11月8日(金)に公開される映画『あたしの!』は、『ヒロイン失格』などで知られる幸田もも子原作のラブコメディ漫画を映画実写化。本作でW主演を飾ったのは、映画初出演となる「日向坂46」元メンバーの渡邉美穂と、グローバルボーイズグループ「INI」のリーダー・木村柾哉。今回は主人公「あこ子」を演じる渡邉美穂と、彼女の親友でもあり恋のライバルとなる「充希」を演じた元「=LOVE」の齊藤なぎさの二人にインタビュー。終始笑顔だった二人から撮影中のエピソードをはじめ、二人の仲良しエピソードを紹介します。

齊藤:私は推しメンだったんです!「こんな可愛い子がいるんだ」と思っていました。

渡邉:うれしい!

齊藤:当時から周囲に言っていたほどです。

渡邉:あと一度、私たちプライベートでも会ったことがあるんです、ディズニーランドで。

齊藤:あっ、そうだ(笑)

渡邉:ちょっと、この話、何回忘れるの!(笑)。私はメンバーと普通にディズニーランドへ遊びに行っていたんです。そうしたら、急に肩をトントンと叩かれたので振り返ったら、「渡邉美穂ちゃんですよね?齊藤なぎさです!」と声をかけられたんです。

齊藤:そこが「初めまして」だったんです。

渡邉:「知っています、分かりますよ」と返事をしたら、なぎさちゃんが「一緒に写真撮りましょう」と言ってきたんです(笑)

齊藤:(笑)。でも私、その写真が手元ないんです。

渡邉:私もないんです。携帯変えてなくなっちゃったんです。

齊藤:私は家族と行っていました。

渡邉:2018年の11月くらいだったと思います。6年前ですね。未だにその時のことが忘れられません。なぎさちゃん、ダンボの耳を付けていました(笑)

齊藤:付けていました(笑)

齊藤:アイドルとしての信念が好きというか、プロ意識がすごくあるように見えていました。それは今こうして一緒にお仕事をさせてもらっていても、当時と変わらずそう感じています。仕事に対する考え方や熱意がものすごくて、びっくりさせられています。アイドルを全うしているアイドルが好きなので、私の推しメンでした。

齊藤:すごく頼れる存在なんです! あと、こんなに話しやすい方なんだと驚きました。たまに出る「あんた、大丈夫なの?」といった、おばちゃんみたいな言葉遣いも大好きです(笑)。もちろん、人としても好きです!

渡邉:なんか告白されてます?(笑)

齊藤:こんなに素敵な人っているんだなと思うほど、本当に良い人なんです♪

渡邉:私は女バス(女子バスケ)出身で、女子同士でぎゃあぎゃあしたところにずっと居たので、なぎさちゃんのようなお嬢様みたいな子に好かれないと思っていました(笑)。あと、今回の作品で一緒に出られているのですが、お互いに元アイドルグループなこともあって、同じ作品に出ることはないと思っていました。

齊藤:私もないと思っていました。

渡邉:だから今回の共演は、ある意味で衝撃的でした。また、親友同士の役だったので、監督からは「撮影前に仲良くなっておいて欲しい」とリクエストがあったんです。その言葉をきっかけに、二人でいきなりご飯を食べに出かけました。そこでたくさん話をしたのですが、思ったよりもサバサバした感じの子で、話をしながらずっと気持ち良い性格の子だなと思ったのを覚えています。可愛らしい見た目で、すごく話しやすかった印象でした。

齊藤:うれしい!

渡邉:すごく意気投合したよね?

齊藤:1回で意気投合しました! 

渡邉:はっきりモノを言うところとか面白いです。

齊藤:(笑)

齊藤:監督には作品を通して二人が本当に仲良くなって欲しいと言われました。そこまで言ってくださる監督はあまりいないと思いますし、嬉しかったですね。そのお陰もあり、距離を縮めるきっかけにもなりました。

渡邉:プライベートなことでもあるので、そこまで声に出される監督はいないと思うんです。でも横堀監督はとてもフランクな方で、「二人でご飯でも行ってもらって♪」とノリ良く言ってくださったお陰で行きやすくなりました。

渡邉&齋藤:はい。楽しかったね〜。

渡邉:カメラが回っていない間はずっと二人でお喋りしていました。撮影が始まるギリギリまでずっと喋っていて、撮影中は本当に楽しかったです(笑)

齊藤:美穂ちゃんと木村さんが二人ともおっとりしているから、現場の空気全体が素敵でした。

渡邉:なぎさちゃんは、本当にずっと明るい性格だし、自分で自分の機嫌さえもとれるタイプだと思うんです。おかげで現場の雰囲気が悪くなる瞬間が一度もなかったほどです。

齊藤:アドリブで自由に演じたシーンがあるんです。すごいと思ったのが、私がどんなフリをしても美穂ちゃんは絶対にきちんと返してくれるんです。アドリブのシーン自体も多くて、カットの声がかかるまで自由に演技をさせていただいたのですが、ずっと安心感がありました。

渡邉:私もすごく信頼していたので、そこは安心していました。ただ、「充希」役は大変だと思うんです。絶妙なあざとさもあるのですが、少しの表情の違いだけで、受け取られ方が違ってくるんです。すごく繊細なお芝居を求められているんだろうなと思っていました。

齊藤:私、あまりお芝居で泣くのが得意ではないんですが、今回の作品では何度か泣くシーンがありました。でも、美穂ちゃんとのシーンでは自然に涙が溢れ出て来たんです。美穂ちゃんが私に向かって話す言葉すべてが心に響いて、涙が止まらなくなるほど泣いてしまったことが初めての経験でした。完全に役に入り込んでいたからなんですが、それはとても良い経験ができたと思います。

渡邉:私も手加減はしたくないと思っていたんです。二人がぶつかり合うシーンで、「あこ子」が「充希」を押し倒すシーンがあったのですが、そこはバァーンと気持ちを込めて演じ切れたと思います。こんな可愛いガラス玉のようななぎさちゃんを泥だらけのアスファルトに叩きつけたんです(笑)。100パーセント全力で演じても、それにまた100パーセントで返してくれるなぎさちゃんがいてくれたからこそ、あの場面はすごく良いシーンになったと思います。幼馴染の「あこ子」と「充希」役とを二人でできたことは、大きな意味があったと実感しています。

渡邉:正直、未だに実感が湧いていないんです。でも、監督も映画の監督が初めてでしたし、同世代の出演者も多いこともあって、主演だから何かを背負う感覚よりは、みんなで良い作品を作っていきたい気持ちがずっとありました。全員が現場を盛り上げていましたし、スタッフさんもみんな優しい方ばかりでした。だから「頑張らなきゃいけない」「主演だから」といった気負いはなく、本当に現場全体が楽しく撮影を進めることができました。それがプレッシャーを感じることがなく、私にはちょうど良かったのかなと思います。もしかしたら、公開してからの方が、主演であることの実感が出てくるのかもしれません。

齊藤:実は、ライバル役が初めてなんです。以前から、主人公のライバル役をやって欲しい、といった声が今までにもあったので、実現できて良かったです。これまではどちらかというと感情を表に出す役が多かったんです。今回は、内に気持ちを秘めるという初めて体験ができた役でした。「あこ子」が何でも素直でいるのとは対照的に、感情を出すことよりも、少し内気で人の顔色を窺ってしまうような子が「充希」でした。

齊藤:可愛い感じのセットアップで、色が黒か水色ですね。

渡邉:普段はデニムとかスラックスとかのパンツ系を履くことが多いので、勝負服は丈の長いスカートを履きたいです。色もやはり黒で大人っぽく、というのは意識しますね。

渡邉:別荘での撮影があったんです。

齊藤:そこへ行く道中の車でもずっと美穂ちゃんと話をしていました(笑)。撮影でもトランプで遊ぶシーンが出てくるのですが、カメラが回っていない時でも、みんなでババ抜きをして遊んでいました。

渡邉:私、弱かった。

齊藤:私も弱かった。

渡邉:男性陣が強かったんだよね。私たちは分かりやすいから、すぐに負けちゃうんです。あと、ペットボトルを使ってボトルフリップをしたね。

齊藤:やったね〜。

渡邉:4人連続して成功しないと終われない、と決めてやっていました。撮影も終わって、みんな私服に着替えてからやっていたんです。

齊藤: 超楽しかったよね♪

渡邉:別荘に屋根裏部屋のような天井の低い部屋があって、そこで4人が座ってずっとやっていました。山中さんが一番はじめに成功して、次に私で、3番目で木村さんで。

齊藤:3人が成功して、最後が私だったんです。みんなから「がんばれ、最年少!」「ここで決めるのがスターだから!」といろいろと言われながら挑戦したんです。そうしたら、一発でスパン!と決めることができて、みんなで「キャー!」となって(笑)

渡邉:くだならい遊びだったけど、あれが一番燃えたし、盛り上がったよね♪(笑)

齊藤:先ほども言ったお寿司屋さんで泣くシーンです。自然に涙が出てきたこともそうですし、本当にお芝居に入り込むことができたシーンです。美穂ちゃんが相手でなかったら出来なかったお芝居でもあったので。それと、そのシーンは事務所の方にも褒められた自信のあるシーンなんです(笑)。

渡邉:私はラストのシーンですね。撮影に入った頃から、ラストのシーンは大事だなと思っていました。この作品は、登場するみんなの成長の物語でもあると思うので、ラストシーンはみんなの成長や心の変化がしっかりと見えないといけないと考えていました。難しいことでもありますし、「あこ子」が感情を出すシーンでもあったので。あと、見たことのない「直己」くんの表情を引き出したかったシーンでもあります。カメラに写っていない「直己」くんだけをとっているシーンでも絶対に手を抜かず、お芝居することを心がけました。監督ともそこはよく話をして時間もかけました。私自身が演じた「あこ子」にはもちろん、木村さん演じる「直己」くんの表情にも注目してほしいですね。

<スタッフ>
Photo & Text:kukka編集部
Style:袴田知世枝(担当:渡邉美穂)
Hair & Make up:岩根あやの(担当:渡邉美穂)
Style:佐藤奈津美(担当:⿑藤なぎさ)
Hair & Make up:角果歩(担当:⿑藤なぎさ)


【プロフィール:渡邉美穂】

渡邉美穂(わたなべ・みほ)。2000年2月24日生まれ。埼玉県出身。A型。158.2cm。Queen-B所属。
2017年からアイドルグループ日向坂46のメンバーとして活動後に、2022年グループを卒業。2020年に日テレのドラマ「DASADA」へ出演のほか、ヒロイン琴坂那沙役を演じた「星になりたかった君と」、2022年に同じくヒロイン役綿貫玲実を演じた作品「グッドモーニング、眠れる獅子」などがある。2023年2・3月に上演された「音楽劇『逃げろ!』~モーツァルトの台本作者 ロレンツォ・ダ・ポンテ~」では、イタリア人女性ココを演じ話題に。2024年11月公開の映画『あたしの!』では関川あこ子役で初主演を飾る。
▶公式Instagram @mihowatanabe_
▶公式サイト

【プロフィール:齊藤なぎさ】

齊藤なぎさ(さいとう・なぎさ)。2003年7月6日生まれ。神奈川県出身。AB型。151cm。エイジアクロス所属。
2017年にアイドルグループ「=LOVE」のメンバーとしてデビュー。2023年1月に同グループを卒業し、その後はモデル、女優として活動の場を広げる。ドラマ「明日、私は誰かのカノジョ」、映画「恋を知らない僕たちは」などに出演。2024年11月公開の映画『あたしの!』では、主人公・関川あこ子の親友である恋のライバル谷口充希役を演じる。
▶公式Instagram @saitou_nagisa
▶公式X  @saito_nagisa
▶公式Tik Tok @ equal_love_nagisa
▶公式サイト


【映画情報】

2024年11月8日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開!

映画『あたしの!』

<出演>
渡邉美穂 ⽊村柾哉(INI)
⿑藤なぎさ
⼩⽥惟真(THE SUPER FRUIT)
笠井悠聖
藤⽥ニコル/⼭中柔太朗

監督 撮影 編集:横堀光範
脚本:おかざきさとこ
音楽:遠藤浩二
主題歌:INI「Break of Dawn」(LAPONE Entertainment)
挿入歌:チョーキューメイ「シナモン」(神宮前レコード)
配給:ギャガ
©幸田もも子/集英社・映画「あたしの!」製作委員会

▶公式HP
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▶公式TikTok: @atashino_movie

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