
第30回プチョン国際ファンタスティック映画祭にて「Childrenʼs Fantastic Choice Award」を受賞した、国際的にも高い評価を得た『見えない娘 THE INVISIBLES』が、8月28日(金)に全国公開。透明人間の妹を持つ3姉妹の長女「星野風子」役を期待の俳優・近藤華が演じています。今夏、“朝ドラ” に初出演するなど、次々と話題作への出演を果たす彼女に、出演作についてはもちろん、目指す俳優業やプライベートでの近況についてもインタビューしました。今後も活躍が期待される俳優・近藤華に注目です!
PHOTO:望月宏樹
TEXT:kukka編集部
透明人間の妹を持つ3姉妹の長女役を演じた本作、脚本を読んでどのような印象を持たれたのでしょうか。
最初に思ったのは、このお芝居をどうやって撮るんだろうということでした。グリーンバックなどを使って撮るのかと思っていたのですが、実際は使わずに撮影を行いました。また私自身、初めてのロードムービー作品だったので、いろいろな場所へ行けることが楽しみでした。
演じた「星野風子」はどのような人物像と捉えられていましたか。
3姉妹の長女であり、割としっかりした性格の子だと考えていました。母親が居ない家族なこともあって、「風子」の中にはどこかで自分が母親代わりになれたらとの思いもあったのでは、とも思いました。同時に映画好きで、オタク気質なところがある子です。しっかり者の長女が、映画の話になると一転してオタク気質で別人格のようになる、そんな子をイメージしました。
実生活でもお姉さんかと思いますが、演技の面でも役に立ったのでしょうか。
かなり参考にしました。下の子の気持ちは分からないのですが、長女の気持ちはよく分かります。しっかり参考にして役に取り入れました。


妹が透明人間であり、目に見えないことで、演技の上ではどのような大変さがあったのでしょうか。
目に見えなくても、存在させないといけないので、妹と握手をするシーンでも、肘が自然な曲がり方をするような見せ方が必要でした。ただ、撮影現場には実際に「ひかり」役の鈴木凜子ちゃんが居て、本番直前のテストまでは一緒に演技をしてくれていました。その感覚、体感をそのままに、本番の撮影に臨んでいたんです。
実際に直前までは見える「ひかり」が一緒にお芝居をしてくれていたんですね。
直前まで居てくれたので、存在をイメージすることができて演技はしやすかったです。
「ひかり」役の鈴木凜子さん、実際にはどのような子でしたか。
明るい子で、役の「ひかり」とそっくりな子だと思います。いつも本当に元気で、みんなが少し疲れている時でも、みんなに元気を分けてくれるような子でした。
今作では、いつも以上に近藤さんのさまざまな表情が見られる作品でした。表情の面で何か意識されてたことはありますか。
コメディ要素も少しある作品なので、表情に関しては思い切ってやろう!と考えていました。出来上がった映画を観た時は、自分の思い出を振り返っているような感覚でした。みんなとお喋りをしたり、撮影が本当に楽しくて、現場の雰囲気も良く、ずっと自然体のままで居られたんだと思います。そういった雰囲気からも、普段あまり見せないような表情も思い切りよく見せられたのかもしれません。


父親役である毎熊克哉さんについて、どのような印象でしたか。
怖いお芝居をされていたのを観たので、どういった方なんだろうと思っていましたが、実際にはとても優しい方でした。「音々」役の矢山花ちゃんや「ひかり」役の鈴木凜子ちゃんが、私や毎熊さんを誘ってくれて、みんなで変顔をしたり、変なステップで踊ってみたり、家族が一緒になって遊んでいました。
竹林監督とのやり取りで何か印象に残っていることはありますか。
「ひかり」が透明人間だったこともあり、クランクイン前に何回もリハーサルをやらせていただきました。ある時には、目隠しをした私の周りを「ひかり」に走ってもらうなど、さまざまな方法を試しました。今回の作品では、演じることへのいろいろな取り組みやアプローチを経験させてもらいました。
役づくりや演技での新たな試みもあったんですね。
新しいことに挑戦するのは楽しいですね。自分の知らなかった価値観というか、知らないこと自体にも目を向けられるので。ちょっとだけ世界が広がるような気がします。
初めてのロードムービー作品として神津島や伊豆・下田にも行かれましたね。
神津島での撮影は4日だったのですが、その期間で島の散策もしました。船に乗るシーンが作品の中であるのですが、あのシーンは本当に島を離れる帰りの船で撮影したものだったんです。そういった経験も初めてでしたし、楽しかったです。ただ、長い時間、船に乗ることが人生で初めてだったんです。実際に海を渡る船だったので、船酔いするんじゃないかと思うほど揺れていました(笑)
神津島では、撮影の合間に散策などはできたのでしょうか。
星野家のみんなで島を探検して、神社へ行きました。神津島は小さな島なのですが、島に丘があって、そこからの景色はとても良かったです。とても星がきれいに見えるので、夜は星をずっと眺めていたんです。以前、ドラマの撮影で長崎の五島列島でロケもしたことがあるのですが、島へ訪れる度に、心が癒されます。また神津島にも機会をみて訪れてみたいです。


祖母役の余貴美子さんやタクシー運転手役の寺島進さんをはじめ、友近さん、濱田祐太郎さん、宇野祥平さん、円井わんさん、坂口涼太郎さん、板尾創路さんなど、個性溢れる方々とも共演されていましたね。
お話する機会はなかなかなかったのですが、いろいろな作品を通して見てきた方々ばかりだったので、ひとり胸の内で嬉しくなっていました。すごく贅沢なことだったと思います。
仮に近藤さんが透明人間になったら、何をしてみたいですか。
誰にも気づかれないのは、気が楽そうです(笑)。東京だとどうしても人が多いので、誰かに見られているかも知れない、とつい考えてしまいます。透明人間だと、そういうことを気にせずに過ごせるので、いいなと思います。
昨年、放送されていたドラマ『小さい頃は、神様がいて』でも、そして今作でも、映画好き、映画オタクな役を演じる機会が続いていますね。
少しオタク気質なところであったり、長女だったり、実際の自分と似ているなと感じることはあります。その分、割と素の自分に近い気持ちで演じられたと思います。興味があることに対する目の輝きや、目をガッと開くようなところは意識して演じていました。



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今夏、初めての出演となった“朝ドラ”についてもお話をさせてください。
出演された率直な感想を聞かせてください。
歴史のある“朝ドラ”なので、ほかの撮影現場とはまた違ったルールがあると感じました。和装姿で、カツラを被り、ここまでの方言を使うお芝居は初めてのことだったので、少し頭がパンク状態でした。
撮影を振り返ってみて、何が一番の経験となったでしょうか。
細かな点でいうと、姿勢、とくにクラシックバレエをしていたこともあって、足の開きを指摘されました。今まで自分でもうすうす気づいてはいたのですが、心のどこかで今のままでもいいかもと思っていたんです。ただ今回はきちんと指摘をされたことで、改めて姿勢など、演技以外の所作の面でも正しくありたいと再認識できました。またいつか、“朝ドラ”に出演できるように、そういった点はきちんとしていこうと思いました。
今春、高校を卒業して演じることへの向き合い方や視点にも変化があったのではと思われます。現時点では、将来どういった俳優になりたいと考えていますか。
“記憶に残る人”になれたら、と今は思っています。映画を見た直後は、覚えていただけていると思うのですが、時間が経って、どういう作品で、どういった役だっただろうと思われてしまうことは、すごく悲しいことです。1年後でも、2年後でも、みなさんに思い出してもらえるような役を演じられたらと思っています。


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プライベートでの近況についても、聞かせてください。
19歳になり10代ラストイヤーにもなりました。20歳まで、また20歳になることを意識されたりしますか。
あまり意識はしていないですけど、「20歳です」という日が、遠い未来のような気がしていました。「もう20歳か。。」といった気持ちです(笑)
10代のうちにやっておきたいことがありますか。
特にはないですね。年齢は意識していなくて、「やりたい時にやりたいことをする」のがいいかな、と思っています。
普段からアートや映像作品に関心が高いかと思いますが、その近藤さんに影響を与えた作品には、どのようなものがありますか。
小さな頃からずっと「メリー・ポピンズ」のDVDが家にあって、それをよく観ていました。あとは「スター・ウォーズ」作品が大好きで、今年公開された『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』も観ました。ほかにもドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」や映画『かもめ食堂』も大好きな作品です。
世界観のしっかりある作品や、ホームドラマ感のある優しくなれる作品ですね。
ファンタジー作品が好きなんです。
音楽はどういったものを普段は聴かれていますか。
アーティストでは中村佳穂さんがすごく好きで、東京でライブがある時にはできるだけ行くようにしています。バンドだと「MONO NO AWARE」さんの曲が大好きです。普段、部屋にいる時はよくボサノヴァを聴いています。きれいな音よりも、リズムが好きですね。特に「イパネマの娘」がお気に入りです。
旅の写真や動画をSNSで投稿されていますが、「今度はここへ行きたい」「いつか行ってみたい場所」はありますか。
今年の春に初めて一人旅をしました。
北海道へ行ったのですが、その目的は、飛行機に乗ってまだ行ったことのない場所へ一人旅をしてみたかったからなんです。海外に行くのは少し怖かったので、国内にしました。あと海鮮料理も食べてみたかったので(笑)。
富士山にも登りたいと出かけたのですが、実は途中で高山病になってしまい、山頂まで行けずに引き返してしまったんです。でも、その途中でご来光は見ることができて、すごくきれいな景色でした。
結構、最近は旅を満喫してきたばかりなんです。だから今は、次はどこへ行こうかなと考えている最中です(笑)
次の旅もまたSNSで紹介してもらえるのを楽しみにしています。
それでは、最後に近藤さんから、映画を観てくれる方へメッセージをお願いします。
さまざまな世代のキャラクターが登場して、小さい子から大人まで楽しめる新感覚SF作品です。映画のポスターを見た知り合いから、「ホラー作品なの?」と聞かれることがあるんです。きっとみんな「透明人間=怖いもの」とネガティブなものとして捉えられているからなのかもしれません。見えないものに対しての恐怖心は、誰もが少なからずあると思いますが、そういう方にこそ、ぜひ観てほしいです。



【プロフィール】
近藤 華 Kondo Hana

近藤華(こんどう・はな)。2007年8月6日生まれ、東京都出身。トップコート所属。
2021年、CMでデビュー。2022年菅田将暉「ギターウサギ」MVでは出演に加え、クリエイティブディレクターとアニメーション製作も手がける逸材。2024年には、「アンチヒーロー」出演が話題を呼び、8月公開の映画『サユリ』、11月公開の『アイミタガイ』などに出演。2025年には、「僕達はまだその星の校則を知らない」や「小さい頃は、神様がいて」などに出演し、存在感ある演技を披露。2026年NHK連続テレビ小説「風、薫る」で長見久役として“朝ドラ”デビューを飾る。同年8月全国公開『見えない娘 THE INVISIBLES』では3姉妹の長女「星野風子」役で出演。俳優業のほかアニメーションを中心としたクリエーターとしても注目される19歳。
公式Instagram:@hanakondo_official
公式サイト:https://topcoat.co.jp/Hana_Kondo
【映画情報】
8月28日(金)、TOHOシネマズ日比谷他全国公開
『見えない娘 THE INVISIBLES』
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第30回プチョン国際ファンタスティック映画祭「Childrenʼs Fantastic Choice Award」受賞
とある島で、ひっそりと暮らす⽗と三姉妹の家族。
この家族には、ちょっと変わった秘密があった。
それは、末娘のひかりが⽣まれつき“透明⼈間”であること。
娘たちを朗らかに育てた⺟親が亡くなった後、
⼼配性の⽗は、三姉妹を⼈⽬から隠すように暮らしていた。
そんなある⽇、東京で暮らす⼤⼥優の祖⺟が⼊院したという知らせが⼊る。
祖⺟に、ひかりが透明⼈間であることを打ち明けられないまま、家族は東京へと出発することに。
<出演>
毎熊克哉 鈴木凜子 近藤華 矢山花 寺島進 余 貴美子
友近 濱田祐太郎 宇野祥平 円井わん 浅沼晋太郎 坂口涼太郎 板尾創路 加藤雅也
映美くらら
<スタッフ>
監督:竹林亮
企画・脚本:夏生さえり・竹林亮
主題歌:くるり「ばらの花」(作詞・作曲:岸田繁、編曲:くるり)SPEEDSTAR RECORDS
企画・制作:CHOCOLATE Inc.
製作:CHOCOLATE Inc. PARCO 東急エージェンシー
配給:PARCO CHOCOLATE Inc. 110分
ⓒTHE INVISIBLES Production Committee
公式サイト:http://mienaimusume.com/
公式X:@mienai_musume

