
7月10日(金)より公開になる映画『トロフィー』で映画初出演を飾る原田花埜さんへのインタビュー。朝鮮学校に通い、朝鮮舞踊をする14歳の少女「ソヒ」が、自身のルーツと向き合いながら成長していく姿を描いた作品です。演じたのは朝鮮舞踊を習う14歳の「リョニ」で、主人公「ソヒ」のクラスメイトであり、友人であり、朝鮮舞踊のライバル。原田さんのおっとり、ゆったりと話すおおらかさと、そこから伝わる優しさに孫明雅監督もkukka編集部も納得の「リョニ」役。ぜひ映画館の大きなスクリーンで、圧巻の朝鮮舞踊とストーリーを堪能してください。
PHOTO:坂内玲央
TEXT:kukka編集部
演じられた「リョニ」役を演じた経緯を教えてください。
オーディションでこの役を演じさせていただきました。朝鮮舞踊の動画を覚えて、オーディションを受けたのですが、朝鮮舞踊を知ったのもその時が初めてでしたし、その踊りの依頼からオーディションで披露するまで1週間ほどだったんです。準備もあまりできずに、やれることをやって臨んだこともあり、手応えのような感覚はまったくなかったんです。きっとダメだろうと思っていたので、合格と聞いた時は、すごく嬉しかったです。
練習する時間がほとんどない中で、「リョニ」役を掴んだんですね。
今作が映画初出演だそうですが、その率直な感想を聞かせてください。
自分をスクリーンのような大きさの画面で見ることは映画でしかないことだと思います。その初めての体験が、こうした難しい題材の印象に残る作品だったので嬉しい気持ちです。
演じられた「リョニ」はその心理的な部分も含め、難しい役だったと思います。どのような子をイメージされていたのでしょうか。
困難に直面する役ではあったのですが、リーダー的な存在で、真面目で責任感のある子の印象です。私も子どもの頃は、真面目にキチキチし過ぎていたところがあったのですが、中学生くらいから、抜けるところは抜くこともできるようになった経験がありました。な根が真面目なところは自分にも似ていると思っていましたし、当時の気持ちを想像しながら演じていたので、割と演じやすさのあった子でした。
「リョニ」の誠実さ、真面目さが肝にもなっていましたね。
「ソヒ」に「何かあったの?」と聞くシーンで、「ソヒ」からすると、少し圧に感じてしまうことだったかもしれないけれど、それが彼女にとってできる最大のことだったと思います。そういった「ソヒ」との関係性やその見え方について考えながら演じることができました。




監督から言われた言葉で印象に残っていることはありますか。
私がどうして「リョニ」役に選ばれたのか監督から直接お話を聞くことができました。オーディションでの話し方や優しそうな雰囲気が「リョニ」に合っていそうだな、と感じられたそうです。「こういう「リョニ」っていいなと思ったから決めたんだよ」との言葉をいただきました。素の私を見て決めてもらえたことを知って、嬉しかったですし、またあまり作り込みすぎない「リョニ」で良いんだと自信を思って演じることができました。
選ばれた理由を教えてもらえると、演じる上でも芯となるものが生まれますね。
安心しましたし、嬉しかったです。
現場ではどんな監督さんでしたか。
舞踊の稽古が週3回あったのですが、ご都合が合う時は毎回来てくださいました。私たちに積極的にコミュニケーションを取ってくださる監督さんだったので、その時間で仲を深められることができました。
朝鮮舞踊はゼロから学ばれたそうですね。
オーディションを受けたのが中学2年生の夏で、秋から稽古が始まって、そこから10ヶ月くらい練習をしてから撮影に臨みました。
朝鮮舞踊は今よく踊っているHIP HOPなどのダンスとはまったく体の使い方が違っていました。基礎が大事だったのですが、その基礎でさえ、すごく難しい踊りだったので、最初は苦戦しました。慣れるまでに時間がかかったのですが、教えてくれる先生も優しかったですし、毎回、恒那ちゃんとも話ができたので、楽しく学ぶことができました。
10ヶ月間に及ぶ稽古で、特に大変だったことは何でしょうか。
私は回ることが苦手だったんです。クルクルと回った最後、どうしてもよろけてしまうんです。そこがとても大変でした。
映像では、舞踊が得な「リョニ」らしい踊りに仕上がっていました(笑)
ありがとうございます(笑)
普段のダンスは、どういったことをされているのでしょうか。
週に一度、事務所でダンスレッスンを受けているのですが、K-POP系のダンスをすることが多いです。朝鮮舞踊のように床を使う踊りに慣れていないので、稽古の方が難しかったです。



同世代の子たちも多く出演されていました。現場での雰囲気はいかがでしたか。
みんなとても仲良かったです。
最後の舞踊のシーンを撮影した日は、舞踊メンバーのクランクアップの日でもありました。いろいろな方からドーナツの差し入れをいただいたので、休憩時間に、みんなでいっぱい食べました♡
普段の舞踊の稽古とは違い、撮影では緊張感のあるピリついた空気の中で臨まなければなりませんでした。その分、クランクアップの日の休憩時間は、その緊張感とのギャップがとても大きく、幸せな時間だと感じました。
ぜひ注目してほしいシーンを教えてください。
2つあります。
1つ目は、「ソヒ」と「リョニ」が仲直りする場面です。それをきっかけに「ソヒ」の踊りへの向き合い方が変わり、前へ進む後押しとなるシーンでもあります。物語の中でも重要な場面ですし、二人の友情を描くうえでも大切なシーンだと思います。
もう1つは、ラストの大会で踊るシーンです。踊りを通して、家族の絆や友情、そして在日コリアンとして生きることなど、作品のさまざまなテーマが一つにつながっていく場面だと感じています。ぜひ、この踊りのシーンに注目してご覧いただきたいです。


プライベートについても質問させてください。
原田さんらしい休みの日の過ごし方、内容を読むだけで原田さんと分かる過ごし方を教えてください。
典型的なのは、10時半とか11時くらいまで寝て…(笑)。休みの日は寝てばかりいるのが私らしいお休みです。車とか乗り物に乗っても一瞬で寝ちゃうんです。そのまま起きないです(笑)
たくさん寝られるのは、若い証拠ですね(笑)
寝るのは何時頃ですか。
夜型であまり眠くなりにくいので、日付が変わって0時半に寝ています。翌日が休みの日だと11時くらいまで寝ています。寝すぎていると、母に起こされるので、お昼を過ぎることはさすがにないです。ご飯を食べて、そこからまた2時間くらい昼寝をすることもありあります(笑)
一度も起きずに寝ているのでしょうか。それとも何度寝かされているのでしょうか。
たまに起きながら、まだイケると思って何度寝かしています♪ でもたまにノンストップで11時まで寝ちゃうこともあります。
ずっと、やろうやろうと思っているのにできていない、でもやりたいことを教えてください。
一昨年くらいから言っていることなんですが、夏祭りに浴衣を着て出かけたいです。なかなかチャンスがなくて、いまだに着てないです。「今年こそ、浴衣を着て夏祭りへ行きたい」と、いろいろなところで話をしているんですけど、言っているうちに何年も経ってしまいました(笑)。だから、今年の夏こそ、大きな花火大会に浴衣を着て出かけたいです♪インスタに載せられたら実現できたと思ってください(笑)
今後、俳優のお仕事としては、どのような目標があるのでしょうか。
王道のラブコメ作品にも出演してみたいのですが、今回の作品のような自然な演技が求められる作品にもまた出たいです。そういう作品に出る時には、エンドロールが流れる時まで、原田花埜が出ていたことが分からないくらい、自然な演技が将来できるようになれたらと思っています。
演じる役で魅せる役者さんですね。
その第一歩となる今回の初出演映画、公開が楽しみですね。
楽しみで、ドキドキしています。
こっそり劇場へ観にいかれますよね?(笑)
はい、観にいきます(笑)
「あの踊っているのは私です!」と言いたくなるのを、耐えられそうですか(笑)
「私だよ」という空気を出しながら、映画館に行こうと思います(笑)
楽しみにしています(笑)
それでは最後に、映画を観てくれる方々へメッセージをお願いします。
出演者と同じ10代の子たちもこの作品を観てくれることがあるかと思います。題材が難しいので少し壁を感じることがあるかもしれませんが、観やすい作品になっていると思います。踊りを通して、作品を観てもらえたら、より理解しやすいと思います。撮影当時、中学3年生だった私でも、理解をしながら演技をすることができたので、この子が出ているんだとか、いまこういう問題があるんだと思って、観てもらえたら嬉しいです。



【映画情報】
公開日:2026年7月10日
『トロフィー』

在日コリアンの少女を主人公に、家族・友人との関係や、自らのルーツと向き合う日常を丁寧につむいだドラマ。是枝裕和監督率いる映像制作集団「分福」のメンバーとして是枝監督や西川美和監督の監督助手を務めてきた孫明雅が長編初メガホンをとり、在日コリアン3世である自身の経験や葛藤の記憶を出発点にオリジナルストーリーで描き出す。
在日コリアンの14歳の少女ソヒは、朝鮮学校に通い、部活で朝鮮舞踊に打ち込む日々を過ごしている。ある日、日本学校との交流会で日本人の少女・未来と出会ったソヒは、K-POP好きという共通点から親しくなり、少しずつ外の世界とつながりを持ちはじめる。ソヒと未来はK-POPアイドルのライブチケット代を稼ぐため、ソヒの家にある不用品をフリマサイトで売ることにする。朝鮮学校の校長であるソヒの父サンジュが持っていた北朝鮮のCDが高値で売れたことに味をしめたふたりは、サンジュが祖国・北朝鮮から授与された勲章までも売ってしまう。
自身も在日コリアンのルーツを持つ新人俳優・恒那が映画初主演を務め、1年にわたる朝鮮舞踊の稽古を重ねて撮影に挑んだ。ソヒの父サンジュ役で井浦新、母ミリョン役で市川美和子、朝鮮舞踊部の先生役でちすん、朝鮮学校の担任ホン先生役で笠松将が共演。
<出演>
恒那 / 梨里花 原田花埜 禾本珠彩 千就 / ちすん 笠松 将 / 市川実和子 / 井浦 新
監督・脚本:孫 明雅
製作・配給:K2 Pictures
公式サイト @film/trophy
公式Instagram:@trophy_film_710
公式X:@trophy_film_710




【プロフィール】
原田花埜 Harada Hanano

原田花埜(はらだ・はなの)。2010年4月4日生まれ。164.5cm。広島県出身。趣味:ピアノ、陸上(短距離)、メイク、ショッピング。特技:軟体パフォーマンス、トマトを沢山食べられること、歌うこと。スターダストプロモーション所属。
2023年10月、スターダストプロモーション「第3回スター☆オーディション」(2023年)にてグランプリ受賞し、芸能界入りし、2025年10月からは『Seventeen』の専属モデルを務める。俳優としては、2024年10月ドラマ「わたしの宝物」神崎美羽(中学生時) 役でデビューを飾り、2025年7月ドラマ「しあわせな結婚」与田星羅役などの作品にも出演。2025年5月からは「シャカレキ!〜社会歴史研究部〜」(日本テレビ)では木皿くれは役として出演中。2026年7月10日公開の映画『トロフィー』リョニ役で映画初出演を飾る、今後更なる飛躍が注目される16歳。
公式サイト
https://www.stardust.co.jp/talent/section1/haradahanano/
公式Instagram:@hanano_harada_official
公式Tik Tok:@hanano_harada_official
