2020年10月に悪性リンパ腫と診断され休養を発表した私立恵比寿中学の安本彩花が今年7月に芸能活動を再開。昨年、悪性リンパ腫の公表をした同日の10月29日に、自身初の写真集『彩 aya』を発売する。23歳のありのままを表現した写真集は、完全セルフプロデュース。実家でのプライベートカットのほか、安本自身が勇気をもらったというスキンヘッドモデルをイメージした黒いワンピース姿を披露。過去、現在、未来の安本自身の表情を纏めた一冊。どこまでもポジティブな彼女が放つ、“ありのまま”を写したファースト写真集は、多くの人たちに間違いなく勇気を与えるだろう。
Photo:きるけ。
Text:kukka編集部
7月から芸能活動を再開されましたが、現在の活動状況を聞かせください。
今は他のメンバーと同じように通常の活動をしています。
まずは、今回の写真集を出すに至った経緯を教えてください。
きっかけは、私のことをずっと心配して、信じて待っていてくれたファンの方に何かしら恩返しはできないだろうかと考えていたことに始まります。いろいろな人に伝えたいことがある中で、まずはその気持ちをファンの方に届けたいと考え、写真集を出したいと考えるようになりました。すぐに私からマネージャーさんにこういう理由で写真集を出したいんです、と伝えて今回、実現することになりました。
写真集を出したい気持ちを伝えた時のマネージャーさんの反応はいかがでしたか。
実際にはLINEで伝えたのですが、「確認します」だけの返信だったので、これはさすがに難しいだろうなと伝えた直後は思っていました。でも思いを伝えたこと自体に意味はあるだろうと自分の中では処理して、半ば諦めていました。ところが翌日、仕事の現場でマネージャーに会った時、開口一番「安本、写真集の件、話つけておいたから、今から打ち合わせだ」と言われたんです(笑)。
めちゃくちゃ仕事のデキるマネージャーさんですね(笑)。
はい(笑)。それからどんどん話は進んでいきました。マネージャーさんに気持ちを伝えたのが、活動再開の少し前だったので、再開の動きと合わせて、写真集の打ち合わせも進めていました。
撮影はどのくらいの期間で撮影されたのでしょうか。
始まりから終わりまで1ヶ月間ほどの時間をかけて撮影しました。撮影のスタートが実家からだったので、最初に撮った写真は一番思いの深い場所で撮影したものになりました。
いろいろな思いが詰まった写真集かと思いますが、これはやりたかったということはどのようなことでしょうか。
一番、撮りたかったのが黒いドレスでの写真を撮ることでした。私が治療で髪の毛が無くなってしまった時に、海外の女優さんやモデルさんがスキンヘッド姿でレッドカーペットを堂々と歩く姿を見て、すごく勇気をもらえたんです。同じように、それを自分でも表現したいと思い、強い女性のイメージを持つ黒いドレスを着て撮影に挑みました。
髪の毛を剃られた女性の方たちはどのような方たちだったのですか。
髪の短い女性たちの動画を見ていて、役づくりで剃っている方もいましたし、ファッションモデルとして服を生かすために剃っている方もいました。あと、シンガーの方で乳ガンになった友人が髪を剃るのを知って一緒に自分も剃って活動をする方もいました。みんなさまざまなストーリーを抱えて、坊主にしている方たちがいることをその時初めて知りました。そして、共通して言えるのが、みんな坊主にしてからの方がより自信を持てていることだとか、自分を好きになれたとかだったんです。それが私にとっては印象的で、そういった人たちを見て、悲観的になっていた自分が変わるきっかけになるほどに影響を受けました。
今回、安本さんの写真集を出す行動が、まだ安本さんのことを初めて知る方にも同じように勇気を与えることに繋がるかもしれませんね。
はい、もしそうなったら嬉しいです。何処かの誰かがこの写真集を手に取って、あの時の私と同じように気持ちが変わったら良いですね。
今回の撮影スタッフの方は、安本さんの方でお声がけされたのでしょうか。
そうですね、昔からお仕事をご一緒させていただいて、本当に私の素の姿を知ってくださっている方々だったので、ありのままの自分を表現できると思ってお願いしました。
すごく自然な表情の安本さんが写っていますよね。カメラマンの方には具体的にどのような希望をお伝えしたのでしょうか。
カメラマンの方は、私が10代の頃からお世話になっている方で、私の性格もよくわかってくれています。「この作品は、絶対自分のやりたいことをやる方がファンにも伝わるから、何かに迷ったら自分でやりたい方を選びなさい」とことある毎に言ってくれて、実際その言葉に助けられながら作り上げました。ファンの方への感謝、自信を持つことの大切さ、ありのままの私を表現したい、この3つ大事にしてやり遂げました。
衣装を担当されたスタイリストさんにはどのようなことをお伝えしたのでしょうか。
自分が撮りたいイメージを言葉にして伝えて、それに似合う衣装を用意していただきました。用意してくださった衣装すべてを実際に着てみて、これだ!って思うものを撮影では着ました。納得がいくまでチームのみんなで打合せをして撮影に挑みました。
カジュアルなものからモードなものまで幅広い衣装で撮影されていますね。
これからの自分の可能性みたいなものも、ここで新たに表現できたらと思いました。今回の療養で自分自身、すこし生まれ変わったような気持ちもあり、新しく彩っていくにあたり、多くの可能性も見えました。そういった意味もあり、たくさん衣装を着させていただきました。
普段着ている私服と、今回の撮影での衣装、近い衣装もあるのでしょうか。
最後の方に出てくる赤いTシャツや、実家の撮影で着ていた服はいつも着ていた部屋着なんです。10年以上いつも着ていた服も載っています(笑)。
ファンの方はそんなプライベートな一面も知ることができて嬉しいですね。
実家での衣装選びは、撮影当日にカメラマンさんと一緒になってタンスから出しながら選んで決めたんです(笑)。
髪を短くされたことでファッションも変わりましたか。
イヤリングを付けたりとか、すごくオシャレが楽しくなりました。髪の色によってメイクも変えてみたり、写真集の中でもメイクで遊んでいたりしたカットがあります。ショートにしたことで、オシャレの幅が広がった気がしています。
髪がショートになり、スタイリンングに変化はありましたか。
すごく朝が楽になりました(笑)。短いのであまりセットしなくてもきれいに整うんです。あと、シャンプーの時間もあっという間で、とってもカンタンです!
タイトルにもある「彩」の話題が出ましたが、写真集のタイトルはパッとすぐに決まったのでしょうか。
タイトルは撮影した画像のセレクトが済んだあたりで決めました。改めて撮った写真を見直した時に、今の自分を表現しているなと感じ、自分の名前を残そうと思いから『彩 aya』に決めました。
表紙のカットも安本さんが決められたのでしょうか。
ものすごく迷ったんですけど、このナチュラルな感じが表紙には合っていると思って決めました。
今回、写真集を出すことが決まって、メンバーや家族など周りの方の反応はいかがでしたか。
家族は私が楽しく仕事をしている様子を見て、すごく喜んでくれていて、父も母も写真集のできあがりが楽しみだと言ってくれています。メンバーのみんなも楽しそうにしている私を見て、完成が楽しみだと話しています。
写真集の発売に合わせて何かしらイベントなどは計画されているのでしょうか。
はい、11月28日にオンラインでのイベントを予定しています。楽しみながら、発売後もやっていけたらと思っています。
最後に、今後の活動や目標なについて教えてください。
闘病中に改めて歌を歌うことが好きなんだなと実感しました。ステージの上でまた必ず歌うんだ、という気持ちが頑張る糧になっていたので、これからもずっと歌い続けたいと思っています。また、表現の方法もこれまでと少し変わるのかも知れないと感じていて、今まで以上にいろいろなことに挑戦していきたいと思っています。歌を作ってみたり、新しい音楽に触れてみたり、どんどん楽しんでいけたらと思っています。
安本彩花1st写真集『彩 aya』
著者 安本彩花
発売日 2021年10月29日
価格 3,080円(本体2,800円+税)
サイズ B5
ページ数 128ページ
ISBN 978-4-910528-03-8
発行 SDP
発売記念オンラインイベント
安本彩花1st写真集「彩 aya」発売記念オンラインお話会
日時:11月28日(日) 11:00スタート
※オンラインお話会へのご参加にはWithLIVE のアプリが 必要となります。
発売記念パネル展開催
安本彩花1st写真集『彩 aya』発売を記念して、パネル展を開催
期間:2021年10月29日(金)~11月7日(日)
会場:HMV&BOOKS SHIBUYA 5F
※プレゼントキャンペーンは上記期間のみが対象
安本彩花・プロフィール
やすもと・あやか。1998年6月27日生まれ。東京都出身。161.5cm。O型。趣味:水泳、特技:ものまね。 私立恵比寿中学の出席番号5番。 スカウトにより小学4年生から芸能活動をスタート。2009年10月に私立恵比寿中学に転入。自身がプロデュースしたライブを行うなど音楽活動に精力的に取り組む。2016年からは「生誕ソロライブ」を開催し、多くのファンから支持を集める。2020年10月29日、悪性リンパ腫と診断され治療に専念するため休養を発表。2021年7月16日、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に出演し、芸能活動を再開。同年10月29日、セルフプロデュースによる初写真集『彩aya』を発売する。