放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。主人公「豊臣秀長(小一郎/仲野太賀)」の妹「あさひ」として、作品のアクセント役としても存在感が際立つ倉沢杏菜さんへのインタビュー。大河ドラマへの出演は「光る君へ」の「姸子」役に続く2作品目の出演ですが、その心中は大きく異なるものだと話してくれました。インタビュー中、言葉一つひとつを自分の気持ちと照らし合わせながら、丁寧に答える姿は誠実そのもの。笑顔が多め、多幸感多めな倉沢さんに、大河ドラマ「豊臣兄弟!」の舞台裏やプライベートについて、たっぷりと話を聞かせてもらいました。「あさひ」ともリンクするナチュラルな彼女の言葉をぜひ楽しんでください。

PHOTO:渡会春加
TEXT:kukka編集部

オーディションで選んでいただきました。錚々たる方々が演じられてきた「あさひ」役ですので、できることは全部してからオーディションへ挑もうと思いました。「あさひ」についての勉強はもちろん、静岡にある「あさひ」さんの墓所までお墓参りに行くなど、役作りをすべてやり切った状態でオーディションに臨みました。だから、演じられることを知った時は、本当に嬉しかったです。

ただ、言われてすぐは信じられなさすぎて、「はぁ、はい。。」みたいな返事でした(笑)。その後、マネージャーさんからオーディションのフィードバックをもらったのですが、役作りに対する姿勢を評価してもらったことや、私が持っている要素が「あさひ」役に合っていると思っていただいたようです。その話を聞いた時に、徐々に実感が湧いてきて、マネージャーさんと一緒に泣きました(笑)

「光る君へ」の時は、「本当に私で良いの?」といった気持ちが大きかったです。今の自分のキャリアで大河ドラマへ出演させていただけるなんて本当だろうか。果たして大丈夫だろうか。そういった不安が、すごく大きかったです。
ただ「光る君へ」では、「妍子」にエネルギーがあり、強烈なキャラクターだったので、現場に入ってからの方が、イキイキと演技をできた感覚でした。それに対して今回の「豊臣兄弟!」の「あさひ」は、第一回話から参加させていただくことや、16歳から48歳までを演じることが決まっていました。撮影期間もそうですし、役としての年齢幅も今までに経験したことがないものだったので、嬉しさと同時に大きな責任感を感じていたことを覚えています。

約10か月になります(取材時)。あと半年くらい撮影期間が残っています。

得難いものですし、貴重なことだと日々感じながら、現場に行かせていただいています。現場に行くと、自分なのか「あさひ」なのか境目が無くなってきている感覚があります。撮影現場で「あさひ」として生きているので、周りも「あさひ」として接してくれていると思います。その圧倒的なホーム感、みんなで一緒の時間を生きている感覚は、すごく贅沢なことですし、有り難いことだと常に感じています。

物理的に一緒にいる期間が長いので、関わり方の質や深さが違う気がします。お芝居の話だけではなくて、人生のアドバイスをいただくこともあります。撮影現場で、人生について話をすることは、なかなか無いと思うんです。お仕事で出会わせていただいた方々ではありますが、仕事以外の面でも、いろいろなことを教えていただき、また良い影響をいただいています。

分かりやすい例でいうと、いま私が大学に通っているんです。このまま大学に通い続けるべきか、辞めて役者一本にすべきかについて、姉様たち女性陣と兄様をはじめとする男性陣が議論してくださったんです(笑)

本当にそう思います。そこから生まれる関係性や空気感みたいなものが、芝居にも表れていることは、体験として実感できています。
同時に、そういった空気を作ってくださる先輩方の背中も、間近で見ることができましたし、その一員に今こうして加えさせてもらっていることは、人生で一回あるかどうかの経験だと思っています。しかも、自分の人生や仕事のことについて特に悩むこの年齢の時期に、尊敬できる方々が周りにたくさんいてくださるのは、本当に贅沢なことです。

俳優として生きていく上で、俳優以外の人とのつながりやコミュニティを持つことは大切だと思うんです。お芝居をするうえで一番大事なのは、『自分の人生をきちんと生きることだ』ということ。それが一番大きな教えである気がしています。

本当にお二人とも素敵な方です。圧倒的に大きな器をお持ちで、常に全体を俯瞰していらっしゃって、自分のことだけでなく、全体のことを考えているので、間近で見ていて格好良いです。当然、良い現場になるはずだなと感じています。

私自身、芝居に対する向き合い方も、変わってきていると感じています。以前は、自分がどうやれば良いのだろうか、それだけで精一杯でした。今は作品全体を良くするために、自分が「あさひ」役としてどう作用できるか、といった考え方もできるようになったと思います。
きっといろいろな役者さんが年齢を重ねて、多くの現場を経験して、そのような考えに辿り着くものだと思います。でも、今はその考え方の究極のようなものを携えられている方々が、周りにいてくださる状況です。役に向き合う姿を間近で見ることができるだけでなく、その輪の中に私も加えていただいていることの貴重さを実感しています。

リハーサルや本読みの時に、私だけノートを持って行って、そこで気づいたことをメモしています。ずっと勉強している気分です(笑)

そうなんです。思いがけず、言ってもらった言葉にすごく助けてもらうことが多いので、残すようにしています。もともと、メモなどに残すことが好きなんです(笑)。この仕事をはじめるきっかけになったオーディションを受けた時のメモも、きちんと残しています。

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最初の印象としては、天真爛漫な人物だと思います。目の前にある「たのしい」「おいしい」「好き」を感じ取るセンサーが優れている気がします。また、それらに対してフィルターを持たずにいられる人でもあると思います。一言で言えば「素直」なんです。ただ、素直だからこそ周りからツッコまれたりするんですけど、「あさひ」としてはその根底では絶対に周囲の人のことを慮っていると思います。
例えば、「小一郎(秀長)」兄さんに結婚の話が出た際に、『「直(白石聖)」さんみたいな人だとええね。』というセリフがありました。「小一郎」兄さんに対して亡くなった婚約者の「直」さんみたいな人だと良いね、と言えるのは、「言ったら良くないかな」というフィルターを持っている人だったら、まず言わないと思うんです。ところが「あさひ」は、それが言える。「小一郎」と「直」さんを幼いころからずっと見てきて、お互いが運命の相手だと信じられるほど強く結ばれていると感じてきたからこそ、素直な気持ちとして出てくる言葉だと思うんです。愛情や熱い思いのある方ですし、それは「あさひ」の良さでもあると思います。

「あさひ」としては、史実でもある徳川家へ嫁ぐお話は見どころだと思いますが、それ以外に「豊臣兄弟!」という作品全体で考えた時には、家族の話であることにも注目をしてもらえると嬉しいです。時代だったり、身分であったり、環境によって変化せざるを得ない家族と、変化しない家族の対比に注目していただきたいです。「あさひ」の家族は、向き合う問題がどんどん大きく、自分たちの手に負えない問題になっていきます。そことどう向き合うのかは、一緒に考えながら、観てもらえたらと思います。

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夕方まで寝る!(笑)

ずーっと寝ています♡ 起きない時は本当に起きないんです。疲れが溜まっていたりする時は、(気持ち的に)一生、寝ています!(笑)。アニメやドラマも好きなので、それを妹と観て、横になってゴロゴロしながら、一日を終える日もあります(笑)。反対に、家族と車で遠出をしたり、運動をしたりアクティブに動く休日もあります。その極端な過ごし方が、私らしい休日かもしれません。

時間の使い方は苦手な方です!(笑)。うまく時間を使える人に憧れます。時間の使い方は、私にとって一生をかけて取り組む課題だと思います。「淡々と生きる」みたいなものとは真反対にいると思います(笑)

2026年、プライベートでの目標は海外旅行に行くことだったんです。でも実は2月に韓国に行って叶えてしまったので、「海外旅行に行けるだけ行く!」に目標を変更しました(笑)

ヨーロッパや台湾へ行ってみたいです。

本当はパリとかTHE・ ヨーロッパなところへ行きたいんです。行きたいのですが、「豊臣兄弟!」などの現場で、「今までで何が一番美味しかった?」の話になるんです。すると、美味しいものをたくさん食べてきたであろう方々が、みなさん口を揃えて、スペイン!と言われるんです。塩とオリーブオイルだけで焼いた魚が一番美味しいと言うので、私も焼き魚を食べに、スペインへ行きたいです♡

いつも「豊臣兄弟!」を観てくださって、ありがとうございます。この「豊臣兄弟!」は私にとって、ものすごく大きな思いが込められた作品です。それは現場のみなさんも一緒で、とても熱くて温かい気持ちのこもった作品になっています。そうした思いを観てくださる方々へ届けられるよう、これからもがんばります。ぜひ今年一年を「あさひ」とともに過ごしていただけたら嬉しいです。


【出演情報】

大河ドラマ「豊臣兄弟!」

NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/毎週土曜13:05〜再放送
NHK BSにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送

<出演>
仲野太賀、池松壮亮、吉岡里帆、浜辺美波、白石聖、坂井真紀、宮澤エマ、倉沢杏菜
大東駿介、松下洸平、中島歩、要潤、山口馬木也、宮﨑あおい、小栗旬ほか
語り:安藤サクラ
脚本:八津弘幸
制作統括:松川博敬、堀内裕介
演出:渡邊良雄、渡辺哲也、田中正、石川慎㆒郎、渡邉昭寛
音楽:木村秀彬
時代考証:黒田基樹、柴裕之
プロデューサー:高橋優香子、舟橋哲男、吉岡和彦(展開・プロモーション)、国友茜(広報)
©NHK


【プロフィール】

倉沢杏菜

倉沢杏菜(くらさわ・あんな)。2005年3月18日生まれ。神奈川県出身。身長:162.5cm。趣味は語学学習(英語・韓国語)、ダンス、旅行、お菓子作り、漫画、アニメ。特技はクラシックバレエ、何でもおいしく食べること。レプロエンタテインメント所属。
2022年、『レプロ30周年主役オーディション』で約5000人の応募者の中から合格し、俳優としてのキャリアをスタート。2023年に『ZIP!』内の朝ドラマ『パパとなっちゃんのお弁当』(日本テレビ系)で俳優デビューを果たした。その後、NHK『VRおじさんの初恋』、フジテレビ『ビリオン×スクール』、日本テレビ『ダメマネ! -ダメなタレント、マネジメントします-』、TBS『19番目のカルテ』など話題作に続々出演。NHKの大河ドラマ『光る君へ』では存在感を示し、連続テレビ小説『ばけばけ』への出演も果たすなど、若手注目株として着実にキャリアを積み重ねている。2026年は、放送中の大河ドラマ『豊臣兄弟!』にて、主人公・小一郎の妹・あさひ役を演じているほか、公開待機作品も多数控えている。ドラマを中心に活躍の場を広げながら、今後の飛躍が期待される俳優の一人。
公式Instagram:@anna_kurasawa_
公式サイト:@anna-kurasawa

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