
世界から注目を集める作家・柚木麻子のデビュー作『終点のあの子』が、1/23(金)より映画公開。女子高生たちの友情を描いた本作で、クラスのリーダー的な存在「恭子」役として出演する南琴奈さんへのインタビューです。共演する當真あみ、中島セナ、平澤宏々路らとともに、世代を代表する若手女優が今作に集結。女子高生たちの繊細で不確実な友情を美しい映像とともに表現されています。現在19歳、可能性に満ち溢れた彼女の演技、言葉、そして溢れる透明感が誰に目にも止まるはずです。
公式サイトでも紹介されている南さんのコメント「恭子の不器用で人間味のあるキャラクターが可愛らしくて、切なくて、私は大好きだった」とあります。特に、どのようなところを見て感じたのでしょうか。
高校卒業後に、「希代子」と二人で会うシーンがあるのですが、その時の「恭子」は高校生の頃とは少し違った一面を見せられたのではと思っています。自分の弱い部分やもろい部分を、人にさらけ出すことが苦手だったり、それを隠すような見栄を張ったり、強く居ようとする、その姿を見て不器用な子なんだろうなと思いました。
原作の第3話では、「恭子」の華やかな一面だけではない、愛おしさが描かれています。原作を読んだ時から「恭子」に対して、そういった感情を持っていました。
映画と合わせて原作もあわせて読むことで、より深く「恭子」についても知ることができそうですね。
映画で描かれた後の物語も原作には書かれています。知られざる彼女の一面が見られると思うので、ぜひ原作も読んでいただきたいです。



同じくコメントで「見た目だけでは分からない心の内や葛藤が彼女には沢山あって、自分とは違うようでいてどこか重なる部分も感じながら演じた」とあります。どういった点で、自身との重なりを感じたのでしょうか。
メインのキャラクターの中でも「恭子」が私に一番近いと思いました。「恭子」はあまり言葉をうまく使うことが上手ではない子です。華やかなグループのリーダー格で、いろいろと器用にこなしていくタイプかと思いきや、そうでもないんです。それも本当の「恭子」だと思うのですが、彼女の大部分を占めているのは違う気がしています。
言葉で何かを伝えたりするのは、私も苦手な方なので、その不器用さは一緒だなと感じました。また、他人からの評価や見え方をより気にしてしまう「恭子」を見て、私が実際に高校生の頃に抱いていた気持ちと一致しました。
撮影当時は南さんも高校生でしたし、演じる人間模様は、よりリアルなこととして感じられたのではないでしょうか。
私もそうですし、當真あみちゃんも平澤宏々路ちゃんも現役高校生だったので、自分のことを言われているかと思う瞬間もありました。台本を読みながらツンした気持ちになることもありましたし、次のページをめくるのにハラハラして、でも読み進めることを止められないような感覚もありました。リアルな気持ちを感じられたあの時期に、この撮影ができて良かったと今改めて思えます(笑)
現役の高校生だから、抱けた心情や演技が表現できたのかも知れませんね。
そうですね、もし卒業後に撮影をしていたら「懐かしいな」と思いながらのお芝居になっていたと思います。演じていることを離れても、日常も変わらず学生だったので、作品の中で言われていたことも図星だな思うことばかりでした。全部を俯瞰して演じるのではなく、本当に自分の中に入ってくる感覚があったので、そこは演じる上でも大きな影響がありました。撮影と自分の生活で線引きをしている感覚も無かったと思います。




キービジュアルにもなっているフランス貴族のようなドレスがとても似合っていました。モデルのお仕事もされていますが、あのような衣装を着たことはあったのでしょうか。
初めて着ました。実は服の中にいろいろなものを入れて着て、さらにコルセットで締めているんです。それが着ていて重くて苦しかったです(笑)。あと、自分の幅がどこまであるのかが分からなくなる衣装で、どこかにぶつかってしまいそうになっていました(笑)
車の車両感覚みたいな感じですね(笑)
大変でした、、(笑)。でも衣装は本当に素敵で、色合いも綺麗でした。

監督とのやり取りで印象に残っていることがあれば教えてください。
文化祭で披露するダンスの稽古シーンは、みんなでかなりの練習をしました。その時に監督から、みんなの中心に居て話をしたり、みんなを引き連れたり、そういったリーダーのようなことを積極的にやって欲しい、と言われたんです。それからはできるだけみんなの前に立って、積極的に話をすることを意識しました。そういうのはあまり得意じゃないなと思いながらですけど(笑)。そう意識したことで、セリフの無いシーンでも「恭子」が中心に居て、みんなが輪を囲むように話をする、そのあたりの雰囲気も作品に出ていたらと思います。
そういったリーダーシップが作品にも表現されていると良いですね。
監督は何度も挑戦というか、テイクを重ねさせてくださる方なので、いろいろなタイプのお芝居を試みることができました。自分でも納得のいかないシーンがあると、監督に「今のはどうでしたか?」と尋ねたり、監督も「もう一回行こう」とか、気兼ねなく言ってくださるので、集中力が切れない限り、何度も撮っていたことを覚えています。
そういったやり取りを通じて、手応えを得られたシーンはありましたか。
はじめにもお話した「希代子」と再会するシーンです。あのシーンはやはり「恭子」と重なることができたシーンだったと思います。一番「恭子」の感情が出るシーンでもあって、私も思い入れがあるシーンです。
完成した作品を見た率直な感想を聞かせてください。
1回目は自分の演技が気になってしまって、客観的には見ることができなかったんです(笑)。率直な感想は、すごく綺麗に撮ってくださったなと思いました。何度も原作を読み直していたのですが、自分の出ていない「希代子」と「朱里」だけのシーンは、そこで初めて見ました。改めてどの描写もすごく印象的なものが多い作品だなと感じました。



同世代の俳優が多く出演しています。どなたか知っている方はいたのでしょうか。
あみちゃんとは、中学生の時に一瞬だけですが、共演したことがありました。映画『水は海に向かって流れる』で、ほんの一瞬だけの共演なんです(笑)
その時のこと、當真さんは覚えていましたか。
覚えていないだろうと思っていたので、あえて話さなかったんです。そうしたら「琴奈ちゃん、あの作品ぶりだよね」とあみちゃんの方から声を掛けてきてくれて。撮影が始まってから、かなり日を重ねてからでしたし、あみちゃんも当然覚えている前提の話し方だったんです(笑)。「覚えてくれていたんだ」と思って、すごく嬉しかったです。
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同世代同士ならではの、楽しい撮影現場だったみたいですね。
私が通っていたのは女子高ではなかったので、「女子高も楽しそうだな」と撮影期間中は思っていたんです。でも作品を見たら「女子高じゃなくて良かったのかもしれない」と少し思いました(笑)。でも現場はとても楽しかったです♡
そのほか、このシーンもぜひ注文して欲しいところがあれば教えてください。
今まで元気な役柄を演じたことがほとんどなくて、そこも新鮮な作品でした。この役柄自体を新鮮なものとして見ていただけたら嬉しいです。



では最後に、映画を見てくれる方々へメッセージをお願いします。
登場人物が女性ばかりですが、どの人も憎めない気持ちでした。先ほど、映画を見た後の感想で、「女子高に通わなくて良かったのかもしれない」と話しましたが、だからと言って、女性に対して、嫌悪感のようなものは全くない作品です。誰も悪くないし、でもどこかチクチクする作品だと思うんです。
見終わった後は、自分の過去を懐かしんだり、温かい気持ちにもなれる作品です。私自身、いろいろな友人の顔が思い浮かびました。この子はこうだから、あの子に似ているな、とか。そういう懐かしい時間にもなりました。映画も原作も見て読んでもらえたら、よりそういった気持ちを感じられるのではと思います。どちらも合わせて見てもらえたら嬉しいです。


【プロフィール】
南 琴奈 Minami Kotona

南 琴奈(みなみ・ことな)。2006年6月20日生まれ。埼玉県出身。163cm。趣味:音楽鑑賞。ボックスコーポレーション所属。
2020 年にMr.Children「DocumentaryFilm」のMVで注目を集め、 その後、Vaundy、O ficial髭男dismなどMVに出演。 NETFLIX「舞妓さんちのまかないさん」で連ドラデビューし、その後、映画 『アイスクリームフィーバー』をはじめ、CX・KTV系 月10ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」斎藤瑞穂 役、映画「ミーツ・ザ・ワールド」ライ役など。2026年は、1月23日公開の映画『終点のあの子』で恭子役で出演するほか、2月20日には初主演映画『夜勤事件』の公開が控える、今もっとも注目を集める若手俳優。
Instagram:@kotona_minami
公式サイト:http://www.box-corporation.com/kotona_minami
【映画情報】
2026年1月23日(金)公開
映画『終点のあの子』

ゆらぎやすい女子高生の友情と複雑な心情を描き、その繊細な心理描写が各メディアで絶賛された柚木麻子のデビュー作、「終点のあの子」(文春文庫)が映画化。
今後の日本映画を担う次世代の役者陣を起用し、文学作品初挑戦にして吉田監督の新境地となる作品。
(あらすじ)
私立女子高校の入学式。中等部から進学した希代子と奈津子は、通学の途中で青い服を着た見知らぬ女の子から声をかけられた。高校から外部生として入学してきた朱里だった。父は有名カメラマン、海外で暮らしてきた朱里を希代子は気になって仕方がない。朱里は学校では浮いた存在でありつつも、羨望の眼差しで見られていた。希代子は朱里と一緒に共に時間を過ごすような仲になり、「親密な関係」になったと思っていた矢先、希代子は朱里の日記帳を見つけるーーー。
<出演>
當真あみ 中島セナ
平澤宏々路 南琴奈
深川麻衣 石田ひかり
<スタッフ>
監督・脚本:吉田浩太
原作:『終点のあの子』(柚木麻子[著]/文春文庫)
出演:當真あみ、中島セナ、平澤宏々路、南琴奈
配給:グラスゴー15
©2026「終点のあの子」製作委員会
公式サイト https://endof-theline.com/
公式X @endof_the_line_
公式Instagram:@shuten_jp


