映画ではなく韓国ドラマになるのですが、『涙の女王』という作品です。本当にどハマりして、配信されるのを楽しみにしていました。その主題歌や挿入歌を聴きながら、よく散歩をしていました。
ものすごくハマりましたね(笑)。まだ観ていない人はぜひみてハマって欲しいですね。
はい、ぜひ観てほしいです!
ちなみに永瀬さん、映画館ではどの辺の座席を好むタイプですか。
私は、後方真ん中タイプです(笑)
細かな情報、ありがとうございます(笑) カフェでは何をして過ごされますか。
ドラマを観たり、人間観察も好きなのでいろいろな人を眺めています(笑)
普段、見られることが多いお仕事だから、永瀬さんと分からない時には逆に見返したいですよね(笑)。永瀬さんご自身は、街で声を掛けられることはありますか。
たまにありますし、声をかけてもらうのは嬉しいです。でも気を抜いていることが多いので、「いつから、見られていたんだろう」とつい思ってしまいます(笑)
ずっと、やろうやろうと思っていて、なかなか実行できていない、やりたいことを教えてください。
国内旅行です。友だちと、福岡とか北海道とか美味しいものがあるところに行きたいね、と話をしているんですけど、いっこうに実現できていません。
実現できそうでしょうか。
お互いに思いつきで動くタイプなのと、3回目、4回目スケジュールを合わせたんですけど、うまく合わなくて自然消滅してしまっている状態です。
免許とか持っていたら、現地でもいろいろと周れそうですね。
あっ、免許を取りたいです! 私、ずっと言っているんです。でも、周りにどんどん免許を取った友だちが増えてきたので、「なら、私は取らなくてもいいかな」と思い始めていたところでした。助手席のプロになろうかな(笑)
(笑)。でもお仕事にも活かせそうですし、免許はあると良いですよね。
そうですよね(笑)
最近、ハマっていることがあれば教えてください。
もともとゲームをあまりやらなかったんですけど、「桃鉄(桃太郎電鉄)」は友達と一緒にハマっています。中でも「桃鉄ワールド」をやっていて、いろいろな国に旅行した気分になっています。
「桃鉄」で、旅行欲が満たされてはいないですか(笑)
そうなんです! 1日で何カ国も行けた気分になって、楽しんでいます。
ありがとうございます(笑)
それでは、最後に、ドラマを楽しみにしている方々へメッセージをお願いいたします。
私自身、今までにない新しい役どころにチャレンジをしています。セリフも過去一番多い役だと思います。長い期間、撮影していたと感じるくらい、濃密な撮影期間を過ごさせてもらいました。作品の中で、いろいろな私を見てもらえると思います。何といっても、コスプレ姿は見どころです。まったくの別人になり切るのは、想像以上に大変なこともありますが、作品を通してコスプレの魅力が皆さんに伝わると嬉しいです。五条くんとの恋愛模様や個性豊かなキャラクターなど、いろいろな側面から楽しんで観ていただきたいです。
【出演情報】
2024年10月8日より放送スタート!
■MBS 10月8日(火)より毎週火曜24:59~
■TBS 10月8日(火)より毎週火曜25:28~
MBS/TBSドラマイズム
「その着せ替え人形は恋をする」
五条新菜(野村康太)は雛人形に心を奪われ、雛人形の顔をつくる「頭師(かしらし)」を目指して修業中の男子高校生。大好きな雛人形作りに没頭するも、好きなものが周りと合わず同世代と馴染めずにいた。ある日、手先の器用な彼の才能に気づいたクラスの人気者ギャル・喜多川海夢(永瀬莉子)から、雛人形の衣装づくりの延長で「コスプレ衣装を作ってほしい!」と依頼される。戸惑う新菜だが、海夢の熱意に動かされ、衣装制作をはじめることに。アニメやゲーム、マンガが大好きな海夢は、自分の「好き」に真っ直ぐに、全力でコスプレを楽しんでいく。そんな海夢の姿に影響され、少しずつ自身の殻を破りはじめる新菜。身も心も正反対な2人の距離は、衣装作りを通して次第に縮まっていき…!?
<出演>
永瀬莉子 野村康太
池田朱那 豊島心桜 塩﨑太智 山田明郷
原作:「その着せ替え(ビスク・)人形(ドール)(ビスク・ドール)は恋をする」 (原作:福田晋一 掲載「ヤングガンガン」スクウェア・エニックス刊)
監督:神徳幸治 大﨑翔 佐々木豪 本間利幸
脚本:おかざきさとこ
制作プロダクション:共同テレビジョン
製作:ドラマ「その着せ替え人形は恋をする」製作委員会・MBS
©福田晋一/SQUARE ENIX・ドラマ「その着せ替え人形は恋をする」製作委員会・MBS
ドラマ公式 X:@dramaism_mbs
ドラマ公式Instagram: dramaism_mbs
ドラマ公式 TikTok:@drama_mbs
ドラマ公式HP
<配信>
TVer、MBS動画イズムで見逃し配信
【プロフィール:永瀬莉子】
永瀬莉子(ながせ・りこ)2002年8月13日生まれ、広島県出身。「ミスセブンティーン2018」グランプリから「Seventeen」専属モデルとなり、今年8月に卒業。 2019年にドラマ『ココア』に主演して女優デビュー。 主な出演作はドラマ『17.3 about a sex』、『クロサギ』、『夫を社会的に抹殺する5つの方法』、『春は短し恋せよ男子。』、『この素晴らしき世界』、『恋をするなら二度目が上等』、『Re:リベンジ-欲望の果てに-』、『東京タワー』、『素晴らしき哉、先生!』映画『左様なら今晩は』、『君は放課後インソムニア』など。2024年10月8日放送スタートのMBS/TBSドラマイズム「その着せ替え人形は恋をする」ではコスプレの好きの女子高生・喜多川海夢役で主演を飾る。
公式Instagram:@rico_nagase
公式サイト