
人気ホラーゲーム『夜勤事件』の実写映画化作品が、2月20日(金)に公開。“現代ホラーの旗手”と評される永江二朗監督のもと、主演に抜擢された俳優・南琴奈さんへのインタビュー。深夜のコンビニバイトで奇妙な出来事に遭遇する母思いの女子大生「田鶴結貴乃」役を好演。初めてのホラー作品出演で感じた “間”の大切さ、初主演で気づいた新たな課題。本作を通して、たくさんの挑戦があったと話す彼女に、撮影エピソードのほか、プライベートについて話を聞かせてもらいました。俳優としての実績を着々と積む彼女。透明感と落ち着きある佇まい、的確な自己分析が彼女の魅力。今年で20歳を迎える南琴奈さんの現在を紹介します。
Photo:望月宏樹 Style:hao Hair & Make up:伍島琴美 Text:kukka編集部
ホラーゲーム「夜勤事件」の実写映画化作品です。台本を読まれた印象を聞かせてください。
もともとホラー作品が苦手だったので、台本を読む段階ですでにドキドキしていました(笑)。文字だけの情報でも、きっと怖い映像になるんだろうと感じたほどです。ただ作品の後半にかけて、ゲームとは違い、映画オリジナルのストーリーになっているため、作品としても面白い展開になっています。
苦手だというホラー作品、できあがりを見た率直な感想を聞かせてください。
はじめは自分のスマホで見ました。その後、試写の際に劇場で見たのですが、スマホで見た時と全然違っていて、音や圧があって、ものすごい迫力がありました。同時に、ホラー映画が苦手な私でも、見やすいテンポ感やスピーディーさで、とても良い印象的でした。
後半に進むにつれ、展開も変わるので、飽きさせない作品ですね。
次の展開が気になる作品だと思います。



演じられた「田鶴結貴乃」は、南さんから見て、どのような人物ですか。
私との共通点を考えてみたのですが、正直に言って何も無いんです(笑)。コンビニの夜勤バイトもしたことがないですし、そもそもアルバイト経験が無くて……。ホラーが苦手なこともあって、「結貴乃」のように果敢に行動することはできないですし、彼女のことを「怖いもの知らず」だと思っていました。
ただ、お母さんを楽にさせてあげたい、との思いから、大変でも時給の良い夜勤バイトをする、その気持ちにブレのないところは、芯の強い子だと感じました。だから、唯一の共通点は、お母さんを大事に思っているところだと思います。
ホラー作品ならではの悲鳴や大声など、今までにない演技も多かったかと思います。
作品のようなことが自分の身に起きたら、どうなるんだろうと思っていたのですが、あえて撮影本番までは練習しないと決めていました。実際に、本番で演技した感想は、私って案外大きな声が出せるんだ、と自分でもびっくりしたほどです(笑)。
また、監督からホラーシーンは「呼吸感」を大事に、との演出指示がありました。一度カットがかかった時点と、再開したところで温度差が生まれないよう、繋がりも意識して演じました。
監督からの演出や指示は、どのようなものだったのでしょうか。
ホラーの演出に関しては、とにかく監督を信じて、監督の言ったことをどれだけ自分の中に落とし込めるかを心掛けて演じました。
また、監督から「現場で感じる恐怖を大事にしてほしい」とも言われていました。最初は何を意図しているのか分からなかったのですが、撮影を重ねるにつれて、少しずつ理解できるようになりました。例えば、人の気配を背後に感じた時、すぐにパッと振り返るのではなく、一度、人の気配が背後にあることを感じた恐怖の顔をしてみたり、あるいはパッと振り返った次はゆっくり振り返ってみたり。同じ恐怖を感じても、表現方法で差をつけることを意識しました。
「今、後ろに何かがいるんじゃないか」、その“間”が見た人をより怖がらせるという監督の言葉に、なるほど!とも思いました。何より試写で見た時、確かにこの“間”が見ている人に、恐怖を考えさせる時間になるんだと実感できました。そういった“間”の取り方について学ぶことができた作品でもありました。
撮影期間中やその後、作品で経験したような恐怖心は日常生活でも残っていたのでしょうか。
一切、残っていなかったです(笑)。撮影中も撮影後も、怖い体験は全くなくて、大丈夫でした♪


監督とのやり取りや演出も含めて、一番よくできたと手応えがあったのは、どのシーンでしょうか。
印象に残っているのは「結貴乃」の自宅シーンです。クランクインしてだいぶ時間が経ってからの撮影だったので、現場にも慣れてきていましたし、想像力も身についた感覚がありました。自宅でのシーンは監督からも「よくできていたよ」と褒めていただいたので、とても嬉しかった記憶があります。
ホラーは苦手と言っていましたが、今後もホラー作品への出演は歓迎ですね。
は、はい、、(笑)
今作は初の主演映画でした。どのような気持ちで臨まれたのでしょうか。
まずは今回のお話をいただいたことが率直に嬉しいです。まさか自分がホラー映画の主演を演じるとは思ってもみなかったので。
また、これまでご一緒させていただいた先輩方が、主演や座長をされているのを見て、自分にはまだまだ先のことだと思っていました。目標というよりも「いつか、主演ができたら良いな」くらいの願望にも近いものです。それがまさかこんなにも早く役をいただけるとは思ってもいなかったです。
お芝居以外にも、先輩方の現場での立ち振る舞いや居合わせ方を見て、周囲への気づかいやコミュニケーションの大切さを感じて来ました。現場の空気感も全然違ってくるものです。私もそういったことを大事にしたいと思っていたのですが、自分の役を演じることに必死になってしまい、まだまだその点に関しては未熟だったと感じています。足りない分は、みなさんに支えていただいたと思います。
課題も見つけられたようですが、次回の主演作にも生かされるといいですね。
はい、がんばりたいです!


今作で得た一番の経験は、主演を演じたことによる気づきでしょうか。
主演を演じて得た経験もそうですし、あとホラー作品への理解や新しい演出との出会い、今まで自分が見て来なかった、経験して来なかったものへ挑戦です。それを経験できたことは、私にとって大きなことだと思います。
「アルバイト経験がない」と先ほど話をされていましたが、もしアルバイトをするなら、どのようなことをしてみたいですか。
友だちにカフェのアルバイトをしていた子がいたので、私もやってみたいです。ラテアートとかに挑戦してみたいですね(笑)。町の昔ながらの喫茶店でのアルバイトが理想です。
あと、お店のバックヤードに立ったことが無かったんです。撮影で初めてお店に立ってみて、コンビニのカウンター下ってこうなっているんだと覗いてみたり、タイムカードを使ったりして、とても面白かったです(笑)
では作品を通して、アルバイト初体験が叶ったんですね。



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プライベートな近況についても、質問させてください。
高校を卒業して1年ほどが経ちます。心境面を含めて、何かしらの変化を感じていますか。
一番変わったと感じているのは「意識」ですね。
街中で女子高生を見かけた時に、みんな年下なんだと思うたび、高校を卒業したことを実感します。同時に、社会人として、しっかりしないといけないと気が引き締まります。
あと、健康に気を遣うなど、生活をきちんと考えるよう「意識」し始めました。今まではご飯や睡眠を気にして来なかったのですが、今はきちんと良い睡眠を取りたいですし、栄養のあるご飯を食べたいですし、運動もしたいです。そういった「意識」が生まれるようになりました。極端な話、学校のある学生とは違い、今は自分が動かないと何のイベントも起きないんです。お休みの日もダラけてしまうともったいないので、きちんとするよう「意識」しています。
以前のインタビューで陶芸をされていると話されていましたが、今も続けているのでしょうか。
はい、最近は1カ月ほど前にしました。以前にも作ったのですが、今回も花瓶を作りました。前に作ったものは、底が浅いものだったので、深さのあるものを作ってみたんです。でも失敗してしまって……。納得のいくものとは違った成形になってしまい、悔しいです(笑)
それも味があって愛着が湧くかもしれませんね。
結構、不細工なのですが愛着が湧くかもしれません(笑)。
でも本当はかっこいいお花を挿せるものを作りたかったんですけど。

2026年も少し経ちましたが、どのような一年にしたいですか。
去年は、新しいことに挑戦できましたし、人との出会いも多く、ドラマや映画で、みなさんに見ていただく機会も増え、とてもうれしい一年でした。
自分が取り入れるものは多かった一方で、それらを整理し、何かを自発的に発信することがあまりできませんでした。ただ吸収するだけで、少し抱えきれない感覚にもなっていたので、2026年は新しい刺激に触れつつも、自分の土台を作っていけるようにしたいです。20歳にもなる年なので、そう考えています。
最後に、本作を見てくれる方に南さんからメッセージをお願いします。
初めてチャレンジしたことの多い作品です。撮影中は不安なことも多かったのですが、監督をはじめスタッフのみなさん、特殊メイクなどのプロフェッショナルな方々のおかげで無事に公開することができました。ホラー映画がこんなにも考えて作られ、こんな楽しみ方があるんだと、新しい発見のあった作品です。原作のゲームが好きな方も、ホラー作品が好きな方も、もちろん私みたいにホラーが苦手な方も、楽しく怖く見ていただけるはずです。物語としてもギュッと内容が詰まっていて、テンポ感もある作品です。ぜひ、劇場で時間を忘れて、楽しんで見てください。




<衣装協力>
ビスチェ¥48,400、スカート¥69,300/VIVIANO
(✉︎info@vivianostudio.com)
ジャケット¥30,800、カットソー¥11,000/BOCBOK(PR01.TOKYO ☎︎03-5774-1408)
アーマーリング¥44,000/POOLDE
(WEB:https://poolde.jp/)
シューズ¥39,270/UDIRE
(HANA KOREA ✉︎support@hana-korea.com)
その他スタイリスト私物
【プロフィール】
南 琴奈 Minami Kotona

南 琴奈(みなみ・ことな)。2006年6月20日生まれ。埼玉県出身。163cm。趣味:音楽鑑賞。ボックスコーポレーション所属。 2020 年にMr.Children「DocumentaryFilm」のMVで注目を集め、その後、Vaundy、Oficial髭男dismなどMVに出演。 NETFLIX「舞妓さんちのまかないさん」で連ドラデビューし、その後、映画 『アイスクリームフィーバー』をはじめ、CX・KTV系 月10ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」斎藤瑞穂 役、映画「ミーツ・ザ・ワールド」ライ役など。2026年は、1月23日公開の映画『終点のあの子』の恭子役で出演するほか、2月20日には初の主演映画『夜勤事件 The Convenience Store』、3月27日には映画『90メートル』(松田杏花役)公開など、今もっとも注目を集める若手俳優。
Instagram:@kotona_minami
公式サイト:http://www.box-corporation.com/kotona_minami

【映画情報】
2026年2月20日(金)より全国ロードショー
映画『夜勤事件』

舞台は、寂れた住宅街の片隅に佇む一軒のコンビニ。女子大生・田鶴結貴乃(南琴奈)は、古びたアパートで一人暮らしをしながら、高時給に惹かれ夜勤のアルバイトを始める。日付が変わる頃、眠りについた街を抜け、橋を渡って向かう先は、蛍光灯の光だけが頼りの深夜の職場。店長の指示のもと、品出しや廃棄処理、奇妙な客の対応に追われながらも、静かな夜はいつも通り過ぎていくはずだった。だが、ある夜を境に、店内では説明のつかない“違和感”が現れはじめる。差出人不明の自分宛の謎の配送物、不気味な言葉を残す老婆、誰もいないはずの通路の監視カメラに映る“何か”―やがて、説明のつかない現象が次々と起こりはじめる。深夜のコンビニが、静かに、しかし確実に“何か”に侵食されていく中、結貴乃が目にした“怪異”の正体とは——。
<出演>
南琴奈(田鶴結貴乃)
関哲汰(船橋卓也)、田中俊介(近藤一樹)
五頭岳夫(松浦幸男)、坂本真、手塚真生、吉岡優希
櫻井淳子(生野珠代)
加藤夏希(猿渡果歩)
竹財輝之助(猿渡真司)
<スタッフ>
原作:『夜勤事件』Chilla's Art LLC
監督:永江二朗
脚本:赤松義正
主題歌:Liza
制作・配給:キャンター
製作:「夜勤事件」製作委員会(NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン / キャンター)
©︎2025「夜勤事件」製作委員会
公式サイト https://yakinjiken.com/
公式X @yakin_movie
公式Instagram:@yakinmovie
公式TikTok:@yakinjiken_movie







