Prime Videoで公開中の特撮ドラマ「仮面ライダーBLACK SUN」。ダブル主演を務める西島秀俊、中村倫也とともに、主役級の活躍を見せるのが和泉葵役の女優・平澤宏々路。弱冠15歳にして、女優として多くの経験を重ね、今後も更なる飛躍に期待が高まっています。そんな成長著しい平澤宏々路へのインタビューが実現。芝居への意識の高さを感じる言葉はもちろん、15歳の女の子らしいプライベートについてしっかり聞いてみました。

Photo:望月宏樹
Stylist:福田亜由美
Hair & Make up:薮みのり(アートメイク・トキ)
Text:kukka編集部

オーディションを経て掴んだ葵役だそうですが、受かった時の率直な感想を教えてください。

知らせを聞いた時はとても嬉しかったです。でも台本をいただいて、いざ読み始めると、何かとんでもない役に受かってしまったのではないか、と不安になりました。タイトルから伝わる作品の大きさや、キャストの方々、仮面ライダーの50周年を記念した作品であることなど、台本を読んだ時に改めて気が付き震えました(笑)

南光太郎を演じる西島秀俊さんとの撮影シーンが多くありますね。西島さんの存在をどう感じられていましたか。

以前にも共演させていただいたことがあるのですが、特に今回、ご一緒させて頂き、とても力強さを感じました。作品にかける想いや愛が溢れ出ていらっしゃったのが印象的でした。一緒にいることで、その力強さをより強く感じることができました。

撮影の現場で、西島さんから一番刺激を受けたことは何ですか。

初めにお会いした時に、役についてお話しさせていただく機会があり、葵に対しては本当の娘のように接するからと言われました。葵と光太郎の関係性を作っていく上で、エネルギーを感じましたし、その言葉のおかげで、ふたりの関係性をスムーズに築くことができたと思います。

かなり起伏ある葵役でしたが、演じていて、これまでにあまり経験のない感覚はあったのでしょうか。

初めてのことだったので、やはり改造シーンは特別な感覚でした(笑)。人ではないものになることは今までに経験したことがなかったのでいろいろと悩みました。

「カマキリ怪人」に変身する時もそうですし、「カマキリ怪人」から人間に戻る時も、自然な動作が求められますよね。

変身する時のチカラのかけ方と、変身からの解除される時のチカラの抜き方はよく考えて演じました。変身解除の時は少しチカラを抜く、フワッと抜ける感じになるよう監督たちとかなり話をして固めていきました。田口特撮監督からは変身する時に、ちょっとした痛みや悲しみが表情や声などに出るといいね、とアドバイスをいただきました。

監督からは、葵役を演じるにあたって、何か指導やイメージの共有はあったのでしょうか。

葵自身がとてもまっすぐで自分の信じたことを貫くタイプの女の子なので、あなたも同じように自分の信じたことを貫いて欲しい、リアクションも素直に演じて欲しい、とアドバイスをいただきました。その場で感じたものを全部出して欲しい、と言われて意識して演じました。

物語の冒頭で、葵がネイティブな英語を披露するシーンがあります。あの流暢な英語は、かなり練習されたのでしょうか。

作品の中で、あれだけの長い英語を話すことは初めての経験だったので、たくさん練習をしました。発音が少しでも違うと、聞こえ方も違ってしまうと言われたので、毎日必ず耳で聞いて、声に出して覚えました。

学校の英語の先生も作品を見てくれるといいですね(笑)

はい、頑張ったので、見て欲しいです、ぜひ!(笑)

作品でも激しい動きやアクションが見られますが、問題なく演じられたのでしょうか。

過去にもアクションをする作品はあったのでその経験は活かせたと思います。今回は、撮影の前に小松俊介役の木村舷碁さんと一緒にアクションの稽古を付けていただきました。パンチやキック、受け身のほか、当たっているように見える、痛そうに見えるような演技も指導をいただきました。

葵はカマキリ怪人へ変身しますが、もし平澤さんが変身するとしたら何に変身してみたいですか。

毛がある動物に変身したいです(笑)。カマキリは毛がないので、毛があるものがいいです。作品でも、プリティ太田さんが演じるバラオムが変身したサーベルタイガーの「剣歯虎怪人」だったり、木村舷碁さんが変身した「雀怪人」とか。毛がモフモフしている怪人は、撮影の現場でも、みんなに “可愛い〜”と言われて人気でした(笑)

確かに、カマキリは、“可愛い〜”とならないですね(笑)

そうなんです(笑)。強そうでかっこいいのですが、やっぱりモフモフして可愛いのを羨ましいと思ってしまいました。もし自分が変身するなら「猫」がいいです。猫好きなので♪

何猫にしましょうか。

なんだろう。マンチカンですかね(笑)。あのヨチヨチと歩く姿が好きなんです。

お金持ちの家に飼ってもらえそうでいいですね。

(笑)

今作を撮り終え、役者として一番成長できたなと感じるのはどのようなことでしょうか。

役作りに関して、これまでは自分で作り込んだものを現場で披露することが多くありましたが、今回の作品では、監督や他の役者さんたちとその場で作っていく、みんなで1つの役を作っていくことの大切さを感じることができました。こんなやり方もあるんだと、新しい体験をひとつ重ねて、成長できたのではと思っています。お芝居は相手がいてできるものだと思うので、相手の目や反応を見て、自分自身が、またはキャラクターとしてどう感じるのかを今回の作品では考え、意識しました。自分の中では新しい試みでしたね。

それらを踏まえて、葵役の見どころを教えてください。

いっぱいありますが、第9話の光太郎が復活するシーンです。光太郎と葵の関係が築かれた後で、葵は光太郎に愛情があったし、光太郎は葵にすごく信頼を持っています。ふたりが出会った頃とは違った感情や関係性が表れているので、ぜひ観ていただきたいです。私自身も自分の芝居に納得しているシーンです。このシーンは丸一日をかけて撮影したのですが、光太郎の存在を葵として感じていたかったので、休憩中もできる限り西島さんのそばにいました。でも、西島さんの顔を見るたびに光太郎のことを思い浮べてしまい、ずっとポロポロ泣いてしまって、カットがかかってからも、涙が止まらなくて……。それを見ていた西島さんには「どうしてそんなに泣けるの?」と優しく声をかけていただいたんです。そういったこともあって、思い入れのある撮影でした。

カメラの回っていない現場でもずっと葵と気持ちを重ねていたんですね。

そうですね、ずっと光太郎に寄り添っていたい気持ちでした。

今後、挑戦していたい役はありますか。

今回は少しダークな作品だったので、正反対の作品に出てみたいです。天真爛漫な明るい役の子を演じてみたいです!

―――――――

プライベートな話もさせてください。以前の取材からまる2年が経って、中学3年生になりましたね。この2年で何が一番、成長や変化がありましたか。

成長したと思うのは、やはりお芝居です。自分の考え方や役への向き合い方がすごく変わったなと思います。プライベートなことでいうと、ちょっとオシャレに目覚めました(笑)。洋服も古着屋さんに行ったり、友だちと買い物に行ったりするようになりました。ファッションコーデを楽しんだりしています。

コーデ!  大人になりましたね〜(笑)

はい、大人になりました(笑)

逆に成長してない、変わってないなと思うところはどういったところでしょうか。

マイペースでのんびり屋なところです。1つのことに集中すると、そればかりになってしまってほかのことが後回しになってしまうんです。成長しないですね(笑)

でも言い換えれば、“集中力がある”とも言えますから。

そうですね(笑)。自分が興味を持ったものに対しては、すごくワーッとなるタイプです。

では、今興味があるもの、推しは何でしょうか。

「ハリー・ポッター」ファンタスティック・ビーストシリーズの「魔法ワールド」です!何回も観て、再熱しています。杖や洋服、関連グッズも集めてしまいます(笑)。杖や洋服を着ていつかUSJに行ってみたいです♪

今度の春には高校生になりますね。高校生になったら挑戦してみたいことはありますか。

友だちと一緒に遠出がしたいです。日帰りで帰って来られるくらいの場所です。例えばですけど、長瀞へ行ってライン下りをしてみたいです。

それでは最後に観てくれる方々にメッセージをお願いします。

全身全霊で取り組んだ作品なので、ぜひ多くのみなさんに観ていただきたいです。今回の作品で取り組んだこと、経験したことを、今後の活動に活かして行けたらいいなと思っています。みなさんの目を引くようなお芝居をしていきたいと思っているので、ぜひこれからも応援していただけたら嬉しいです。


Prime Video『仮面ライダーBLACK SUN』

<概要>
創世王──怪人の頂点たる存在。その命が尽きるとき、選出された世紀王が力を継承する。時は2022年。国が人間と怪人の共存を掲げ、半世紀が過ぎた頃。人の姿で暮らす怪人たちは虐げられ、人間との衝突を繰り返す日々の中、両者の溝は深まるばかりであった。騒乱の時代、調和を夢見る少女は1人の男と出会う。

<あらすじ>
時は2022年。国が人間と怪人の共存を掲げてから半世紀を経た、混沌の時代。 差別の撤廃を訴える若き人権活動家・和泉 葵は一人の男と出会う。 南光太郎──彼こそは次期創世王の候補、「ブラックサン」と呼ばれる存在であった。 50年の歴史に隠された創世王と怪人の真実。 そして、幽閉されしもう一人の創世王候補──シャドームーン=秋月信彦。 彼らの出会いと再会は、やがて大きなうねりとなって人々を飲み込んでいく。

<出演>
西島秀俊、中村倫也、三浦貴大、音尾琢真、濱田岳、プリティ太田、吉田羊、中村梅雀、平澤宏々路、黒田大輔、芋生悠、今野浩喜、前田旺志郎、木村舷碁、筧美和子、尾美としのり、ルー大柴、中村蒼ほか
<スタッフ>
監督:白石和彌 脚本:髙橋泉 音楽:松隈ケンタ 美術:今村力 コンセプトビジュアル:樋口真嗣 特撮監督:田口清隆

公式Twitter      https://mobile.twitter.com/kr_blacksun
公式サイト   https://www.kamen-rider-official.com/blacksun/

Ⓒ石森プロ・東映 Ⓒ「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

本編視聴はこちら
https://www.amazon.co.jp/dp/B0B8TH6BBS


【プロフィール】

平澤 宏々路

ひらさわこころ。2007年9月21日生まれ。東京都出身。趣味:リップクリーム集め、日本全国の和菓子を食べ歩く、ペットのチンチラと遊ぶ。特技:歌、殺陣、エア卓球、着付け、茶道。

公式Twitter:@Kokoro_Hirasawa
公式サイト:https://www.ken-on.co.jp/artists/hirasawa/

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