フジテレビが満を持して放送を開始するドラマ「エルピス—希望、あるいは災い—」に出演する女優・華村あすか。雑誌のグラビアでも活躍するスタイル抜群の彼女だが、女優として話題作への出演が決まるなど、その存在に注目が集まっています。中学生の頃からずっと憧れていた長澤まさみとの共演や、ドラマ制作スタッフの情熱的な仕事ぶりに自身も大きく感化させられるなど、今作で大きな飛躍が期待されています。オーディションでのエピソードのほか、好きな音楽やアートに“おひとり様時間”を費やすプライベートまでをインタビュー。素直で飾らない、あざとさも全くない。そんな話していて微笑ましくなる彼女の素顔を紹介します!
Photo:望月宏樹
Text:kukka編集部
ドラマ「エルピス」について、華村さんの役どころを教えてください。
長澤まさみさん演じるアナウンサー「浅川恵那」の出演する深夜の情報番組『フライデーボンボン』で、番組を盛り上げる「ボンボンガール」のメンバー「篠山あさみ」として出演します。眞栄田郷敦さん演じる番組ディレクター「岸本拓朗」とも交流ある女の子の役です。
本作にはオーディションに受かって配役されたそうですが、出演が決まった時の率直な気持ちをお聞かせください。
正直、落ちていると思っていたんです。というのも、オーディションが終わってから数週間、連絡がなかったので落ちているかなと。そしたら、連絡があって「決まりました」と言われて「本当ですか!?」と聞き返してしまったことだけはよく覚えています。しばらくしてメインキャストの方がどなたかなど、ドラマの詳細が分かってきた時は、単純に楽しみというより不安の方が大きくなっていきましたね。実は中学生の頃から長澤まさみさんのことを女優さんとしてはもちろん、ひとりの女性としてずっと憧れていたんです。私の中の女性の理想像が長澤まさみさんなんです。この仕事をし始めるようになってから、取材で「どなたとお仕事をしてみたいですか?」という質問にも、いつも長澤まさみさんと答えてきました。だから主演が長澤さんと知ってから、このドラマへの出演は私にとって本当に夢のような話なんです。生きていれば望みって叶うんだ、と人生で初めて思った出来事でした(笑)。生きる希望をいただきました(笑)。この業界にいたら、色々なご縁はあるんでしょうけど、ご一緒すること、お会いすることなんて想像していなかったので、このドラマへの出演は本当にうれしく思っています。
もう悔いはない感じですか?(笑)
そうですね、これ以上の大きな目標は……(笑)。今まで抱いていた目標の中では一番大きな目標だったので、本当に感無量です。
そんなこと言わず、もっともっと上を目指して欲しいですね。
私は一気に大きな目標を持って攻めることができないので、少しずつ、じわじわと攻めて行く人間なんです(笑)。最初からズドンと大きな目標を掲げるタイプではなく(笑)
オーディションでの手応えはあったのでしょうか。
まったく無かったですね(笑)。ただ、3回のオーディションのうちの最初のオーディションに、素っぴんで臨んだんです。私としては、どういったメイクをイメージされているか分からなかったのであまり決め込まない意味での素っぴんだったんです。でも、審査の方に笑われてしまって……。ほかの方はしっかりメイクをされていたので、もしかしたら、やる気がない人に思われてしまったかも…とネガティブに考えていました。でも、連絡があって2回目のオーディションの時はメイクをしてきてください、と言われたんです(笑)。さらに2回目を終えた時には、髪も切ってしまったんです。それを知ったスタッフの方が、髪を切った後の姿も見てみたいので一度来てください、と言われて3回目のオーディションに行きました。
オーディションの手応えはあまり感じられる派ではないようですね(笑)
今回のことも含めて改めて思うのは、手応えがまったくない方がオーディションが通ってきてますね。今までの統計を考えると、不思議とそうなんです。基本、自分に自信がないタイプなんですけど、この大きな作品にしっかりオーディションを経て出演が決まったのは一つ自信にして行けたらと思っています。
役を演じるにあたって何かの準備をされていますか。
ずっと私の中に残っているアドバイスがあるんです。それが何もお芝居のことが分からなかった時に、初めて出演したドラマ「宮本から君へ」で、共演させていただいた池松壮亮さんからのアドバイスなんです。「お芝居は人生経験でするところもあるので、経験があまりないからと言って気にしなくていいし、とにかくプライベートでも仕事でもいろいろな気持ちをたくさん味わっておいた方がいいよ」とアドバイスをくれたんです。当時、その言葉ですごく楽になったのを覚えています。だから、今回のこの作品も、いろいろな人や仕事に普段から全力でぶつかって、泣いたり笑ったり、そういう感情を大事にして、この作品もこれからの作品でもお芝居に生かしていけたらと思っています。
華村さんはセリフ覚え、すぐに覚えられる派ですか、それとも苦戦する派ですか。
割とすぐに覚えられますね。今までセリフ覚えで苦戦したことはないと思います。
大根さんをはじめ監督からのリクエストのようなものはあったのでしょうか。
事前に要望は無かったのですが、大根さんからは撮影中に細かいセリフの言い回しで、違うパターンを幾つも求められたりすることがありました。そういった大根さんの細かな指導は演じる側からするととてもありがたい時間で、やはり撮影の現場で教えてもらったことは、とても身になります。言われてその場ですぐに芝居をするため、より集中することができますし、神経を普段よりも使うので本番はとても成長できる場所だと思っています。
憧れていた女性でもある長澤まさみさんとお芝居での絡みはあるのでしょうか。
「フライデーボンボン」の番組内でご一緒するので、その流れで絡みはあるのですが、個別のシーンで絡むことは今後のお楽しみです。
カメラの回っていない場所での会話はされたのでしょうか。
はい、長澤さんの方から声をかけていただけました。「ボンボンガール」のメンバー全員が今回の作品で初めて顔を合わせた6人だったので、撮影当初はお互い遠慮がちだったんです。でも撮影が進むに連れて「ボンボンガール」同士で行動して仲良くなっているのを長澤さんが見かけて、背後から「ボンボンガールも仲良くなったんだね〜」とニコニコしながら気さくに声をかけてくださったんです。ご時世的に、撮影シーン以外では演者同士が現場に居続けることが難しく、コミュニケーションも多くは取れないんです。そうした中でも、声をかけてくださったのは、私たちをリラックスさせようとしてくださったんだなと思って嬉しく思っています。
一緒に出演されている方で、共演経験のある方はいらっしゃいますか。
三浦透子さんは「宮本から君へ」の作品でご一緒していて、撮影の現場でも私のことを覚えていてくださったんです。遠くから「あすかちゃん!」と声をかけてくださって、ハグも交わさせていただきました。初めて出演したドラマで初めて共演させていただいた三浦さんと今こうして、5年ぶりにお仕事でご一緒できるのは嬉しいですね。
華村さん演じる「篠山あさみ」役の見どころも教えてください。
「篠山あさみ」としては、眞栄田郷敦さん演じる「岸本拓朗」さんとのシーンと、もう一つ別の顔を見せるシーン、その変化に気づいてもらえたら嬉しいです。
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プライベートについても話を聞かせてください。最近の華村さん、どんな毎日を過ごされていますか。
比較的にひとりで過ごす時間が多いので、「“ひとり時間”をいかに充実させるか」を考えています(笑)
(笑)。何か最近、見つけられた“ひとり時間”はあるのでしょうか。
ギターを始めたのと、本を読むようになりました。本はエッセイ本でも何でも読みますし、あと洋服が好きなので、月に2冊のペースでファッションに関するヴィンテージの本を買って読むようにしています。特に色の勉強になるような図鑑を集めています。ほかにもハイブランドの昔のもの載っている本などを集め読むようにしています。基本、スマホよりも何かの本を見たり読んだりする時間を作るように、いろいろと模索中です。
感性を高められるような趣味を探されているんですね。ギターは何かきっかけがあったのでしょうか。
あいみょんのファンでカラオケでも歌うことがあるんです。単純なんですが、あいみょんさんのようにギターを弾きながら歌も歌えたらいいなと思ってギターを買ったんです。でも買ってしばらくインテリア化していたんですが、やっぱり弾けるようになりたいなと思ってまた最近やり始めました。
この曲を弾けるようになりたいという曲はありますか。
「マリーゴールド」ですね、歌も好きなので。
せっかくなので、いつかどこかで披露して欲しいですね、SNSとかでも。
そうですね、練習の結果として出来るようになったよ、といつか載せられたらと思います(笑)
楽しみにしていますね(笑)。これからも、アート系の趣味で感性を磨かれていけるといいですね。
長女ぽくないと言われることが多いのですが、実は妹が居るんです(笑)。アートやファッションの趣味は妹と合うことが多いので、友だちよりも妹と一緒にいることの方が多いかもしれません。多い時だと週に3日ほど一緒にいるかもしれないです(笑)
では、最後にドラマを観てくれるファンの方にメッセージをお願いします。
制作スタッフの方々が毎日全力でお仕事をされているのを目の当たりにしているので、本当にみんなの情熱が詰まったドラマだと思っています。そういった素晴らしい作品なので、観た方がどこかにその情熱も物語も共感してもらえるものだと思っています。自分と照らし合わせながら、この作品を観てもらえたら嬉しいです。
【ドラマ情報】
2022年10月24日 毎週月曜夜10:00/フジテレビ系
『エルピス —希望、あるいは災い—』
長澤まさみが4年半ぶりに連ドラ主演。新たな“月10”ドラマとなる『エルピス-希望、あるいは災い-』は、脚本:渡辺あやと監督:大根仁による、社会派エンターテイント。
スキャンダルにより落ちぶれたアナウンサーと、バラエティ番組の若手ディレクターが10代の女性が連続で殺された事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った自分の価値を取り戻す姿が描かれます。
「エルピス(Elpis)」は、古代ギリシャ神話で多くの災厄が飛び出したとされる“パンドラの箱”に残されたもの。良いことの予測として“希望”、悪いことの予測として“予兆”とされています。
真相へと迫る出演者が、“パンドラの箱”を開けたことでもたらされる混沌の先に待つのは、果たしてどちらなのか。
<出演>
長澤まさみ 眞栄田郷敦 三浦透子 三浦貴大 近藤公園 池津祥子
梶原善 片岡正二郎
山路和弘 岡部たかし
六角精児 筒井真理子
華村あすか
鈴木亮平 ほか
公式Instagram https://www.instagram.com/elpis_ktv/
公式Twitter https://twitter.com/elpis_ktv
公式TikTok https://www.tiktok.com/@elpis_ktv_
公式サイト https://www.ktv.jp/elpis/
【プロフィール】
華村あすか
はなむらあすか。1999年3月18日生まれ。山形県出身。身長:168cm。趣味:歌うこと、体を動かすこと、サウナ、バスケットボール。
2017年8月雑誌「週刊プレイボーイ」の表紙と巻頭グラビアでデビュー。2018年4月ドラマ「宮本から君へ」甲田美沙子役で女優デビューを果たす。その後、2022年10月24日スタートのドラマ「エルピス —希望、あるいは災い—」では篠山あさみ役として出演。グラビアとともに女優としても活躍の場を広げている。
公式Instagram:@hanamura_asuka