2020年7月発売の『モモ』(ミヒャエル・エンデ)をもって、NHKテキスト「100分de名著」は100作品を突破。また、7月下旬からテキスト「NHK100分de名著」紹介100作品突破を記念して、書店店頭フェアを企画している。

2011年の創刊から9年、名著をわかりやすく解説する副読本として、また第一線の研究者や作家による新しい読み解きとして、多くの読書家から支持されている本書。
時代を超えて読み継がれてきた作品や、再び脚光を浴びる作品、あるいは難解なものや長大な物語を、丁寧に誰にでも分かるよう解説している。

オルテガ『大衆の反逆』

日本の政治や社会を考えるための「100分de名著」

独裁や全体主義を否定し、民主主義を確立するために必要な「真の保守主義」の在り方を説いたオルテガ。その主張は、迷走する日本の政治の問題点を浮き彫りにするほどの普遍性を持つ。気鋭の政治学者・中島岳志氏が、「保守」のあるべき姿を詳述する。

神谷美恵子『生きがいについて』

人生の意味を問う「100分de名著」

番組進行役の島津有里子さん(元NHKアナウンサー)は本書を読み、「自分の内面と向き合い、幼い頃からの思いを叶えるべきではないか」と、医師を目指すためにNHKを退局したというほど、ある種の浸透力を持つ一冊。ひとが生きることの意味を読者の内面に向かって静かに訴える名著を、若松英輔氏が神谷美恵子の生涯とともに紹介する。

アルベール・カミュ『ペスト』

コロナ時代に読んでほしい「100分de名著」

新型コロナウイルスに襲われた世界の惨状を予見したかのような、ノーベル文学賞作家によるフランス文学の金字塔。難解な表現や精緻なプロット、作品の背後にあるカミュの思いを、仏文学の翻訳や多彩な評論で知られる中条省平氏がカミュの半生をまじえて解説する。

アドラー『人生の意味の心理学』

最も多く読まれた「100分de名著」のベストセラー

私たちを覆う常識の自明性を疑い、自身の尊厳を取り戻すための方策が綴られた本書は、「100分de名著」テキストの中で最も多く読まれた名著である。ベストセラー『嫌われる勇気』の共著者・岸見一郎氏が、現代社会の軋轢や人間関係に悩む人たちに向けて、アドラーが本書で提唱する「個人心理学」の要諦を語る。

マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』

女性から支持された「100分de名著」

読者アンケートはがきで特に多くの女性から寄せられたのが本作。「動と静」「悪女と淑女」といったイメージで読まれてきたスカーレットとメラニー。そのメラニーに新たな光を当て、「暗く意地悪な」一面を見出したのが、本書の新訳を手がけた鴻巣友季子氏。現地アメリカで膨大な資料に目を通し、ミッチェルの創作の意図までをも読み解いた解説は、繊細かつ濃密なもの。

河合隼雄スペシャル

“こころ”を知る「100分de名著」

河合俊雄氏は、日本を代表する臨床心理学者・河合隼雄氏(故人)のご子息。隼雄氏と同様、ユング派の臨床心理学者として活躍する。その俊雄氏による4作品(『ユング心理学入門』『昔話と日本人の心』『神話と日本人の心』『ユング心理学と仏教』)の読み解きは、日本人のこころの深層に迫り、その病の治癒に力を尽くした一人の心理学者による、あくなき探求の実相を見せてくれる。

ミヒャエル・エンデ『モモ』

記念すべき100作品目の「100分de名著」

少女モモは、人びとの話に耳を傾けるだけで、彼らに自信を取り戻させる不思議な力の持ち主。そこに、街の皆から時間を奪い取る「灰色の男たち」が現れて……。時間の価値とは? 豊かな生とは? そして死とは? 京都大学教授で臨床心理学者の河合俊雄氏が、児童文学の記念碑的傑作が持つ真価を、せわしない日常を生きる大人むけに案内する。

全国約500書店にて、7月下旬よりフェア開催予定

■フェア対象テキスト■
ラッセル「幸福論」/河合隼雄スペシャル/マルクス・アウレリウス「自省録」/「維摩経」/神谷美恵子「生きがいについて」/宮本武蔵「五輪書」/西田幾多郎「善の研究」/レヴィ=ストロース「野生の思考」/松本清張スペシャル/スピノザ「エチカ」/オルテガ「大衆の反逆」/カミュ「ペスト」/中原中也詩集/ウンベルト・エーコ「薔薇の名前」/太宰治「斜陽」/夏目漱石スペシャル/アンネ・フランク「アンネの日記」/シェイクスピア「ハムレット」/マーガレット・ミッチェル「風と共に去りぬ」/三木清「人生論ノート」/※書店によっては取り扱いのない場合あり。

NHK番組サイト「100分de名著」

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