所沢駅をはじめ、高田馬場駅、鷺ノ宮駅、東久留米駅と、西武鉄道沿線に4店舗を展開する、西武レクリエーション運営のフィットネスクラブ。新たな試みの一つとして注目を集めているのがクラブ内での「美容アイテム販売」。競争著しいフィットネスクラブ業界において、“顧客ニーズ”と“同業差別化”を踏まえて、新たな施策を試みる同クラブ。今回は所沢、東久留米の店舗で支配人を務める福澤純平氏に、現状の取り組みと今後の展望を伺いました。

現在、フィットネスクラブへ来られてい方は、どのような方が多いのでしょうか。

大きく分けますと、大人と子供のスクールに分かれています。子供は未就学児から小学生までが多く来られています。大人の方は男女とも中高年が中心で、50〜60代がメインの利用者です。また、大人のスクールの中にはホットヨガがあります。そこでは女性限定のスクールとして運営していて、働く若い女性の方々が利用されています。

そういった方々が来られている中で、フィットネスクラブを覗いてみると、美容関連の商品が数多く並んでいるのが印象的でした。こちらは、どのようなきっかけで置かれるようになったのでしょうか。

 幾つかの理由はありますが、一番はコロナ禍を経て、会員様の趣味嗜好に変化があったことが挙げられます。コロナ禍以前、フィットネスクラブは汗をかいたりダイエット目的など、運動する場所として利用される方が多くいらっしゃいました。当時は、フィットネスクラブ市場自体も右肩上がりでした。ところが、コロナ禍となり、売り上げが大きく落ち込んでしまったんです。外出することに対するマイナスイメージもあり、私どものような場所や空間を持つ、いわば箱物産業の考え方が大きく変わりました。
 こうした経緯を経て、いざ回復を図ろうとした時に、マーケット調査を独自で行いました。そこで分かったことは、フィットネスというコンテンツ以外に、エステや美容など、いろいろなコンテンツがこれまで以上に必要になって来たことでした。
 中でも、私たちフィットネスと親和性が高いものが大切だと考えました。大勢で行うものではなく、少人数だったりマンツーマンでできるもの、またはセルフで何かをすること。そういったものへ、ニーズが高まっていると判断し、早速それを実行することにしました。利用者のニーズという流れをしっかり感じて、美容商品を多く取り入れるようになりました。

【商品ラインナップの一例】※2023年11月末時点
■アブリーゼCC シャンプー & ヘアパック<パシフィックプロダクツ>
■エバメール ゲルクリーム(保温クリーム)<エバメール化粧品>
■オーソ ビタミックス® ファイバー(ビタミンドリンク)<ウェルネスプラス>
■オーソサプリビタミンC1000(サプリメント)<ウェルネスプラス>

徹底したマーケティングデータをもとに、辿り着いた一つの施策が美容商品の販売だったんですね。実際に、美容商品を置いてからの変化のようなものはありましたか。

商品ラインナップを刷新したことに気づいた利用者が、気になって商品を手に取る姿をよく見かけます。これまでと違う商品を用意することで、利用者に新たな選択肢が広がるものと考えています。同時に、新しいビジネスのチャンスとしても大切にしたいと思っています。

今後も更なる取り組みを計画されているかと思います。具体的にはどのようなことを検討されていますか。

フィットネスクラブはある意味で、完成されたビジネスだと考えています。その上で、うちですとまずは会費収入があります。そこに付帯する水素水やプロテインなどは、サブスクのようなビジネスモデルで存在しています。将来的には、美容商品もサブスクのような形式で認知され、常にお客様にとって不可欠であるような広がりをみせられたら良いのではと考えています。利用者のみなさんが、そうしたことを自由に選択できるようなフィットネスクラブでありたいと考えています。


Spa&Sports EMINOWA 西武フィットネスクラブ 所沢 兼 西武フィットネス emifit 東久留米
支配人 福澤 純平 氏

【西武フィットネスクラブ】
西武レクリエーションが運営する西武線沿線のフィットネスクラブ。西武鉄道沿線の高田馬場、鷺ノ宮、東久留米、所沢の4店舗を展開する。
▶️西武フィットネスクラブ 公式サイト

Spa&Sports EMINOWA 西武フィットネスクラブ 所沢

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