毎週水曜夜10:00に放送中のドラマ「コタツがない家」に出演する女優・平澤宏々路。主人公・深堀万里江(小池栄子)の息子・順基(作間龍斗)と同じ高校のクラスメイト・原木田れいら役として、マンガ家志望の陽気な女子高生を演じています。彼女がこれまで演じて来たキャリアでは珍しいポジティブなイマドキな女の子役。現役女子高生として過ごす普段の彼女の日常を垣間見られるような新鮮さに溢れています。俳優業だけにとどまらず、撮影や脚本にも興味を持つ、才能豊かな彼女。期待高まる若手女優の筆頭・16歳の平澤宏々路に注目です!
Photo:安田まどか
Text:kukka編集部
出演されているドラマ「コタツがない家」は、完全オリジナル脚本の作品です。原作のある作品とオリジナル作品では、演じる上で何かしらの違いはあるのでしょうか。
取り組み方はかなり違うところがあります。原作があれば、その作品を何度も見たり、読み返したりして、キャラクター作りをしていきます。オリジナルの場合は、監督や撮影の現場にいるキャストのみなさんと一緒にキャラクター作りをしていきます。事前に準備をする意味合いでは、原作のある作品の方がやり易いのですが、今回のようなオリジナル作品だと自分たちでキャラクターを作っていけるのが楽しいです。現場にいるみんなと作っている気持ちになれるので。
オリジナル脚本だと、現場でみんなと作っていけるんですね。
現場に行ってから役を作り上げていきたい気持ちはありますね。子役のときには自分で決めて、撮影現場でそれを表現することが多かったと思います。ただ、それだと相手の芝居が変わったときに、何か少しのズレを感じてしまうこともありますし、自分の中であまり腑に落ちないことも出てきてしまうんです。私自身もステップアップして、より大人の方とお仕事をさせていただく機会が増えたので、その点では相手が出してくれたものに対して、キャラクターを作っていくことも増えました。演じるキャラクターとして納得がいく台詞回しをしたいなと思っています。
映像作品ではありながらも、少し舞台作品のようなところもあるんですね。
そうですね。基本は、「スタート」の声がかかってしまえば、役者同士の「戦い」というか、キャッチボールだと思っています。そこのやりとりは大事にしたいと思っています。
いま「戦い」という言葉が出ましたが、「戦い」とも言える役者さん同士のやりとりが時にはあるんですね。
相手の方にも寄るところがあります。同い年くらいの方だと、近い感覚だからこそぶつかるものがありますし、もちろん演じるキャラクターとしての感情のぶつかり合いもあると思うんです。互いに演じる役が、親友なのか憎い相手なのか、それらによっても感じ方、演じ方は変わってくるものだと思います。大人の役者さんだと、急にアドリブで演じることもあって、どんな球が飛んでくるのか、本番が始まってみないと分からないこともあります。そういった中で、自分の思いやキャラクターの信念を私自身がしっかりと持たなければいけないこともあるので、そういった意味での「戦い」はありますね。
同級生でもある「深堀順基」役の作間龍斗さんとの絡みが多いかと思います。作間さんの印象を聞かせてください。
今回の作品で初めてご一緒させていただいたのですが、とても礼儀正しい方というのが一番の印象です。お互いに敬語を無くして話をするのが苦手で(笑)、まだ、順基とれいらほどの仲の良さはないのです。でも、少しずつ敬語がなくなるような関係になれたらいいなと思います♪
ほかの出演者の方では、これまでにご一緒された方はいらっしゃいますか。
吉岡秀隆さんは以前にご一緒させていただきました。吉岡さんは、物腰がとても柔らかい方なので、現場の雰囲気が、ふわっとなってとても居心地のよい空間になるんです。演じられている「深堀悠作」役にもぴったりだなといつも思っています(笑)
対象的に、小池栄子さん演じる「深堀万里江」はいつでもチャキチャキしていて、より吉岡さんのゆったり感がドラマでも垣間見られますね。
小池さんとも以前に、私が娘役で共演をさせていただいたのですが、その時にもバリバリ働く、シングルマザー役を演じられていました。ただ、今回はその時のバリバリ働く感じとも少し印象が違う演技を現場で目の当たりにすると、さすが小池さんだなと思って勉強になっています。
番組公式サイトにある平澤さんのコメントには、「れいらと自分自身で似ている部分や共感できる部分がたくさんあった」とあります。具体的には、どういった点でそれを感じられたのでしょうか。
まずは、そもそも年齢が近いので、同じ高校生として、友だちにちょっかいを出す気持ちも分かります。あと、私も今のお仕事で目指すものがあるので、マンガ家を目指す「れいら」とも共感できるところがあります。
平澤さんの過去の出演作品を見ると、ノリの良い今どき女子というよりは、思慮深い女の子役を目にすることが多い印象です。今回の作品では、元気な女子高生役でもあり、新鮮な印象を受けています。
普段、学校で友だちと一緒にいる時は、れいらのようなところもあると思います。友だちも明るい子が多いので、学校での昼休みや、友だちと遊びに出かけたりするときには、元気いっぱい楽しくおしゃべりしているタイプだと思います(笑)。動きだったり、「順基」にいたずらをしたりするときの姿は、役を作らずに思ったまま動いているつもりです。なので、役づくりでこうしよう、と特に考えずに演じています。
普段の学校生活もこんな感じに過ごしているのかなと思えてきます。
そうですね。かなりリアルに近いと思います。いつも私はよく動き回っている方なので(笑)
学校の友だちからドラマを観て何か反応はありましたか。
ありました(笑)。「れいらみたいな役、珍しいよね」と、やっぱり言われました。あそこまで明るい役がこれまであまり経験が無くて、いつもは何かしら複雑な思いを抱えている女の子の役が多かったので(笑)
友だちも平澤さんの作品をチェックしてくれているんですね。
そうですね、見てくれた時は報告してくれるので、嬉しいですね。
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本作は、結婚生活や家庭を描いたドラマです。平澤さんにとっては果てしなく先の未来のことかもしれませんが、16歳のいま思う、理想の結婚のイメージは何かありますか。
普段、あまり考えることはないですけど、結婚式を挙げている方や、その動画を見たりすると、大変そうだけど、一度は絶対に結婚してみたいなと憧れはしますね。ウエディングドレス姿とか、花嫁姿を親も期待してくれていると思いますし、もちろん私も一回は着てみたいと思っています。
役者のお仕事をしていると、実際に結婚する前に、ウェディングドレス姿を先に披露してしまいそうですね。
そうですね〜。作品で着るのが先になっちゃうのではと思ってしまいますね(笑)。そんな恋愛のキラキラした作品が私がやれるのかも分からないですし(笑)。でもいつか作品であれ、プライベートであれ、一度は着てみたいと思っています。
本作は「コタツがない家」ですが、平澤家は「コタツがある家」ですか、「コタツがない家」ですか。
先日、コタツを出しました(笑)。私が、手足が冷えやすいタイプで。夜と朝はかなり冷え込むようになったので。
では、「コタツがある家」に住んでいるんですね。
そうです。コタツに入りながら「コタツがない家」を観ています(笑)
平澤さん演じる「原木田れいら」はマンガ家に憧れている女子高生ですが、普段、平澤さんは何かマンガを読まれていますか。
はい、よく読んでいます。
では、今のお気に入りマンガを教えてください。
何だろう、悩みますね(笑)。……。
「海が走るエンドロール」と「ミューズの真髄」です。この2つは大好きです。「ミューズの真髄」は、イラストがすごく綺麗で、絵のタッチが好きなんです。マンガを読んではいるんですけど、同時に画集を見ているような気持ちになります。単にマンガを読んでいるというよりも、ちょっとした美術館を訪れたような感じです。ストーリー自体も不思議な感じで面白いです。
「海が走るエンドロール」はどういったマンガですか。
主人公がお婆ちゃんなんです。そのお婆ちゃんが、もう一度大学に入り直して、映画や映像作品を学ぶストーリーなんです。まず映像作品がテーマなので、私自身も撮ってみたい気持ちがあるので勉強にもなりますし、登場人物の感情の表現も今までの作品とは少し違っているんです。海に絡めて、波だったりだとか、すごく表現が面白い作品です。毎回、最新刊が出るたびに買っています。
映像を撮ってみたいとのことですが、作品を作ることにも興味があるんですね。
はい、撮ってみたいです。自分で脚本を書くのも好きですし、映像を撮ることにもずっと興味があるので、いつか撮れる機会があるなら、撮ってみたいですね。
では、いつか平澤宏々路監督による作品が観られる日が来るかも知れませんね。
できますかね(笑)
できると思います♪ もちろん主演女優は平澤宏々路さんですか(笑)
いや~、私は脇役でこっそり出る感じで(笑)。でも良い作品がいつかできたらと思っています。
いつか作り手側もできる女優さんになれたらと思われているんですね。その日を楽しみにしています。
ありがとうございます。そうですね、いつかなれたら嬉しいですね。
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プライベートについても聞かせてください。中学3年生だった昨年のインタビューでは、高校生になったら何がしてみたいと伺ったところ、長瀞で友だちとライン下りなどお出かけしたいと話されていました。すでに実現できたのでしょうか。
それがまだできていないんです。高校生になってから学校の課題も増えましたし、お仕事も高校生になってからずっと続いていて、なかなか実現できていないんです。
それでは、高校生になってから、新たに見つかったやりたいことや、高校生のうちにやっておきたいこと、何かありますか。高校生活はあっという間に過ぎてしまいますし。
そうなんです。だってもうすぐ高校生になって1年が終わってしまいそうですし。“早っ”って思ってしまいます(笑)。高校生のうちにやってみたいことは、自分が通う学校ではない、ほかの学校の文化祭に行ってみたことが無いので、行ってみたいですね。文化祭とか、高校生のうちに参加できるイベントに友だちと参加してみたいです。
ドラマの話に戻らせて頂き、平澤さんが思う、これからのドラマの見どころを教えてください。
まずは作品全体をとおして、作間さん演じる順基との関係性には注目して欲しいです。リアルな高校生同士のやり取りとして、みなさんに伝わってくれると良いですね。大人の方には、高校生の時にこんな子たち居たなとか、こういう子たちが居てくれたらなと、より身近な存在として思ってもらえると嬉しいです。
最後に、ドラマを観てくれる方々にメッセージをお願いします。
「コタツがない家」は小池栄子さんが少し頼りない男性陣を引っ張っていくドラマです。同時に、日常を描いた作品なので、登場するキャラクターが、普段身の周りにいる誰かしらに近いのではと思っています。そういった方と人物像を重ねて見てもらえるとより感情移入ができて、こういう考え方もあるんだなとか、こういう頑張り方もあるんだなとか、感じてもらえるかもしれません。もし自分に重ねるのであれば、「明日も○○○みたいに頑張ればいっか」と少し気持ちが楽になれるような作品になっていると思います。なので、ぜひ家族みんながテレビの前に集まって、コタツに入りながら、ミカンを食べながら、「コタツがない家」を見てもらえたらと思います。スマホなど個人で作品を楽しめる時代にもなって、家族団欒の機会が減ってきていると聞いています。だからこそ、この「コタツがない家」を観るときだけは、スマホを置いて家族で集まって、ドラマを観ながら、あれこれ好きに言い合える時間のきっかけになれたら嬉しいです。
【ドラマ情報】
毎週水曜夜10:00 放送中
ドラマ『コタツがない家』
若い頃から恋に仕事に全力投球、欲しいものはすべて手に入れた……はずだったのに。深堀万里江、44歳、やり手のウェディングプランナー。気づけば夫・息子・父、3人のダメ男たちを養うハメに! 男だけが稼ぐ時代じゃないし「ワタシが食わせる心配するな!」とは思うけど、よくもまあ毎日トラブルを起こせるもんだ! てんやわんやな日々に小さく小さくきらめく幸せを描きだす、笑って泣けるネオ・ホームコメディー。
<出演>
小池栄子 吉岡秀隆 作間龍斗 ホラン千秋 富田望生 河野真也(オクラホマ) 平澤宏々路 中川大輔 野々村友紀子 石川萌香 高橋惠子 北村一輝 小林薫
公式ホームページ: https://www.ntv.co.jp/kotatsuganaiie/
公式X(旧Twitter) : @kotatsu_ntv
公式 Instagram : @kotatsu_ntv
公式 TikTok : @kotatsu_ntv
【プロフィール】
平澤宏々路 Kokoro Hirasawa
平澤宏々路(ひらさわ・こころ)。2007年9月21日生まれ、東京都出身。153cm。趣味:リップクリーム集め、日本全国の和菓子を食べ歩く、ペットのチンチラと遊ぶ。特技:歌、殺陣、エア卓球、着付け、茶道。所属:研音。
2009年にCM出演し、芸能界入り。2011年にドラマデビューを果たすと「江〜姫たちの戦国〜」「わたし旦那をシェアしてた」「浦安鉄筋家族」、映画『貞子3D2』などの話題作に出演し注目を集める。2020年12月30日放送のスタジオジブリ長編アニメーション「アーヤと魔女」(NHK総合)では主人公のアーヤ役を務める。2022年Prime Video『仮面ライダーBLACK SUN』でヒロイン・和泉葵役、NHK夜ドラ「つまらない住宅地のすべての家」で長谷川千里役を演じる。2023年5月放送のTBS日曜劇場「ラストマンー全盲の捜査官ー」や9月放送のテレビ東京「ブラックポストマン」にゲスト出演。2023年10月期ドラマ「コタツがない家」ではマンガ家志望の女子高生・原木田れいら役を熱演中。10代を代表する演技派女優として、今後も注目を集め続ける期待の星。
公式X(旧Twitter):@Kokoro_Hirasawa
公式サイト:https://www.ken-on.co.jp/artists/hirasawa/